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刹那とマリナ
刹那だけでなくシーリンやクラウス、サーシェスにまで聞こえていたマリナの歌。
ダブルオーライザーのトランザムを初起動させた時のように、人の意思が共有された現象と似たものを感じますが、この現象がツインドライブシステムによるものなのか、マリナの歌が特別なのか、詳しい原理は明かされず・・・。
ただ、この“歌”がマリナの未来を示す一因のようにも見えました。刹那が
『あんたは一国の王女より、音楽を奏でる方が似合って見える』と言ったように、シーリンが求めたような王女として、ヒロインとして世界を救うような役割ではなく、一人の人の拠り所であるのかな、と。
意識を失った刹那が見る過去の夢。サーシェスに唆され、家族を殺してしまう忌まわしい過去。『刹那・・・過去によって変えられるものは、今の自分の気持ちだけだ。他は何も変わらねえ・・・。他人の気持ちや・・・ましてや命は・・・。刹那、お前は変われ。・・・変わらなかった、俺の代わりに』夢の中のニールの言葉。サーシェスへの復讐の最中で死んでいった自分と同じようになるな、戦いに心を囚われるなというニール自身の言葉であると同時に、刹那がマリナの歌を聞いて想った戦いに対する本心なのかもしれません。

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人が人と分かり合う道を探す”、刹那を導く役割がマリナの存在意義なのかもしれないと、今回のストーリーを見てそう感じました。
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イノベイター
ブリング・スタビティの死亡は、ティエリア、リジェネと同じように遺伝子情報を共有していると思われるディヴァイン・ノヴァからもイノベイターとして不甲斐ないと言われる在り様。イノベイターにしてみたら、自分達の顔に泥を塗った恥晒しということですか。セラフィムガンダムのお披露目でやられてしまうし、かなり損な役回りですね。ブリング・・・。
リジェネは他のイノベイターと違ってやっぱり一味違う印象を受けます。リボンズに従ってるようで、計画にも賛同しているけど、どこか裏がありそうな気が。ティエリアが敵に回ったことを喜んでいたり、リボンズ以上に掴み所がない性格です。
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連邦軍内クーデター
パング・ハーキュリーがセルゲイ大佐にクーデターの事を打ち明けたのは、協力を要請するためではなく、これから起こすクーデターに関わらせないようにするため。
『軌道エレベーター』の単語がここで出てきましたが、クーデターによる軌道エレベーターの占拠、特番で言われていた「軌道エレベーター倒壊か」という言葉と合わせても、悪い予感しかしませんね・・・。
セルゲイ・スミルノフの現在の立場の大きな転換となるかと思いましたが、軍規に縛られて動けない現状は変わらず・・・。それだけでなく、アンドレイが言っていた「母を見殺しにした」という過去とも繋がりがあるようで、セルゲイ大佐が連邦軍の囲いから出ることは難しいように思えます。
個人的にはどこかでアクションを起こしてほしいのですが、過去も明かされない今の状況では厳しいかも。息子のアンドレイとの絡みが鍵になるのかもしれませんが・・・。
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アロウズ
ビリーとマネキン、コーラとアンドレイの珍しい組み合わせの一幕。アンドレイとルイスの関係は同僚としての域は出ないけど、女性として気遣う一面を見せたり、初対面での
『乙女だ・・・』発言もあるし、沙慈のライバルとして今後も油断できない(笑)
ビリーはソレスタルビーイングの・・・というよりスメラギさんの最期を見届けるべくマネキン大佐の部隊に合流。
ビリーは学生時代に一度マネキン大佐と面識があるはずだけど、さすがにクジョウ(スメラギ)のように親交があったわけではないので、どちらも初対面という認識のようですね。スメラギさんと決着をつけたがっているマネキン大佐の近くにビリーがいることが、今後意味を持つことになるんでしょうか。
せっかくこの日のために用意した“マスラオ”はガンダムとの再戦を求めてミスターブシドーと一緒にどこかへ行ってしまうし、ビリーが望むソレスタルビーイングの殲滅と旧友の行動は少々食い違っているような気が^^;
『恋の手ほどきなら、この俺様に任せな!』アンドレイと場の空気を読まないコーラとの絡みが妙に笑えました(^^)
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ソレスタルビーイング殲滅戦
総力戦でソレスタルビーイングを迎えうつアロウズ。
コーラはついにMSから降ろされてしまいました・・・_| ̄|○ il||li マネキン大佐曰く
『不死身の男のツキを当てにしている』だそうですが・・・うん、まぁ、本人も喜んでるし、それでもいいけど・・・(ーー;)
トレミーの修理も終わっていない上に刹那とダブルオーライザーは不在、消耗している圧倒的不利な状況。イノベイターや新型MSの前に危機にさらされるソレスタルビーイング。
新型MSエンプレスにはルイスが乗るのかと思いきや、ルイスが搭乗したのはソーマ(マリー)のアヘッド脳量子波対応型。沙慈にルイスがいることを気付かせる演出の意味合いもあったんだろうけど・・・。
ルイスといえば、今回はっきりとヴェーダと繋がっているあの独特の目が印象的でした。イノベイター・・・リボンズにどういった処置を受けさせられたのかは分かりませんが、脳量子波や何らかのシステムを搭載した武装を使いそうですね・・・。どんどんルイスが戦闘馴れしてくる;;
今回出撃の予兆を見せたマリー。アレルヤは戦闘参加には絶対反対しそうだけど、マリー自身の意思で戦場に出ていきそうな勢い。ガンアーチャーのパイロットになるのかな? アレルヤはハレルヤの復活を見せた後は最近は出番が少ないし・・・。今後の活躍に期待。
ソレスタルビーイングを追いこんだアロウズの戦闘を中止させたのは、ハーキュリー大佐のクーデターによる軌道エレベーターの占拠。ソレスタルビーイングに戦力の大半を割いていたアロウズの軍隊は、撤退を余議なくされる。結果的にクーデターによって救われたソレスタルビーイング。でも次回予告と軌道エレベーターの倒壊という例の特番からの情報から見ても、悪い方向にしか考えが巡らない・・・。
刹那の前にはストーカーのごとく待ち受けていたミスターブシドーとマスラオが出現。ビリーが言っていた隠し玉は“
擬似トランザムシステム”ですか。相変わらず恥ずかしいセリフを堂々と口にするミスター・ブシドーとマスラオの前に、怪我を負った刹那はどう立ち向かうのか。

今回からエンディングテーマが変わっていましたね。朽ちたガンダムと、前半のEDの静止カットに動きが加わったシーンが印象的。今後を窺わせる演出が興味深いです。
ティエリアが鏡に向けた銃口を振り返ってイノベイターに向けるシーンが。これはイノベイターとの“訣別”を意味している?

そして静止画では分からなかった白いカーテン越しのライルの気になるお相手は、アニュー・リターナーでした。フェルト・・・(´;ω;`)
戦争が終わった後の世界を思わせる風景。ガンダムが必要なくなった世界、というところでしょうか。
歌を担当するのは伊藤由奈さんの『
trust you』。高い歌声と、悲しげな歌い始めから優しく広がるイメージが素敵です。
次回 ガンダム00 第16話 『悲劇への序章』
『反抗の凱歌』から一転して不吉なイメージのタイトルに。
鬱展開にならなければ良いのですが・・・。
<関連サイト>
ガンダム00 公式サイト