
木下グループ傘下のアニメ制作会社「スタジオガイナ」は、劇場アニメ作品『蒼きウル』の製作を発表すると同時に、『トップをねらえ3』、『あくびをするにはワケがある』、『レスキューアカデミア』といった新作アニメの製作を今秋より開始することを明らかにしました。
『蒼きウル』は1987年に公開されたガイナックスの制作によるSFアニメ映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」(以下「王立」)の続編として、1992年に制作が発表されたものの、予算不足や主要スタッフの離脱などにより企画が頓挫。その後、同社は2013年の「東京国際アニメフェア」で製作の再開を発表し、2018年の世界同時公開を目指して作業を開始すると告知していましたが、2016年のカラーによる提訴によってガイナックスの厳しい経営状態が明らかになり、制作の進捗や公開の見通しが立たない状況が続いていました。
スタジオガイナはかつてのガイナックスの子会社・福島ガイナックスを前身としており、2015年に独立した後は福島を題材にしたWEBアニメやTVアニメを制作。2018年にかねてからアニメ制作への出資事業を展開していた木下グループの傘下に入り、スタジオ通称を「スタジオガイナ」に改称して東京へ本拠を移しアニメ事業を展開しています。
今回、スタジオガイナは、ガイナックスが企画を進めてきた『蒼きウル』の製作の主体を引き継ぎ、木下グループの全面サポートの元、2022年までに全世界で上映すると発表。またガイナックスの企画時と同様に、監督を山賀博之氏、キャラクターデザインを貞本義行氏が行うとしています。
『トップをねらえ3』など新作アニメの製作もスタート!
『トップをねらえ3(仮題)』は、ガイナックスの代表作として知られるオリジナルロボットアニメ「トップをねらえ!」シリーズの最新作。OVAと劇場版で展開された第1作は庵野秀明氏の初監督作品であり、30年が経った現在も名作として語り継がれています。第2作はガイナックス設立20周年記念作品として、2004年から2006年にかけて全6巻のOVAでリリースされました。往年のアニメファンも期待の新作『トップをねらえ3』はどんな展開が待っているのか、今後の続報に注目です。
次に、『あくびをするにはワケがある』。こちらは2013年の東京国際アニメフェアで、「蒼きウル」や「放課後のプレアデス」などと共に新作として発表されていたアニメ作品です。海面上昇のため水没した2093年を舞台とするオリジナルアニメで、フリーダイビングを通して、世界や他者とのつながりを発見していく少女の成長物語が描かれます。このたび、製作がスタジオガイナに移り久々の続報発表となりました。
最後に、新企画として発表された『レスキューアカデミア』は、子供向けに企画されたアニメ番組となります。子供たちがレスキューロボット達とタッグを組み、ドローンやプログラミングなどの最新テクノロジーを駆使して世界を守るSFアドベンチャーとのこと。2021年のTV放送を目指し、福島ガイナと協力して地域発信による福島、東北の復興を目指していくとのことです。
<関連記事>
<関連サイト>

アニメーション制作会社のガイナックスは21日、東京ビッグサイトで開催中の「東京国際アニメフェア2013」にて、同社が手掛ける新作全6作品を発表しました。各作品タイトル、内容は以下のとおり。
●TVアニメ『あくびをするにはワケがある』
海面上昇のため水没した2093年を舞台とするオリジナルアニメ。フリーダイビングを通して、世界や他者とのつながりを発見していく少女の成長物語を描く。
●TVアニメ『さどんです』
ヤングマガジン(講談社)で連載中の乃和(GAINAX)先生原作、葉月京先生作画の4コマ漫画が原作。茶道部に所属する女子高生たちの日常劇が描かれる。
⇒ヤングマガジン|さどんです|作品紹介|講談社コミックプラス
●劇場アニメ『蒼きウル』
劇場版アニメ「王立宇宙軍~オネアミスの翼」の後の世界を舞台とした作品。1993年にいったん凍結となった幻の作品で、20年ぶりに製作を再開する。監督・脚本を山賀博之氏、キャラクターデザインを「新世紀エヴァンゲリオン」などの貞本義行氏が担当。劇場版アニメとして世界同時公開を予定しており、公開時期などの詳細は今後発表予定。
●劇場アニメ『放課後のプレアデス』
富士重工業の自動車ブランド「スバル」とガイナックスのコラボレーション作品として2011年に動画配信サイト「YouTube」で公開された短編アニメの劇場版。
詳しくはこちら⇒【映画】『放課後のプレアデス』劇場版プロジェクト始動!
●劇場アニメ『天使予報~ストレンジウェザーズ』
映画「Soundtrack」などの二階健監督が手掛ける劇場版CGアニメ。
●演劇『ウィザード』
山賀博之氏が原作を手掛けるミュージカル。
※情報元:
まんたんWEB
<関連サイト>
