うみねこのなく頃に 第18話『Episode III-VII swindles』感想
仕掛けられた策略と新たな演者の登場。
ベアトが更生して良い魔女になったと思ったら、実はお師匠様と結託したツンデレ作戦でしたというオチ。・・・あれが全部演技だったとは思えませんが・・・取り合えずエピソードの終わりになると駆け足な展開になるのはどうにかならないんでしょうか(^^;
戦人とベアトの共闘でエヴァに立ち向かう展開は良いとして、戦人はテンションの上がり下がりがどうもね・・・エヴァの赤字ラッシュで「俺にはもうさっぱりだ!」ってそこで諦めちゃ全然ダメだってものでしょう(笑) 助けに出たベアトは禁じ手の赤字で“魔女を否定”、エヴァを道連れに消滅したと思ったら「絵羽」が出てきて私が犯人でした!で推理パートは終了。そして場面変わって何故か魔女を認めるための調印式。無理やり魔女の存在を認めるサインを迫るベアト&ワルギリアが本性を現した所で、戦人のキャラの被った“縁寿”が登場、ベアトに宣戦布告してエピローグへ。 ベアトは赤字で魔女を否定したんじゃなくて、エヴァだけどうにかしたって考えるのが妥当でしょうか・・・。朱志香はどうなったのとか事件の種明かしは想像にお任せな展開だし、どうにも「ダイジェストでお送りします」な構成になってるような気が・・・。
ラストはベルンカステルが久々に登場して、新キャラクターの縁寿の参戦を思わせる描写で幕引き。ダメダメな戦人は主人公を取って代わられるなんて流れを想像してしまいます(^^; 尺が間に合わないからスピード展開になっている部分がどうしても感じられてしまうのが残念なんですよね・・・。前もって告知させて頂いたとおり、このブログで感想を綴るのはここで最後となりますが、エピソードIVからの新展開には期待したいと思います・・・。ここまでお付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました。
次回 うみねこのなく頃に 第19話『Episode IV-I end game』
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うみねこのなく頃に 第17話『Episode III-VI promotion』感想
移り変わる心。
「魔法を推理で否定する」と「魔法の力を認めさせる」で反発し合っていた対立関係が崩れかかっているのが少し気になるかな。現に戦人は対戦相手不在・・・というか認めないのをいいことに現状推理放棄ですし(^^; とりあえずこれまでの前提を通すなら、メタ世界のベアトの立場もエヴァが奪い取って戦人の対戦相手に収まるか、エヴァが反転して元の鞘に収まるしかないと思うんですが・・・とりあえずは新旧の魔女対決がどうなるかって所でしょうか。・・・ちなみにツンデレなのはベアトじゃなくて戦人ですよね?コレ(笑)
次回 うみねこのなく頃に 第18話『Episode III-VII swindles』
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うみねこのなく頃に 第14話『Episode III-III positional play』感想
魔女からの助言。
熊沢のおばあさんの中(?)からひょっこり現れたワルギリアはベアトリーチェのお師匠様。悪逆非道の限りを尽くす弟子を窘めようと超魔法バトルを開始。こんなの見せつけられたらファンタジーがまかり通る世界観を疑うべくもない事実だと受け取るしかなさそうですが・・・。
ワルギリアが戦人に助言した「雨乞いも原理を知らなければ魔法と同じ」とか、「シュレディンガーの猫」の論法を用いた説明は、派手な魔法シーンは創作というフィルター越しに見せた嘘描写で、実際には現実的な犯行があった事を主張しているように思えますね。でも魔法幻想をクリアしてもこのパラレルワールドをどう説明するのか、そもそもメタ世界の存在が何なのかという根本的な問題も残っているわけで、世界の仕組みを考えるにはまだまだ道のりは遠いという印象です。
現実の世界では絵羽が碑文の謎を解いて黄金郷=隠し黄金に辿り着いていましたけど・・・何だかあっさりし過ぎのような(^^; 現実世界の物語も急展開を迎えそうな予感。
次回 うみねこのなく頃に 第15話『Episode III-IV isolated pawn』
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咲 -Saki- 第25話(最終回) 『全国』 感想


各校対抗戦麻雀大会っていうより完全に温泉合宿のノリですね(^^; というわけで今回が最終回です『咲-Saki-』第25話。
合宿にさえ連れて行ってもらえない京太郎は部室で特訓打ち&妄想中。アニメが違えばハーレムだったろうにねえ(笑) ネット麻雀の相手はハギヨシ・・・実は相当強かったりするの? 本当このアニメ男性キャラはいらない子扱いだなあ・・・。
合宿の開始を前に温泉に入ったりするものだから湯あたりする人続出で到着当日は自由行動(^^;
加治木さんは自分たちが全国に行った時のために集めた全国強豪校のデータを、これからに役立ててほしいと久部長に。全国に行ける、行けないの違いはあっても同じ無名校で3年生同士、この二人は少し通じるところがあるのかも。鶴賀学園の部長は別にいるわけだけど(笑) それにしても今回は鶴賀の出番が目立っていたような・・・特にモモ×加治木のラブラブっぷりとかはもうごちそうさまって感じですw

予選で妹尾さんのビギナーズラックにしてやられた人達は良い機会とばかりにリベンジマッチを開始。皆さんメガネでいらっしゃるのは偶然なんだろうか? みはるんが何か怖いよ!?(汗 緑一色で上がるとか相変わらず本当にビギナーズラックなのか疑いたくなる妹尾さんの
温泉と言えば卓球という事で各校いつの間にか集まって卓球大会。最初は乗り気じゃなかったはずの透華がノリノリな件。“卓”の違いはあるけど最強な事には違いない(笑) 最後に活躍できて良かったね・・・。

朝の温泉入浴シーン。湯気はちゃんと仕事してるようで安心(?) 加治木さんとモモはもう新婚夫婦みたいな感じになってますねどうも。部長や透華たちは全然前を隠さないのにキャプテンと池田はタオル着用とか・・・まあ、ある意味これが自然なんだけどね・・・。
お風呂で語られる咲のお姉さんの話題。“全国区の魔物”とか、衣や咲より強い連中がうようよいるのかと思うと・・・どんな対局になるのか想像つきませんね。部長が照と同じ苗字である咲の関係に気付いて、姉妹なのかと問うと同時に、まさかの福路キャプテンの突っ込み。自分が取材を受けた時、偶然に照が『自分に妹はいない』と言っていた事を聞いて、同姓同名なだけかと思ったとか、完全に地雷発言(^^; 天然がゆえの失言・・・なのかなあ(汗 本人の前でそれはキツ過ぎです。

姉の拒絶を恐れる咲を励ます和。神社で二人で願掛けして、全国でも、いつまでも一緒にいられるようにと・・・。もうある意味プロポーズじゃないかなこれは(笑)
『私・・・原村さんから咲って呼んでもらえたら嬉しいかも』
『わ・・・私も和でいいです・・・』
お互いの名前を呼び合う二人。まあ名前はやっとかーって感じですけど、これで晴れて完全に恋人同士かな(笑)

最後は本格的に予選強豪4校の対抗麻雀。ビッグゲストとしてカツ丼さんこと藤田プロも登場。最後に咲たちの対局を見てみたかった・・・。
時と場所を移して全国大会の開会式。何やら個性的な面々が続々と・・・制服じゃない人が多過ぎ(笑)
エンドロールは前期オープニングの「Glossy:MMM」が流れつつ、全国出場校のメンバーが登場するという演出。何だこれは・・・麻雀やってるのか何なのかさっぱり分からないッッ!!って感じのドエライ能力描写が次々と繰り出されるのは圧巻の一言(笑) 照と確執や、咲と和の関係に何かが起こった事を思わせる描写など、完全に二期フラグを意識させる終わり方でした。というかこれで二期やらない方がおかしい気もしますね?(^^;
最終回は二期第0話って感じかなあ・・・。正直麻雀をやってほしかったって気もするけど、全国への準備段階としてはこういうお話になって当然なのかも。
最後に少し総評など。やっぱり麻雀を知らなくても作品を楽しめるって部分が良かったかな。特にシーンを盛り上げる演出効果はインパクト抜群でした。それでも麻雀を知っていればもっと楽しめたのかもしれませんが・・・(^^; 所々で説明があっても牌の意味や役を知らないとちんぷんかんぷんですからね?。まあ特定のジャンルを持ったアニメが細かい所まで説明するのはナンセンスなんでしょうけれど。
キャラクターに関しては文句なし。これだけ登場人物がいるのにそれぞれ見せどころがあるって素晴らしい。時には主人公側が薄くなってしまうくらい(笑) それだけキャラが立ってましたね。所々にあるユリユリした部分はまあ好みが別れると思いますが、それも含めて『咲-Saki-』の魅力なんじゃないのかなーと。
『ストライクウィッチーズ』で培ったノウハウを最大限に活用すると言っていただけあってサービスシーンも満載でした(笑) 特に“はいてない”演出とかw この作品のカメラアングルに新境地を見たような気がします(大袈裟?) アニメでオリジナル回を作ると聞いた時は不安な面もありましたけど、それも見終わってみれば全然違和感なし。原作を追い抜いてここまで魅せてくれるとは思いませんでした。
あとはやっぱりここまでやったんだから、二期はぜひとも制作してほしいな?という事くらいですね。いつになるか分かりませんが、その日を期待して待ちたいと思います。ここまで感想にお付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました。
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CANAAN(カナン) 第13話(最終回) 『キボウノチ』感想

約束された希望の地。

アルファルドとの最終決戦。マリアを乗せた車両は時限爆弾で無常に破壊され、カナンは絶望に呑みこまれるのか・・・最悪のシチュエーションを思い浮かべたのも束の間、「ただ、そのまま、ありのままを見つめろ」と言うシャムの教えを反復し、アルファルドを見据えるカナン。その目に希望は消えてはいなかった・・・!
ユンユンの後半の頑張りっぷりは目立って見えていましけどまさか最終回でここまで活躍するとはね・・・切り離される車両を追い駆けて猛ダッシュ、マリアを救出するのに成功したのでありました。なんで最初からそうしなかったとか突っ込むのは無し!(笑) マリアが生きていることをカナンが確信したのは共感覚云々より心が繋がっているからって事なのかな。

カナンに心を見透かされ、激昂した時点で勝負は見えたようなもの・・・。あっという間に形勢逆転され追い詰められるアルファルド。あの余裕はどこにいったのかと(^^; 覚醒モードに入ったカナンに敵は無いって感じです。
カナンの強さを、マリアという新しい“光”を見つけ、シャムの亡霊から解き放たれたからだと解釈するアルファルドに対して、カナンは光ではなく『友達だ』と返す。シャムの代わりを見つけるのではなく、マリアとの出会いで希望を得たカナンと、過去を捨て去ることで力を得ようとしたアルファルド。その差が勝負の明暗を分けることになったのでしょう。
『アルファルド、お前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら・・・その時には、訪れるだろう。お前の新しい名が持つ意味・・・“孤独”が』
“アルファルド”とはうみへび座、蛇の心臓・・・総じて“蛇”を指すと同時にアラビア語で「孤独なもの」を意味する。ここにきて名前の伏線を回収してきましたね。名は体を表すとはまさにこの事ですか。結局アルファルドはシャムへの未練やカナンへの羨望も捨てきれず、過去に留まってしまっただけだったと。

シャムが死んだ時にアルファルドの心も死んだ。過去に囚われ続けてきた。けれどカナンは違う。マリアやミノさん、ユンユンやハッコーたち、たくさんの人と出会い、前に進んできた・・・もう、二人のが見えているものは根本から異なっている。
『お前の心はもう死んだ・・・決定権は、生きているものにある。私は生きている・・・生きている者として命令する・・・お前をこれ以上、死なせない!!』
生きている者にこそ自由はあるんだと、ここでハッコーのセリフが生きてくるのは良かった・・・。それにしても、このシーンは『同病相哀れむ』という言葉を思い起こしてしまうなあ・・・。同じ名をもらって同じ人を尊敬して・・・もしシャムと出会うタイミング違っていたら、カナンとアルファルドはお互いの立場もそっくり入れ替わっていたのではないかと。経緯は異なるけど、同じ孤独を共有した者同士、その心も通じるものがあったのかもしれませんね。
『シャム・・・お前はどこまでも私に絡みついてくる。私は・・・“蛇”の呪縛を・・・解き放つ!!』
シャムと同じ刺青の入った自分の左腕を銃で撃ち千切り、アルファルドはカナンの手から離れ谷底へ・・・。こんな形でしか、もうアルファルドは過去と決別できなかったのかな。マリアの夢でカナンが語る『もう、元には戻せないよ』ってセリフがリンクしていて切ないですね・・・。

場所は切り替わってマリアの病室。ユンユンの奮闘により助け出されたマリアは、追ってきたミノさんに救助されて無事生き延びたのでした。本当ユンユンは今回頑張ったなあ・・・いろんな意味で自分のスタイルを最初から最後まで貫いてくれました(笑)
カナンはマリアを守るために離れていったらしい。守られてるだけじゃなく、同じ立場の友達としてカナンの隣に立ちたかったマリアは置いて行かれたことを悲しむけど、ミノさんは、『隣に立つ事ができなくても、寄り添う事はできる』と伝える。たとえ境遇が違っても、離れていても、心が寄り添うことはできるから・・・。

ミノさんは事件の中心と一般現実のギリギリに立って仲介役をこなしたってイメージかなあ。視聴者の立場に一番近い人間だからやっぱり感情移入してしまう。ハッコーとサンタナの面影を追うシーンは哀愁を感じます(泣 『いいケツしてたなあ』ってセリフでちょっと台無しだけどね!
ユンユンはマリアの父親が薬を複製できるから何とかなるらしい・・・という事はマリアとは今後ずっとお付き合いしていくってことですか。ボナーの生き残りは多分ユンユンだけだろうから、事件を知る誰かに正体が知られたらまずそうな気もするけど・・・上海で一旦お別れ。逞しくバイト生活をやり繰りしていく姿が目に浮かぶ・・・。
空港までミノさんとマリアを運ぶのはやっぱりタクシーおじさん(CV:ジョージ)。何となく出てくるんだろうなーとか思ってたらやっぱり再登場(笑) ネネの歌ももうお約束です(^^; ラストの挿入歌は「LIFE」。「チャイナ気分でハイテンション!」や「いのちなんだよ」とは違って、沁み入るような曲ですね。最終回に相応しい良い曲だ・・・。

そしてそれぞれのエピローグ。ユンユンはいつも通り元気にバイト。薬は送ってもらう形になるんでしょうか。最初に登場した時はモブの一人かと勘違いした事もありましたが(笑)とんだ大穴でした(^^;
蛇の組織の皆はお亡くなりになってしまったのかと思ってましたが、カミングズはなんと僧侶になって登場。生きていた事にも頭を丸めてしまった事にもビックリ(笑) リャンの死を一生弔っていくんだね・・・。リャン&カミングズは良い悪役だったなあ・・・(泣 そして片腕を失くしたアルファルドは人ごみの雑多に紛れるように・・・。目的の具体性には欠けるけど、CANAANの物語の敵としては良い人物だったのではないでしょうか? 一言で言うなら“アンチ・カナン”と言ったところ。ストーリーを通して最後に意味を持つキャラクターなのではないかと。

最後はカナンが始めて登場した第1話を彷彿とさせるシーンで締めか・・・と思ったら何か見覚えのある人物が続々と(笑) 亜智らしき長髪の人と・・・一緒に居るのはひとみ? 後ろ姿と触覚がマリアとそっくりw ミノさんとマリアが上海で撮った写真の展示会では頭山親子と千晶も登場。千晶のアニメキャラは初めて登場ですが何とも知的な雰囲気だ・・・よく見たらアフロ(なすび)とかもしっかり出てるし、ゲスト総出演ですね。原作をやってると嬉しい演出です(^^)
『カナンは生きてる。その命は、激しく輝いて・・・この目で直接見るには、眩しすぎて。でも、目が潰れそうになっても・・・私は見つめることができたと思う。それはきっと・・・普通の女の子の物語』
「CANAAN」のプレートを間に挟んで、カナンとアルファルドの写真で結び。しばらく聞く機会のなかったオープニングテーマ「mind as Judgment」が流れるのも良い・・・。最後の最後、夏目から再び依頼を受けるカナン。ターゲットは“片腕の女”。物語はまだ続いていくって思わせる描写も気持ちいい、後味がスッキリした最終回でした。

物語の全体を通しての印象としては、B級映画のハードボイルド路線で展開する流れに乗せられつつ、カナンの持つ共感覚やウーア・ウィルスによって異能を持った人間など、独自のエッセンスを盛り込んだ世界観に引っ張り込まれたという感覚。
時にはやきもきする事もありましたけど、散りばめられた謎が明かされてパズルのピースのように当てはまっていく展開は楽しめたと思います。総じて人の死や儚さ、愛や葛藤、そういった感情に訴えるものがあったんじゃないかな?と・・・。
キャラクターに関しては13話の尺でそれぞれの人物たちが役割を全うしたと思えるのが半分、もっと魅力を引き出せたんじゃないかと思う部分が半分。その中ではリャン・チーが特に印象深いですね。田中理恵さんの演技はさることながら、心に残る悪役としてしっかり名前が刻まれました・・・。自分の愛を求めた結果はまさに因果応報なんだけど、死に際は寂しく切なくて、どこか憎み切れないというか。CANAANの物語で自分に一番正直なキャラクターだったのかもしれません。原作を知っている人はニヤリとする場面があったり、知らなくても楽しめる部分も良かったと思います。最後まで楽しめた良作でした。またどこかで、カナンたちの物語に出会えたら嬉しいですね。ここまでお付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました・・・。
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Entry ⇒ 2009.09.27 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (4) | Trackbacks (10)
化物語 第十二話 『つばさキャット 其ノ貮』感想

はっきり伝わる、本当の想い。

『私とデートをしなさい。阿良々木くん』
TVでは最終回の化物語 第12話『つばさキャット 其ノ貮』。まさかこう来るとは思いませんでした主人公とヒロインの初デート。「つばさキャット」なんてサブタイトル知ったことじゃないぜ!と言わんばかりに羽川さんが入り込む余地もなくひたぎ蕩れというかもうひたぎ回だよね。 ごはん粒を暦のほっぺたにわざとくっつけて取ってあげるひたぎに蕩れ(けどゴミ箱に捨てられます)、デートに誘う言葉に迷うひたぎに蕩れ・・・終始ニヤニヤしながら見るっきゃないです(笑)
それにしても、前回スクミズ&ブルマを撫子からもらって悦びの咆哮を上げた阿良々木さんは今回ひたぎとのファーストデートに『おっしゃあああ!』ですか。冒頭のひたぎとのやり取りは11話の撫子や羽川さんとの会話前の出来事だったから、良いことが立て続けに重なったわけですな。なんて言うかまあ、主人公やってて良かったね!(笑)

ひたぎとのデートに喜び勇んでチャリンコ猛ダッシュの阿良々木さん。戦場ヶ原家に着くなりいきなり連行されて、ひたぎ・父同伴の車内ビロートークに突入・・・恋人の父親を前にして『私のこと、好き?』とか聞かれたりこれ何て罰ゲームor拷問?とか思っちゃうのも仕方ない(笑)
心境は察するに余りあるけど、その割にはツッコミに勢いが衰えないのは流石と言うべきか。いやもうツッコミ体質なんでしょうねきっと(^^; しかしこんなシチュエーションの中にも所々に暦への愛を感じる部分が“ひたぎ蕩れ”の真骨頂なんだろうなあ・・・。一見すると意地悪にしか思えない(困らせて面白がってるものも多数だけど)会話の中にもツンデレ表現があったり、ストレートなようで実は捻くれた愛情表現なんだって思えてくる不思議。慣れないと困惑&面倒極まりない性格であることに変わりはありませんが(苦笑)

目的地に着いたと思ったら、突如父親と二人きりにされてしまう阿良々木さん・・・押し寄せる緊張の波が伝わってくるな?とか思ってたら、喋り出したひたぎ・父の声が立木さんでビックリ。「ゲンドウ」とか「マダオ」とかいう単語が脳裏に浮かんできてしまう(^^;『娘をよろしく頼むよ・・・なんちゃって』で思い切り笑ってしまいましたw
これまではまるで存在感が無かったひたぎのお父さんですが、暦との会話シーンは深い人間味が感じられてとても良かったです・・・。ひたぎの“病気”は自分がただ立ち会っただけで、「勝手に助かっただけ」だと言う暦に対して、必要な時にそこに居てくれる、それこそが大事なんだと伝えるシーン。これまでの暦の行動が報われると同時に、忍野への良い意味での返し文句(メッセージ)だったり、何よりも、ひたぎがなぜ暦に惹かれたのか、告白に至ったのかを全て代弁してくれているような気がして・・・何とも言えない感動に打ちのめされてしまいます(泣 最後に改めて『娘をよろしく頼むよ』というひたぎのお父さんに、温かみと思いやりのある人物像を感じました・・・良い父親だなあ・・・。

父親と別れて、ひたぎに連れられた先で見上げる星空の展望台。エンディング主題歌の「君の知らない世界」ってしっかり物語をイメージして作曲されているんですね・・・。
『・・・これで全部よ。私が持っているもの。全部。勉強を教えてあげられること。可愛い後輩と、ぶっきらぼうなお父さん。・・・それにこの星空。私が持っているのは、これくらいのもの。私が阿良々木くんにあげられるのは、これくらいのもの。これくらいで、全部・・・』
今までの“戦場ヶ原ひたぎ”の全てが、暦への想いに集約されるこの言葉。突飛な行動も奇抜な発言も、本当に好きな人への真っ直ぐな心の裏返しだった事を感じさせるこのシーン。『化物語』の醍醐味と言える、物語の真実を解放するカタルシスを、最高の形で表現してくれました・・・。
暦にどういうところが好きなのかと聞かれて、『優しいところ。かわいいところ。私が困っている時にはいつだって駆けつけてくれる、王子様みたいなところ』なんて言っちゃう場面はまさに蕩れ。車の中で言っていた事と同じとは思えないセリフ・・・。さらに『阿良々木くん、キスをします』とか素直に言えなくて口ごもってしまう所とかもうね・・・「ひたぎさんはツンドラ」なんて全力で否定できちゃうね!(笑)

『キスをしましょう。阿良々木くん』
『最終的に、そう落ち着くか・・・』
お互いの気持ちが通じ合った、暦とひたぎ、二人の“らしい”会話で幕引き。まさに最終回に相応しい・・・でも実際は後3話も残っているっていうんだから何だかちょっと複雑(^^;
羽川さんの事件には今回ほとんど触れてませんし・・・ただTVアニメを締め括るお話としてはこれ以上ないってくらい楽しませてもらいました。これまでのエピソードを振り返ってみても、ストーリーの構成や魅力的なキャラクターたち、それぞれが引き立っていて、今期で一番お気に入りなアニメだったかも。
TVアニメはこれで一旦終わりますが、ネット配信に移行しても最後まで感想は続けたいですね。“つばさキャット”としては次回以降からが本番になるんでしょうか。『化物語』という素晴らしい作品に出会えたことに感謝しつつ、再開に向けて一時の休息を取りたいと思います・・・。
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Entry ⇒ 2009.09.26 | Category ⇒ [アニメ]化物語 | Comments (2) | Trackbacks (13)
うみねこのなく頃に 第13話『Episode III-II gambit』感想
突きつけられる真実。
20年前、楼座は母親に酷く叱られた事から屋敷を飛び出し、“魔女”の言い伝えを信じて入り込んだ森奥深くの館でベアトリーチェと出会う。そこにいたベアトリーチェは現在とは違いまるで子供のように純粋な性格で、楼座は外の世界について語り合った後、「館から連れ出してほしい」というベアトリーチェの願いを受け入れる・・・。
本当に同一人物とは思えない変わり様(^^; 純心無垢なベアトっていうのもなかなか新鮮です(笑)
メタ世界のベアトリーチェ本人が言うには、その頃の自分は金蔵によって人間という肉体の檻に囚われてしまっていたそうな。そしてロノウェが戦人の問い掛けに赤字で答えた、「六軒島の森の中に九羽鳥庵という隠し屋敷が実在する」ということと、「1967年に六軒島の隠し屋敷に人間ベアトリーチェが存在した」という事実。今から19年前に実在したベアトリーチェがこの事件に絡んでいるんだとしたら・・・?
そんな想像が頭をよぎるのも束の間、人間ベアトリーチェは楼座に連れ立って崖を歩いていた先で転落し、あっけなく死亡。
ベアトリーチェ自身が赤字で宣告する死亡発言。つまり19年前に人間ベアトは存在していたが、既に亡くなっているということ・・・。さらに追随して「この島に19人以上は存在しない」という赤字発言。これで戦人が知る18人の中にしか犯人はいない、あるいは魔女の存在を信じる以外に戦人の手は無くなってしまいました。
少し疑問に思うのは、前回赤字による19人目の存在否定をベアトが拒否した理由。額面通りに受け取れば、ロノウェの言うように泳がせておいて後から真実を突きつけるというあざとい方法を取ったという様にも思えますが、何らかの理由があって戦人の復唱を拒否したのだとしたら・・・。 それとこれまでのエピソードからは全く感じられなかった今回の楼座とベアトの関係は一体・・・。何だかとって付けたような過去話に思えました。
再び「エピソードIII」の舞台に戻り、ベアトリーチェによる惨劇の幕開け。“第一の晩”の執行・・・。
最初の生贄に選ばれた金蔵はベアトによって全身を焼かれて死亡。続いて源次、紗音、嘉音が指名され、魔女に歯向かう嘉音は、「煉獄の七杭を打ち破る」ことで、生贄を逃れることの出来る5人を選ばせてやるというベアトの条件を飲み、魔女の家具“七杭”の長女、ルシファーとの対決に。もうこの描写にも慣れてしまったなあと思ったらルシファーの胸を嘉音の剣がはだけさせるというサービスカット(笑) この流れで視聴者サービスってどうなんだろう(^^;
ルシファーには勝利したものの、「煉獄の七杭を打ち破ったら」という条件が示すように他の姉妹が次々に現れ、杭に姿を変えて嘉音に襲い掛かる。紗音はバリアを張って嘉音を庇い、自分は譲治への想いを遂げ、姉として弟を守ることが出来たのだから悔いはないと告げる・・・。その様子を見たベアトリーチェはまたべらんめえ口調になって『いらいらするぜぇ!!』発言(笑)最近は地が出過ぎじゃないですかベアト様・・・。
源次が割って入り、紗音と嘉音の胸に手を当て休むように告げると、二人は静かに息を引き取る。そしてその源次もまたロノウェが指を鳴らすと同時に糸が切れた人形のように崩れ落ち・・・。これで金蔵、源次、紗音、嘉音の4人が死亡。ベアトにとっては自分が手を下すまでもなく死んだものだから面白くないわけですが。それにしてもロノウェと源次ってどういう関係なんでしょうね。呂ノ上って源次の名字から何かしら関係がありそうですが・・・ロノウェと同一人物であることを暗喩しているにしては分かりやすすぎる気もするし、何より現実に干渉する機会がまだ少ないようだし・・・う?ん。
残る2人の生贄のうち、郷田は七杭に刺されてあっさりとお亡くなりに。「エピソードII」では結構活躍してたのにね(泣 第1の晩の最後の犠牲者に選ばれた熊沢のお婆さん。ここからが超展開でした。七杭が襲い掛かるもバリアを張って難なく回避。
ベアトリーチェのお師匠様、“先代ベアトリーチェ”としての姿を現す熊沢・・・。
もうなんていうかビックリです(^^; 熊沢チヨという名前からも何か意識してしまうんですがこれもリンクしているのかミスリードなのか・・・相変わらず展開に引っ張られていく印象ですが、まだまだこの超展開は楽しめそうな予感がします(笑)
次回 うみねこのなく頃に 第13話『Episode III-III positional play』
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Entry ⇒ 2009.09.24 | Category ⇒ [アニメ]うみねこのなく頃に | Comments (2) | Trackbacks (10)
咲 -Saki- 第24話 『夏祭り』 感想


衣を絵本で寝かしつける透華と一。麻雀を打ってない時の衣は見た目通りの年齢にしか見えません(^^; それにしても髪を下ろした一が可愛いったらもうね・・・普段隠された魅力を大発見って感じです。
今回は清澄を中心にした日常風景がメイン。県予選を終えて移り変わる各校それぞれの「これから」が垣間見えるエピソードですね。

TV取材を受ける和。新聞記者の取材で慣れてるように思えて、やっぱりTV出演ともなると緊張している様子。活躍の割に咲がメディアで目立たないのはキャリアや実績なんかの違いもあるんだろうけど、それだけ和が目立つ容姿をしてるっていうのもあるんでしょうね。
京太郎が持ちかけた夏祭りと優希が伝える全国大会前合宿の話題。咲を誘う⇒咲が和を誘う⇒巨乳&浴衣・・・と下心全開で妄想する京太郎・・・まあいつも通りですな(笑)このアニメで唯一男子の役割って悲しいけどこんなのばっかり・・・キライじゃないけどね!
夏祭りと合宿の2大イベントでハイテンションな優希だけど、期末テストが赤点で、しかもその追試が夏祭り当日とぶつかってしまうというダメっぷり。見た目通り成績はあんまりよくないのか・・・京太郎はその辺り大丈夫っていうのは少し意外(笑)

部長が用意したビッグサプライズ(?)は龍門渕を始めとした各校団体戦選出メンバーとの合同合宿。
鶴賀学園は全国区の実力者たちと練習することで後輩たちの成長を見込めると快諾。加治木さんとワハハはもう引退なのかー・・・。そういえばこの二人は3年生でしたね・・・。何だか寂しいなあ。次期部長がむっきーなのはいろんな意味で納得。何だかんだで癖の多い鶴賀学園の中で唯一まともに部長を張れそうな気がする・・・頑張り屋ってタイプがまた良いです(笑)
龍門渕は他の部員の否定的な意見も透華の一声で一蹴。もう和と再戦できるなら何でもいいんじゃ(^^; 団体戦ではモモに呑まれて個人戦でも残念な結果だったしね・・・。衣も今回の合宿は参加決定ということで、個人戦では叶わなかった他のメンバーとの対局に期待したいところ。
清澄意外では唯一全国への切符を手にした風越ですが、それも個人戦での話。キャプテンは自分1人のために合宿に参加することを躊躇している様子。鶴賀のように合宿参加=部員の能力向上と繋がらないのは、これまで応援してくれた皆に対して、全国に出場できるのが自分ただ1人であることを申し訳なく思っているからなんだろうけど、キャプテンのこれまでの自己犠牲や他の部員たちへの優しさを見れば仕方ないように思えます・・・。

これまで県予選で麻雀漬けだった日常から、全国大会へ向けての休息の意味も兼ねて一時麻雀から離れるという部長の計らいもあって皆で優希の勉強をサポート。京太郎だけはその輪に入ることもなく合宿の買い出しとか・・・もうホントパシリな扱い(泣 部長も結構鬼ですw
部室から締め出されてアッチやコッチで勉強するも捗らず、結局町の図書館へ。急な雨にずぶ濡れの制服・・・視聴者サービスですね分かります(笑) いちいちアングルがあざといというか何というか・・・本当ふとももとか足に目が行くアニメだよね(^^;

優希が合宿参加を賭けた追試試験を受ける中、生徒会室では部長を訪ねて福路キャプテン自らご来訪。本当律儀というか・・・高校はそんなに離れてないのかな? 後輩たちの、キャプテンに全国で活躍してほしいという願いを受けて、キャプテンは風越女子の参加を決意したのでした。風越は他の高校よりキャプテンを中心にした団結力でまとまってる感が相変わらず強いですね・・・そこがまた風越女子のチームの魅力なのでしょう。

待ちに待った夏祭り。和の浴衣は胸のあたりがとんでもない事になってるような(笑) 京太郎なんか目もくれず百合な展開にいそしむ和と咲・・・本当男性キャラクター不要のアニメですなあ・・・。花火が上がるのを他の場所で見守る部長とキャプテン。この二人のツーショットはやっぱり絵になります(^^) 三つ子(?)と一緒に花火を見ていたのは池田でしょうか。実は結構な大家族なのかな。ひと際大きい花火は優希の追試合格を祝うように華々と・・・。

そして合宿当日、龍門渕、風越女子、鶴賀学園と集結するメンバーたち。清澄も到着してオールスターメンバーですねこれは・・・。ちなみに京太郎は不参加ですか。最終回にすら呼んでもらえないなんて悲しすぎる(涙 まあ場違いになってしまうのは目に見えるけどね・・・。
次回でいよいよ「咲-Saki-」も最終回。麻雀づくしになるのかと思ったら、何か温泉入ったり卓球やってますけどいいのコレ(^^; とりあえずどんな締め方をするかが気になりますね?。
次回 咲 -Saki- 第25話 『全国』

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Entry ⇒ 2009.09.21 | Category ⇒ [アニメ]咲 -Saki- | Comments (3) | Trackbacks (14)
CANAAN(カナン) 第12話 『忌殺劣者』 感想

光と影に苛む希望。

『なぜ・・・みんな私を責めるんだ。なぜ・・・みんな死ぬんだ・・・』
“鉄の闘争代行人”と呼ばれ、これまで幾度となくその力強さを発揮してきたカナン。そんな彼女が初めて見せる子供のような弱々しい姿に、マリアはどんな声を掛けたらいいのか分からない。ハッコーとサンタナ、生きあがき、そして死んでいった者たちを見て、カナンはこれまでにない無力感と喪失の恐怖を心に抱いていました。人の感情を知り、触れることで弱まっていくカナンの姿は痛々しい・・・。そんなカナンを受け止めるマリアはさながら怯える子供を諭す母親のように映ります。

いつも変わらないユンユンの明るさに励まされるように列車の帰路へ。普段空気を読まない底抜けな笑顔もこの時ばかりは癒されます(笑)ミノさんはサンタナの形見である車を放っておけないからと1人残りましたが、これで出番は終わりなんでしょうか(泣 最後まで最前線に立ってほしかった・・・。
列車が検問を受けて止まる中、カナンの脳裏に浮かぶ過去の映像。そして鳴り響く銃声。向かった先にいたのは、死んだはずのシャムの姿・・・。そして亡くなった者たちの幻。トラウマであるシャムの死と自らが初めて抱いた死生観が、共感覚を通じて見せた幻影・・・といったところでしょうか。自らの奇異な感覚に捉われず、真実を見据えろというシャム。過去の幻であっても、師であり続ける彼はカナンの心に未だ強く息づいているのでしょう。

そんな中、アルファルドはマリアの前に姿を現し、以前伝えた“役割”の意味を話す。カナンは守るべき光がある状態が最も強く、自分を理解し、愛してくれる存在があって初めて真の力を発揮するのだと。親しい人の死に怯え、心に傷が付けば落ち込む、今カナンに起きている変化を誰よりも理解して受け止められるマリアは、まさにカナンの光と呼べる存在なんでしょうね。アルファルドを前に怯むことなく、真っ向切って写真を撮らせてほしいと言う姿は“大沢マリア”としての力強さを感じる場面でした。

過去ではなく、今自分が守るべき“光”の許に向かうカナンは、共感覚が見せる幻を振り払い、真の敵と相まみえる。アルファルドとカナンの対戦はこれで二度目。最初こそ良い勝負といった感じでしたが、アルファルドの言葉の煽りを受けてどんどん追い詰められていく様子を見てると、カナンが勝てる気がしない・・・。
自分は復讐を糧に、シャムの理想通りの強さを得たというアルファルドに対し、カナンは憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だとシャムの言葉で応戦する。しかし、それをカナンに言った時点でシャムの死は決まっていたのだとアルファルドは語る・・・。シャムは自分を遥かに超えた『カナン』という“絶望”を見続けてきたのだと。
『教えてやろう・・・私が殺したいのは、お前じゃない。お前の・・・“絶望”を殺して、私はシャムの亡霊を撃ち抜く!』
自分が“カナン”と呼ばれていた頃に求められなかったものを憎悪し、欲して、それを否定する事でシャムのしがらみから解き放たれようと。アルファルドは“カナン”という言葉に絶対的な強さを見出しているようだけど、果たしてそれは正しいのか、否か・・・アルファルドもまたカナンと同じように、感情に欠けているのではなくて、それに気付いていないだけなんじゃないかとも思えてくるんですよね・・・。

一方、マリアはアルファルドに撃たれて重傷を負い、時限爆弾を仕掛けた別車両に移されていました。ただそこにいるだけでいいと言いつつも、カナンに自分にはない強さを求め続けていた事を独白するマリア。今の無力な自分はカナンを受け止める事ができないとただ謝る姿は悲しすぎる・・・。
『ごめんね、カナン・・・。私はあなたを・・・照らすことができない・・・。私はあなたを・・・ごめんね、カナン・・・』
カナンたちを助けるために瀕死のマリア1人を置いて離れていく車両。無常に過ぎていく時限爆弾のタイムリミット。未だ勝機を見出せないカナン・・・何だかもうバッドエンドまっしぐらな展開なんですが(泣) マリアが助かるとしたらやっぱり爆弾が偽物である事を信じる他ないのですが・・・でも重傷を負っているし、どうなってしまうんでしょう。ここにきてミノさんの活躍を信じるとか・・・それは無理があるかなあ・・・。
次回最終回、どんな結末を見せるのか、最期まで見届けたいと思います・・。
次回 CANAAN(カナン) 第13話(最終話) 『キボウノチ』

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Entry ⇒ 2009.09.20 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (12)
化物語 第十一話 『つばさキャット 其ノ壹』感想

想いはいつも言葉の裏に。

化物語の最終エピソードは頼れる委員長「羽川 翼」さんのお話。前日譚の『傷物語』から暦との深い関係が窺える人物だけにどんな展開になるのか楽しみではあるのですが、何だかいきなりハードな家庭内環境のお話から入っていきます。
『つまりね、お母さんの結婚相手の再婚相手が今の母親で、その再婚相手が今の父親って事になるね』
・・・えーと、父親の再婚相手って事は今の母親は継母で、その継母が再婚した男性が現在の父親・・・という事になるんでしょうか。何だか複雑ですが、要するに羽川さんは今の両親のどちらとも血が繋がってないと。で、現状折り合いが悪くて、冷え切った家族関係であるようです。「まよいマイマイ」からそれとなく家族と上手くいってないというのは感じられましたけど、『一日一緒にいるなんてゾっとする』って言うくらいだから・・・察するに余りあるものがありますね。わだかまりが残る重い家族関係のお話は、戦場ヶ原さんのエピソードを彷彿とさせますが・・・。そういえばひたぎさんの出番が最近少なくて寂しい(;;)

一転して前回事件を終えた撫子の登場。冒頭の羽川さんと暦のやり取りは時系列ではかなり前のお話だったようで。「なでこスネイク」はかなり憂鬱になれるエピソードでしたが、その後の言及が無くて、明るく振舞っている撫子を見ると少し救われる気持ちになるというか・・・返った呪いは結局どうなったのかとか、深くは突っ込まないほうが良さそう。
撫子のビックリマンやらドラえもんのマニアックなネタ振りはキミ一体何歳なんだと問いたいところですが、しっかりツッコミを入れる阿良々木さんも只者じゃない(^^; 化物語の会話はメインキャラクターのボケと暦のツッコミで8割方成り立っているように思えるけど、ここでしっかり会話が成立するのは暦のツッコミスキルあってこそでしょう(笑)
それにしても駿河から借りたスクミズとブルマを阿良々木さんに渡しちゃうのは天然すぎるが故に成せる業か。もちろん受け取る方も受け取る方だけどね!『おっしゃああああ!』とか一応叫んでみたかったんだよね阿良々木さん!(笑)

前髪を触られるのは嫌がるのにスカートの裾を持ち上げられて平然としてたり・・・「なでこスネイク」本編じゃあんまり分からなかったけど、撫子はやっぱりどこかズレてると思います(笑) しかし暦お兄ちゃんの行動が今回変態っぽいのは全く気のせいじゃないよね・・・。というか変態だよね(断言
さりげなく忍の話題にも触れられてますけど、今回のエピソードで活躍の機会があると思っていいのかな。羽川さんと同じく『傷物語』から登場しているようだし、関係は深いようなんですが・・・声優は発表されてるのにドラマCD以外でしかセリフがないっていうのも珍しいというか勿体ない。

再び羽川さんが登場するも同時に脱兎の如く逃げ出す撫子。人見知りするというより恥ずかしがり屋というか。今までの中じゃ普通に可愛いイメージだったけどいろんな隠しスキルを持っていてさらに高得点ですね(?)
『阿良々木君が、どうして戦場ヶ原さんと仲良くなったのか良く知らないけどさ・・・それでも、これからはそういう事、もっと言われると思うんだよね』
ハイスペックな彼女を持つと苦労するよといういわゆるアレ。それに見合うだけの努力はもとより、彼女をしっかり支えてあげなくちゃねって説教されてますけど、単に委員長で友人としての助言なのか、暦に対して含むところがあるからお節介を焼いてるのか・・・。『化物語』では割と早い段階でひたぎと恋愛関係になってしまったから、他のヒロインと仲良くなる事はあっても付け入る隙が無いように思えたんですが、何やらフラグが立ってるような。もしかして羽川さんとひたぎの修羅場なんてあり得るんでしょうか(^^;

突如頭痛で苦しみ出した羽川さんを見て、暦が思い出すゴールデンウィークの怪異。“障り猫”に憑かれた羽川翼は、猫の怪異と化して人々を襲うというお話。原因は複雑な家庭事情にあった羽川さんのストレスによる裏人格の発現・・・という事だったんですが、“ブラック羽川”って忍野のネーミングセンス(笑)いや確かにピッタリそのままイメージは当てはまるんですが(^^;
「ひたぎクラブ」で触れられていた、忍が活躍した怪異はこのゴールデンウィークの事件だったんですね。忍によって“障り猫”は抑え込まれ、事件は解決したかのように思われていた。けれど、今になってあの時と同じような怪異の前兆が見られるようになった羽川さん。また怪異に憑かれて猫耳モードになってしまうんでしょうか。
『宝物みたいに抱えてる、そのブルマーとスクール水着を鞄にしまうぐらいの事はしたらどうかな?』
会話中もずっと握りしめてたんですか阿良々木さん(汗 緊迫感と緊張を解すような羽川さんの一言で今回は幕引き。
やっぱり気になるのは羽川さんの暦に対する心内。ひたぎと上手くいくようにアドバイスを続ける羽川さんを見ていると、自分の想いを隠し続けているように思えてなりません。去ったはずの怪異が再び現れた原因を考えてみても・・・。これまで沈黙を守り続けているひたぎの登場も含めて次回の展開に期待。
・・・ところでTVアニメの放送形態が少し面白いことになっていて、次回がTV版最終回で残りはネット配信なんだとか。TVアニメ版で一旦オチをつける形になるんでしょうか? 配信時期は公開されてないようですけれど、やきもきしない程度に放送してくれると嬉しいですね(笑)
次回 化物語 第十二話 『つばさキャット 其ノ貮』

今回のエンドカードは西島大介さん提供。暦がよく分からない生き物に(笑)
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Tag ⇒ | 化物語 | 第十一話つばさキャット其ノ壹 | アニメ感想 | アニメ
Entry ⇒ 2009.09.19 | Category ⇒ [アニメ]化物語 | Comments (2) | Trackbacks (13)