CANAAN(カナン) 第11話 『彼女添』 感想
CANAAN(カナン) 第11話 『彼女添』より感想です。

二人寄り添うは儚花。

なんだか想像以上に重たい話になってきました・・・心の中が鬱でいっぱいなCANAAN(カナン)第10話。
夏目の立ち位置がよく分からない、『過去と向き合うため』に行動している割にドライすぎるとか思っていたら、実は日本政府のスパイだった事が判明。サンタナとリャンを焚きつけてCIAのスキャンダルを押さえ、一方で大沢賢治を世界で大々的にプロデュースし、ウーアのデータを切り札に日本の軍事外交参戦を後押しする・・・アルファルドにはお見通しだったようですが、カナンも気付いていたみたいですね。
過去の因縁があるように見せて、全ては事を有利に運ぶためのポーズだったって事なんでしょうか。このまま物語からゆっくり退場しそうな気配ですが、もう一押しほしいキャラクターかなあ・・・。
『別に姿を似せたわけではない。共感覚の因子を持ち合せた人間が、ウーアによって体質を変化させた際には髪の色が抜ける。それだけのこと・・・』
氷漬けのボナーを一瞥して、“たまたま似てしまっただけ”と自分に言い聞かせるように呟くアルファルド。計画の後始末というよりは、ファクトリーを廃棄することで、自分の残したカナンへの執着を断ち切ろうとしているようにも思えます。アルファルドの真意を探るうえで重要な手掛かりになりそう。

夏目は用済みになった実験施設の破壊を米軍特殊部隊に依頼、攻撃を受ける施設内部ではリャン・チー様ご乱心状態(笑) 『あの女裏切りやがった!』って言ってるからやはり事前に夏目とリャンは繋がっていたようで。それにしても相変わらず田中さんの演技が冴え渡ってますね・・・特に今回は凄味を感じます。声優あってこその、このキャラクターなんだと再確認。
アルファルドと一緒に現れたカミングズが戻ろうと呼びかけるもリャン・チーが応えることはなく、それどころか自分と姉さまの間に入る邪魔者として銃で足を撃つは殴打するはと酷い扱い。いくらドMでもこれは許容範囲を超えてます(汗 その様子を見て何かを感じ取ったのか、これまでの働きに報いてやろうと本気でリャンを殺しにかかるアルファルド。その殺意と傷つけられる痛みに悦ぶリャン様。カミングズとリャンって立場は違うけど実は似た者同士なんだよね・・・。

ハッコーを救うために施設に再侵入するカナンをカメラ越しに見据えるアルファルド。それを見て、自分もカナンと同じようになれば振り向いてもらえると、共感覚者を人工的に作る開発中の試薬を飲むリャン・チー。しかし、因子を持たないリャンにとって、突然入り込んでくる共感覚は劇薬でしかなかった。髪の色が白く抜け落ち、目は赤く充血し・・・。愛に狂ったなれの果ての姿は見ているだけで痛々しい・・・。
この場面で“シャムの手紙”の真実を語るアルファルドは残酷というか酷薄というか。あのシャムの手紙はリャンが偽造したもので、アルファルドを手紙を使って呼び出し、落ちあい場所をCIAにリークして捕獲を促した後、リャン自身が救出に現れるという筋書きだった事が明らかに。
物語上の重要アイテムと思われただけに意外でしたけど、その偽の手紙を常にアルファルドが持ち歩いていたことや、真相に気付きながらわざわざ罠にかかったことを考えると、物的な意味よりも、アルファルドが過去に囚われている事実を知るためのキーファクターだったように思えます。大好きな姉さまを裏切る行為を働いてまで、過去ではなく自分を見てほしいと願ったリャン・チーは、アルファルドが抱える蟠りを誰よりも理解していたのかもしれませんね。

『シャムは・・・私をアルファルドとは呼ばない。私の名は、カナンだ』
再び告げられる憎い女の名前を聞いて錯乱、そして鏡に映った自分が憎むべきカナンだと思い込み半狂乱になるリャン・チー・・・もうこの時点で完全に壊れてるんだよね・・・。アルファルドからもうリャンは長くない事を告げられ、“カナンを殺せ”というリャンの命令を聞き届けるカミングズ。
『リャン・チー様。もしその願いを私が聞き届けたならば、私を・・・私を、愛して下さいますか』
正直最初はただの変態だと思っていたのに・・・純愛キャラだったんですね(泣 リャンが事切れた後は自害したんでしょうか・・・はっきりとは見えませんでしたが。『愛とはやっかいなものだな』と事も無げに口にするアルファルドが冷め過ぎていてなんとも。リャンが言ったとおり、自分が過去に囚われていることを認め、本来の自分の姿とやらを取り戻すために、カナン=過去と決着を付けるという流れになりそう。

カナンが見つけ出したハッコーは既に死んでいるサンタナと寄り添って・・・こちらも気が触れてしまったのかと思ったらそうではなく、生きている頃には告げられなかった愛を囁き続けていたのでした。ユンユンのために探し出した薬をカナンに投げ渡し、カナンが一緒に戻ろうという言葉も拒否して、自分は残るというハッコー。サンタナの願いを裏切ることになるというカナンに対し、『決定権は生きている者にある』と完全拒絶。ミノさんもサンタナも救われないなあ・・・。生きてほしいからこそ自分は死ぬ覚悟でハッコーを助けようとしていたのに・・・。
ハッコーに別れを告げ、施設を脱出するカナン。いつもは真っ先に駆け寄るマリアが、真剣な表情でカナンに写真を撮らせてほしいと言ったのは、カメラマンとして、大沢マリアとして、もう辛い現実から目を背けないという決意の表れだったのでしょう。
『おかえりなさい、カナン・・・』
『ただいま・・・』
誰もいない酒場と花瓶から落ちる花びらが、ハッコーとサンタナの退場を強調していて、また鬱になれる(泣
ラストになってメインキャラクター退場劇が増えてきましたけど、もう死亡フラグ立っている人物っていませんよね? 後はカナンとアルファルドの決着に向かって一直線な展開かな。全13話構成ということなので残りは後2話。どんな結末が待ち受けているのでしょうか。
次回 CANAAN(カナン) 第12話 『忌殺劣者』

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二人寄り添うは儚花。

なんだか想像以上に重たい話になってきました・・・心の中が鬱でいっぱいなCANAAN(カナン)第10話。
夏目の立ち位置がよく分からない、『過去と向き合うため』に行動している割にドライすぎるとか思っていたら、実は日本政府のスパイだった事が判明。サンタナとリャンを焚きつけてCIAのスキャンダルを押さえ、一方で大沢賢治を世界で大々的にプロデュースし、ウーアのデータを切り札に日本の軍事外交参戦を後押しする・・・アルファルドにはお見通しだったようですが、カナンも気付いていたみたいですね。
過去の因縁があるように見せて、全ては事を有利に運ぶためのポーズだったって事なんでしょうか。このまま物語からゆっくり退場しそうな気配ですが、もう一押しほしいキャラクターかなあ・・・。
『別に姿を似せたわけではない。共感覚の因子を持ち合せた人間が、ウーアによって体質を変化させた際には髪の色が抜ける。それだけのこと・・・』
氷漬けのボナーを一瞥して、“たまたま似てしまっただけ”と自分に言い聞かせるように呟くアルファルド。計画の後始末というよりは、ファクトリーを廃棄することで、自分の残したカナンへの執着を断ち切ろうとしているようにも思えます。アルファルドの真意を探るうえで重要な手掛かりになりそう。

夏目は用済みになった実験施設の破壊を米軍特殊部隊に依頼、攻撃を受ける施設内部ではリャン・チー様ご乱心状態(笑) 『あの女裏切りやがった!』って言ってるからやはり事前に夏目とリャンは繋がっていたようで。それにしても相変わらず田中さんの演技が冴え渡ってますね・・・特に今回は凄味を感じます。声優あってこその、このキャラクターなんだと再確認。
アルファルドと一緒に現れたカミングズが戻ろうと呼びかけるもリャン・チーが応えることはなく、それどころか自分と姉さまの間に入る邪魔者として銃で足を撃つは殴打するはと酷い扱い。いくらドMでもこれは許容範囲を超えてます(汗 その様子を見て何かを感じ取ったのか、これまでの働きに報いてやろうと本気でリャンを殺しにかかるアルファルド。その殺意と傷つけられる痛みに悦ぶリャン様。カミングズとリャンって立場は違うけど実は似た者同士なんだよね・・・。

ハッコーを救うために施設に再侵入するカナンをカメラ越しに見据えるアルファルド。それを見て、自分もカナンと同じようになれば振り向いてもらえると、共感覚者を人工的に作る開発中の試薬を飲むリャン・チー。しかし、因子を持たないリャンにとって、突然入り込んでくる共感覚は劇薬でしかなかった。髪の色が白く抜け落ち、目は赤く充血し・・・。愛に狂ったなれの果ての姿は見ているだけで痛々しい・・・。
この場面で“シャムの手紙”の真実を語るアルファルドは残酷というか酷薄というか。あのシャムの手紙はリャンが偽造したもので、アルファルドを手紙を使って呼び出し、落ちあい場所をCIAにリークして捕獲を促した後、リャン自身が救出に現れるという筋書きだった事が明らかに。
物語上の重要アイテムと思われただけに意外でしたけど、その偽の手紙を常にアルファルドが持ち歩いていたことや、真相に気付きながらわざわざ罠にかかったことを考えると、物的な意味よりも、アルファルドが過去に囚われている事実を知るためのキーファクターだったように思えます。大好きな姉さまを裏切る行為を働いてまで、過去ではなく自分を見てほしいと願ったリャン・チーは、アルファルドが抱える蟠りを誰よりも理解していたのかもしれませんね。

『シャムは・・・私をアルファルドとは呼ばない。私の名は、カナンだ』
再び告げられる憎い女の名前を聞いて錯乱、そして鏡に映った自分が憎むべきカナンだと思い込み半狂乱になるリャン・チー・・・もうこの時点で完全に壊れてるんだよね・・・。アルファルドからもうリャンは長くない事を告げられ、“カナンを殺せ”というリャンの命令を聞き届けるカミングズ。
『リャン・チー様。もしその願いを私が聞き届けたならば、私を・・・私を、愛して下さいますか』
正直最初はただの変態だと思っていたのに・・・純愛キャラだったんですね(泣 リャンが事切れた後は自害したんでしょうか・・・はっきりとは見えませんでしたが。『愛とはやっかいなものだな』と事も無げに口にするアルファルドが冷め過ぎていてなんとも。リャンが言ったとおり、自分が過去に囚われていることを認め、本来の自分の姿とやらを取り戻すために、カナン=過去と決着を付けるという流れになりそう。

カナンが見つけ出したハッコーは既に死んでいるサンタナと寄り添って・・・こちらも気が触れてしまったのかと思ったらそうではなく、生きている頃には告げられなかった愛を囁き続けていたのでした。ユンユンのために探し出した薬をカナンに投げ渡し、カナンが一緒に戻ろうという言葉も拒否して、自分は残るというハッコー。サンタナの願いを裏切ることになるというカナンに対し、『決定権は生きている者にある』と完全拒絶。ミノさんもサンタナも救われないなあ・・・。生きてほしいからこそ自分は死ぬ覚悟でハッコーを助けようとしていたのに・・・。
ハッコーに別れを告げ、施設を脱出するカナン。いつもは真っ先に駆け寄るマリアが、真剣な表情でカナンに写真を撮らせてほしいと言ったのは、カメラマンとして、大沢マリアとして、もう辛い現実から目を背けないという決意の表れだったのでしょう。
『おかえりなさい、カナン・・・』
『ただいま・・・』
誰もいない酒場と花瓶から落ちる花びらが、ハッコーとサンタナの退場を強調していて、また鬱になれる(泣
ラストになってメインキャラクター退場劇が増えてきましたけど、もう死亡フラグ立っている人物っていませんよね? 後はカナンとアルファルドの決着に向かって一直線な展開かな。全13話構成ということなので残りは後2話。どんな結末が待ち受けているのでしょうか。
次回 CANAAN(カナン) 第12話 『忌殺劣者』

(C)CHUNSOFT/Project CANAAN
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Entry ⇒ 2009.09.13 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (6)