とらドラ! 第25話(最終話) 『とらドラ!』 感想
この“嘘”を考えたのは大河なんでしょう。家族の温かさを教えてくれた人が、実の両親と別れたままなんて、悲しすぎるから・・・。自分と竜児を優しく迎えてくれたその人達と暮らしてみて、尚の事そう思ったのかもしれません。
『竜児くん・・・元気にでっかく育てたねぇ』
「今までよく頑張ったね」と告げられるより、重みがあって、だからこそ報われる言葉。
竜児と大河が駆け落ちして、離れていくと思った絆が、逆に世代を超えて結ばれる・・・。正直言って、駆け落ちの流れは飛躍しすぎていて、前が見えていない逸った行動だと思いましたが、結果こういう流れを引き寄せたのは、大河と竜児、やっちゃんの3人のこれまでがあったからなんじゃないかな。少し見えなくなっていただけで、親が子供を心配するのも、子供が親を想うのも当然な事なんですよね。
父親が逃げても、周囲の反対を押し切って一人で産んで育ててきて、何があっても守り抜こうと思っていた竜児は、いつの間にか誰かを守れるくらい大きくなっていて・・・。自分から離れていくのが怖かった。だから逃げだしてしまった。そんなやっちゃんに、自分はもう逃げないから、近くでずっと見守っていてほしいと話す竜児。
一見、同年代に見えてしまう会話の様子は以前と変わりませんが、それでも竜児が独り立ちして、やっちゃんを母親として想いやる心が窺えます。これがこの親子の形なんでしょうね。父親の事、竜児をどんな思いで育ててきたかを話すやっちゃんは、母親として竜児と心から向き合ってるんだろうなぁ・・・。少し羨ましいです。こういう関係・・・。
同室で過ごす竜児と大河の二人の夜。おばあちゃん空気読みすぎです(笑) 布団が一つじゃなかったのが唯一の救いだ(^^;
大河にとって幸せになる事への不安は、これまで求めても壊れてしまった家族との関係にあるんですよね。竜児が話した祝福してくれる皆の中に、大河の母親が入っていたのは、そんな大河の気持ちを察したからじゃないかな。時間がかかっても、皆から祝福される方が、きっと、ずっといい。竜児にはもう大河との幸せに不安はありませんでした。
『覚えてる?前にあんたが言ったこと。俺達は、虎と竜だって。昔から並び立つって決まってるんだって・・・。だから、別に約束なんて無くても、きっと、ずっと・・・隣にいるのよね』
物語が始まって当初は、二人がこんな関係になるとは思わなかったなあ・・・。ずっと近くにいた二人だからこそ、想いが通じ合ったんでしょうね。でも正直その後のキスはしてほしくない気持ちもありました。そこまで進んだら、もうあの学校生活で励まし合っていた二人は居なくなるような気がして・・・。
それでも、形を変えて二人が支え合うことに変わりはないんでしょう。少し寂しくもありますけれど・・・。
しっかり気持ちを確かめ合って、やっちゃんも引き連れて3人での帰宅。大河も母親と向き合おうとするものの、家はもぬけのからで・・・。留守電に残されたメッセージを聞くと、それまで不確かだった大河の母親像が見えてくるような(^^; 寂しがったりヘソを曲げたり・・・でも大河が認めているように、決して悪い親ではないんでしょうね。
『私は変わる。全てを受け入れて、自分に誇りを持って、竜児を愛したいから・・・』
逃げ続けてきた親と正面から向かい合うために、大河は竜児から離れ、母親の許へ。何に臆することなく、胸を張って竜児と並び立つために。
大河は転校したという事実を聞いたクラスメートたちは、ゆりちゃん先生が言う「青春を噛み締める」間もなく携帯で大河にメールを(笑) クラスの誰からも愛されるようになったのもまた、大河が変わった事を示しているんでしょう。
一人だけ帰ってきた竜児を問答無用で殴るみのりんはどこまでも真っ直ぐで、大河の事を変わらず大切に想っていて・・・。でも、竜児にも大河を想うからこそ追えない理由があった。
『あいつは・・・俺を信じてくれてる・・・。だから、今は受け止めることしか・・・できねえ』
大河が自分を信じてくれているのに、それを無視して、大河がやり遂げようとしている事、信じる気持ちを無視して邪魔することなんてできない。分かり合っているから信じられる。・・・けれど、傍で助けられない歯痒さも感じられて、切ない・・・。
大河から帰ってきたメールに添付された夜空と一点の星。それは、今は小さな光でも、これから光輝けば、どこからでも分かるようにお互いの頑張る姿を確認しあえる・・・大河からクラスの皆に向けた、応援と感謝のメッセージ。そう読み取ったみのりんをクサすぎると笑うあーみんだけど、心の中じゃみのりんと同じ事を考えていたんじゃないかな。
直接的なみのりんと違うけれど、あーみんも大河の理解者だったことに変わりはありません。
ありのままで他人に接する事のできる大河への羨望の気持ちは、自分と同じく本当は弱い姿を隠していることに気付くことで、大河を助けたい気持ちに変わっていったのでしょう。大河への心の移り変わりが、あーみん本人から窺えたことは嬉しかったですね。
『解ってくれる人が一人でもいたら、きっと・・・大丈夫なんだよね。
・・・たとえそれが、恋じゃなくたって』
本当の姿を一番に分かってくれたのは竜児だった。でも、一番気付いてほしい気持ちには気付いてくれなかった・・・。誰より優しかったから、その想いは伝えられなくて・・・切ないけれど、その気持ちが確かにあった事、忘れないでいたいです。竜児も本当に罪ですね・・・;;
大河のメールに応えるための、クラス皆の記念写真。北村は本格的に裸族になってるなぁ・・・イベントがあると必ず脱ぎたがる人いるよね!(笑) 竜児は顔が笑ってないし・・・(^^;
でも大河は励まされるでしょうね。こんなに自分を想ってくれる人がいるんだから・・・。
“俺は竜。お前は虎。虎と竜は、昔から並び立つって決まってる。たとえ、今ここにいなくったって。距離も時間も飛び越えて、いつも傍らに。この気持ちは・・・壊れない。”
卒業式を迎えたかつての2-Cたち。それぞれが自分の道へ向かって歩き出す・・・。
北村はアメリカへ留学し、能登は木原さんに告白を(?)、インコちゃんはついに自分の名前を話せるように(笑) いつでもキモ可愛いインコちゃんは鬱展開の中で心の救いでした・・・。
卒業式が終わった喧噪の中、2-Cの教室で大河の姿を見つける竜児・・・。
けれど、教室には誰もいなくて・・・と思ったら掃除ロッカーの中に。二人は別れたまま思い出エンド!?・・・なんてことにならなくて良かったです(^^;
離れていた二人は、久しぶりに会っても相変わらずで、それはお互いの気持ちがずっと繋がっていたからなんでしょう。竜児に『好きだ』って言われてから頭突きで返までの大河の仕種が何よりカワイイ(´∀`*)
“終わり”というより、“これから”を思わせる最後でした。
最終回の大団円。竜児と大河、もしかしたら気持ちは繋がったまま、離れて終わりなんてことになるんじゃないのか・・・なんて心配していただけに、この終わり方は嬉しいです。このまま言わずじまいかと思っていた竜児の好きの一言があったのも良かった・・・。
『とらドラ!』のタイトルの通り竜児と大河は結ばれることになりましたが、竜児はみのりんやあーみんとくっつく事になっても多分違和感は感じなかったんじゃないかなーと。それだけ、ヒロインたちは魅力的でしたね。それどころか誰とも一緒にならずに終わる展開でもありだったと思います。むしろそうなるんじゃないかと思ってましたし。誰かと一緒になれば必ず報われない人が出てくるわけで・・・そういう面では特にあーみんは切なかったです;; ただ、竜児と大河を描き続けた物語の中では、これが正解なのかなぁ・・・なんて、終わってみると納得してしまいます(^^; 二人とも苦労したもんね・・・。
ただの恋物語で終わらず、親との関係や人生にまで深く入り込んだテーマも特徴でした。
竜児たちの成長がより一層感じられる要素だったと思います。ただ、全体的にも言えることなんですが、それだけ深く突き詰めている分、とても空気が重くなってしまったという気も。後半にかけてどんどん強くなっていきましたね(^^; 物語の終結に向けて、前に進むためには仕方がないと思ってはいても、前半のような楽しい空気は薄れていって、次回が楽しみというより、ハラハラする展開が多かったような・・・。
そういった面では、明るいコメディらしさをもっと見ていたかった気持ちはあります。その辺りはスピンオフ作品に期待したいですね。
竜児が選んだ答えに決定付けられ終わりを迎えた『とらドラ!』。でもそれは、各人それぞれが答えを出して求めた結果と思いたいです。悩んで、傷ついて・・・それでも未来へ繋がる大切なものが、竜児や大河だけでなく、一緒に歩き抜いた仲間たち全員に見つけられたと信じて。
これまでこの作品を見続けられたこと、また感想にお付き合い頂いた皆様に感謝を。
そしてスタッフ、関係者の皆様、今までありがとうございました。次回作品にも期待しております・・・。
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Entry ⇒ 2009.03.27 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (10) | Trackbacks (16)
とらドラ! 第24話 『告白』 感想
自分の幸せは、他人に押し付けられるものじゃない。自分自身が決めるしかないから――。
今まで、みのりんも大河と同じように大切な友人を気遣って気持ちを押し殺そうとしていた・・・そう思っていたのですが、みのりんの中では答えはもう出ていたんですね。“しっかり見えるもの”を大切にしたいという櫛枝実乃梨自身の答えが・・・。だから自分を理由に本当の気持ちから逃げている大河を放っておくことはできなかったのでしょう。
竜児への気持ちにはっきりと別れを告げて、大河のもとへ送り出す姿はみのりんらしいけれど、切なく後を引くものがありますね・・・。竜児とみのりん、お互いの気持ちが繋がっていたと思うと尚更に。
でも他の誰でもないみのりんが自分のために選んだ道。その答えがきっとみのりんの幸せに続くことを信じたいです・・・。
バイト先で再会した竜児と大河。大河の告白を前にお互い頬を染める二人にニヤニヤしてしまう(^^;
初々しいというか・・・新鮮ですね、こういうのは。
その幸せムードを前に訪れる家族との対立。内緒でバイトしていた事をやっちゃんに咎められる竜児。自分の言葉を聞きいれてもらえない反発心からか、やっちゃんを傷つける発言をしてしまう。
『自分の失敗を、俺に押し付けようとすんな!俺は・・・』
やっちゃんの竜児に幸せになってほしい気持ちは理解できるし、竜児が一方的に押し付けられる親心に反発する気持ちも分かる気はします・・・。
ゆりちゃん先生が『お母さんに反抗したことないでしょう』と言っていたのをふと思い出すのですが、今までこんなことが無かったから、竜児の言葉の堰も思わず切れてしまったんでしょうか。
大河も今更自分が新しい家庭に馴染めるわけがないからと、竜児を引き連れて一緒に逃避行。
竜児を必要とする大河の言葉に、竜児は一大発言を・・・
『二ヶ月後!俺は18になる!このまま、泰子たちから逃げて、逃げて逃げて、寝て起きて、逃げて逃げて、俺の誕生日になって・・・そしたら、嫁に来いよ!そうすりゃ、俺達だって大人だ!誰にも邪魔させない!死ぬまでの俺の人生を、お前にやる!!』
・・・正直言って、この展開は考えてなかったです(^^; 今まで押し込めてきたお互いの気持ちを伝える、その告白の言葉が“駆け落ち”・・・。飛躍が過ぎるとはあーみんからも語られてますが、親との確執がここまで発展するとは・・・意外でした。
当然駆け落ちに反対する北村、あーみん、みのりん。けれど、友人としてはそんな二人を放っておけなくて・・・。みのりんは大学に行くために貯めたお金が入った通帳を、あーみんは別荘の鍵を、北村はお米券を・・・ってお米券て(^^; 皆いい人ばかりだなぁ・・・最後まで味方でいてくれる友人がこんなにいるなんて、それだけでも幸せなのかも。
あーみんが大河のことを好きなのか竜児から聞くシーンは・・・ああ、これってあーみんなりの竜児への決別なんだなぁと思うと・・・。こんな終わりもあると理解してはいても、それでも切ないです。
竜児を好きな気持ちを誰かに気付かせることもなく、ただ静かに自分の恋心に幕を引く。
みのりんが大河と竜児との別れに泣き顔を見せても、あーみんは一人自分の中に気持ちを押し込んでしまえている。
だからこそもっと弱い部分も見せてほしかった。少しでも誰かに本音を聞かせてあげたかった・・・。
ただの傍観者じゃなく、あーみんが誰かのために行動していたこと、竜児を好きだった気持ち、忘れないであげたいです。
やっちゃんが残した置手紙を頼りに、竜児と大河は祖父の家へ。
次回予告から察するとまだ何かありそうですが・・・今回の展開、受け止め方によって様々ですね。
大河が大切な絆を離さないでいたい気持ちも、竜児が大人になって大河をずっと守りたいっていう気持ちも。それが竜児の出した答えというなら納得するしかありません。
今まで待っていたその答えが『とらドラ』の物語の終幕だと信じていましたから。
ただ、進路のこと、親に対しての事も含めて、子供だからという理由で上手くいかない事柄を突発的な行動で対処するやり方は、あーみんたちと全く同意見で『賛成』はできません。それが答えなら仕方がないとは思っても・・・。
それでも、それぞれが自分の答えを出して前に進めたのは事実ですし、繰り返しになりますが竜児の出した答えはとらドラの物語の答えそのものだと信じています。
あとは、ケンカしたままのやっちゃんと竜児は仲直りしてほしいですね・・・。あの親子が離れたまま終わるのは寂しすぎる。
次回最終回、竜児と大河の物語の完結。しっかり見届けたいと思います。
次回 とらドラ!最終回 第25話 『とらドラ!』
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Entry ⇒ 2009.03.19 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (3) | Trackbacks (10)
とらドラ! 第23話 『進むべき道』 感想
竜児は家庭の事情から、進学はしないと言っている。でもそこに、竜児の考えが伝わってこないというゆりちゃん先生。
竜児の大河への気持ちも、大河がそれを隠そうとしているからという理由で、自分の想いを押しこめたように、誰かのために正しい道を選ぼうとしているだけで、竜児自身の本当の考えが見えないってことに繋がっている。
竜児が自分の気持ちを伝えることで、進路も皆の気持ちの行方も含めた、『とらドラ』の未来へ進むことになるんでしょうね。でも今の自分達で精一杯で、未来のことなんて考えられないって理由もよく分かるんだよね・・・。いろんなこと、一遍に悩みすぎです(涙
『タイガーが傷ついてるところを、あたしは見たの。あいつの気持ちが分かって、誰もそれに気がつかないなら、あたしがあいつを救ってやんなきゃ・・・とか、思ったのよ』
その苛烈な物言いが大河にだけは及ばなかったように、あーみんが大河の味方でいたことは本当なんだけど、竜児に気付いてもらいたい気持ちも当然あったんでしょう。みのりんのように竜児から好意を持たれる事もなく、大河のように気持ちが伝わることもなく・・・。
竜児があーみんを追いかける理由はあくまで友達だからで、それは以前からずっと変わらなくて。
竜児にはもう伝わらないのかな・・・あーみんの気持ちは。
やっちゃんが倒れたことで、ネガティブになる竜児を励ます大河。お互いを支えてきたように、二人のこれまでは決して間違いじゃないんですよね。今、状況は竜児と大河を並び立たせるよりも向かい合わせようとしているけれど、その結果がどうなっても、二人の絆は離れることはないと信じています。
やっちゃんの代わりに、ケーキ屋さんでバイトすることになった二人。ツインテール大河の可愛さといったもうね・・・(*´Д`) これで客足が少ないなんておかしいでしょどう考えても(笑)
能登の木原さんへの気持ちを看破する大河。木原さんを好きになった経緯を自然なことと言ったのは、自分が竜児を好きになった事情と併せて見ると、しっかり大河の気持ちも見えてきたり。急に鋭くなったんじゃなくて、同じ経験者の目からそう思えたんじゃないかな。
しかし一番びっくりなのは春田の彼女が登場したということですが(^^;
何この一人幸せ空間(笑)ここだけ空気が違うっていうのはこのことですか(;´Д`) でも何か納得できるものもあるかな。春田の隣にいるだけで幸せな気持ちになれそうですし・・・とにかくお幸せに(笑)
『あんた、人を追いかけてくるのホント好きね。ストーカーの素質あるんじゃない?』
『・・・お前こそ、逃げんの好きじゃねえか。俺だけじゃなく、いろんな事から』
竜児の言葉には無意識にあーみんに当てはまるものもあって、でもあーみんの気持ちには気がつかなくて・・・。“みんな”に好かれてる、あーみんがいなくなると“みんな”ががっかりする・・・。竜児がもし、このシーンで“みんな”じゃなくて“俺が”寂しいって言ったなら、もしかしたらあーみんが気持ちを前に出せるきっかけになれたのかもしれない。最後の『ホント、分かってないんだから』って台詞が切なすぎます(;;)
修学旅行で助けてくれた皆に、手作りチョコをプレゼントする大河。
竜児、北村、大河にみのりんとあーみん、5人が揃う機会って何だかずいぶん久しぶりな気がする・・・。それだけ皆の気持ちが離れていたってことなのかな・・・。
『だって、北村くんは私を崖から引き上げてくれたんだもん』
この言葉を契機に発動する竜児&大河包囲網。
竜児が北村に伏せてもらった、本当は竜児が大河を助けたという事実。大河が口走った竜児への気持ちは、北村ではなく、竜児本人に伝わっているはずなのに、知らないふりをする竜児と、その気持ちを隠そうとする大河に、みのりんは詰め寄っていく・・・。
『どうしてだよ大河、どうしてたった一言が素直に言えないんだよ!』
でもね・・・気持ちを押し殺そうとしているのはみのりんもあーみんも、大河だって皆同じなんだよね。大河の気持ちが竜児に伝わったのは、ある意味偶然と状況が重なったからだけど、誰が竜児に『好き』と伝えても何もおかしくないと思います。
結局、皆“いい人”ばかりなんですよね。竜児と大河の友人であり続ける北村も、最後まで誰にも気づかせることなく、気持ちを封じ込めたあーみんも、竜児との恋よりもはっきりした現実を選んで、大河を叱咤するみのりんも。
自分一人じゃ答えを出せない竜児の背中を押してあげること、竜次と大河の友人としての答えは、皆が一致したってだけで、誰が誰を好きな気持ちは何も恥じることじゃない。ここまできて、報われない気持ちもあるんだって分かってしまったから、尚のこと切ないです。
あとは・・・竜児が最後に出す答えを信じようと思います。それが何であっても、この物語の終わりにはふさわしいものだと思うから。
次回 とらドラ! 第24話 『告白』
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とらドラ! 第22話 『君のいる景色』 感想
大河にとっての北村は、かつて好きだった人で、今まで変わらず自分を助けてくれた存在で、竜児以外で頼れる特別な人なんですね。北村は大河の焦点が移ってから、物語から少し離れてしまった感があるけれど、自分の恋に区切りをつけて、皆より一歩進んだ場所に立っているようにも思えます。最終的に状況が決着して、皆が北村の位置に進む時、竜児たちの結末はどうなってるんでしょうね・・・。
久々に見れた活きのいいみのりんだけど、やっぱりその場限りって感じが否めません。心から楽しんでる以前とは程遠いような気がするんですよね・・・。その分春田はいつも楽しそうで、まあ空気を読まない所が良いというか、後半になるにつれてどんどん存在感増してるような(^^; それも雰囲気が回を重ねるにつれて重くなってきたからなのかな。
目下の問題は恋だけじゃなく、眼前にある進路の行方もクローズアップされてきました。
今まであまり目立ってなかったけれど、竜児は成績優秀な優等生なんですね。親であるやっちゃんとしては、将来を応援したいのは当然なんだけど、竜児自身は家計とやっちゃんへの負い目で、進学を諦めかけている。苦労なんて感じさせないやっちゃんだけど、それが大変な事は竜児が一番理解していて、自分の事を考えてくれてるって事も分かってるんだろうなあ。だから進学も決めあぐねるわけで・・・。それにしても、やっちゃんはやっぱり良いお母さん。母親の印象が今までで一番感じられる回でした。苦労させたくないっていう竜児の気持ちも分かる気がします・・・。
見えないものに振り回されて、目に見えるものを蔑ろにしないためにっていうみのりんの気持ちは分かるんだけど、それで自分に納得して、他人に分かってもらおうとするっていうのは、まだ竜児への気持ちが離れない証拠でもあるのかも。何より、一番の否定派のあーみんにそれを理解してもらうっていうのがね・・・。まだまだみのりんは揺れてるような気がする・・・。
いつまでも答えの出せない竜児に、本音を閉ざすままのみのりん。今の関係に辟易して言葉も出ない様子のあーみんだけど、本当の気持ちはやっぱり竜児が好きなんだよね・・・。
一限目が始まって、追ってきた人物がみのりんだった時の『どうしてあんたなのよ・・・』っていう言葉が素直な気持ちを表しているかと。
みのりんに対して不快感を感じているのは、竜児との関係に対しての嫉妬っていうのも少なからずあるんだろうけど、本当の自分を隠し続けているみのりんに、素直になれない自分を重ねた同族嫌悪のような気持ちもあるのかもしれませんね。前に進めないでいるのはあーみんも同じ。結局、“誰か”が答えを出すしかないのかな。
『この調査票からは見えないだけ。他の誰でもない、高須君自身の考えが』
進路調査でのゆりちゃん先生からの言葉。進路の問題と、今、竜児が抱えている恋の問題にも直接繋がるんですよね。本当は自分がどうしたいのか、それが一番大事なこと。自分にとっても、周りにとっても。竜児が答えを出すことが、今の状況を進展させるんじゃないかな。
家の鍵を失くして、竜児の部屋の窓から入ろうと高須家を訪ねてきた大河。大河の母親の事は気が合って、仲が良いくらいにしか語られませんでしたが、もう大河の両親に関しては重要度は無いのでしょうね。あのマンションで一人大河が住んでいた事実が物語っているように思います。
大河が高須家に居て、やっちゃんとインコちゃんで皆で当たり前に晩御飯を食べていたあの頃。恋愛感情は別にしても、もう大河のいない風景は竜児にとっての日常じゃなくなってるんだね・・・。もう少しあのドタバタしていた頃を見ていたかった気持ちはありますが、もうそれも許されない状況。終わる時はやってくると思うと寂しいものです。
『夢は見てた気がする。北村君がね、あたしをおんぶしてくれててさ・・・。私は夢うつつに、バカみたいにボロボロ喋くってるの。・・・それは、夢、だよね?』
この時もしも、竜児があの言葉を聞いた事を話していたら・・・。それは、一つの可能性だったんだろうけど。竜児が出したのは、これまでの関係を続ける事を意味する“夢”だったという言葉。
あの時の事を無かったことにしたいのなら・・・。そう思って大河に言ったのは、やっぱり大河の事を想ってなんだけど、竜児自身がどうしたいのかは見えてこない。竜児も、大河も、みのりんも、好きな人への気持ちを押し殺して、隠して、いつもの日常を演じてる。
結局今回でも前には進んでいないだけど、進路に関わる竜児の迷いと、竜児がこれからどうしたいのかを問うような場面が多く見てとれました。それ以外では、最近切ない展開が多かっただけに、やっちゃんとの親子愛が感じられるシーンは良かったですね(^^) 高須家自体を見せる描写がもう少しあっても良かったようにも思えてきます。
進路を決める流れに沿って、竜児の答えが物語のラストを決定する流れになるんでしょうか。誰もが納得する結果でなくても、ここまできたら最後の告白を期待してしまうというのが本音です。残り少ない話数ですが、物語の行く末を見届けたいと思います・・・。
とらドラ! 第23話 『進むべき道』
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Entry ⇒ 2009.03.05 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (10) | Trackbacks (15)
とらドラ! 第21話 『どうしたって』 感想
実乃梨への告白を果たそうとする竜児、竜児への想いをひた隠す大河、これまで通りの関係を望む実乃梨、離れたところから一連の様子を苛立たしく見つめる亜美・・・と、かなりナーバスになりそうな修学旅行。スキーみたく上から下に滑り落ちるような展開はどうにも(ーー;)
大河が北村と初詣をしたことを、大河だけじゃなく北村まで竜児に黙っていたのは、大河から竜児との事情を聞いたのかなとは思いましたが、それが今回のラストに繋がっているとは・・・。
楽しい修学旅行に亀裂が入り始めたのは、能登と木原さんの言い争いから。北村を巡る口論で争うのは分かるけど、それにしたってヒートアップし過ぎ・・・。亜美は亜美でもう自分の周りが見えてない人間がうっとおしくてしょうがないような感じで横槍を入れるし、香椎さんまで木原の気持ちに気付かない北村を非難する始末。鈍感過ぎるのは罪とは言うのは分かるけれど、あまり状況に頼りすぎるのもどうかと思うんですが・・・。ギスギス感溢れる修学旅行の前哨でした。
竜児と実乃梨の噛み合わない会話。実乃梨が言う、大河のことなら全部知ってるっていうことが表面的に聞こえてしまうのは、大河の竜児が好きって気持ちを偶然聞いてしまったことで、その心内は分かっている反面、大河があげた本来は竜児から渡されるはずだったプレゼントを、『大河からの贈り物』として受け取ってしまってる所に、通じてない気持ちの表れを感じるんですよね。
一切隙を見せない実乃梨についに諦めが生じてしまう竜児・・・切ないなぁ。やっぱりここでは竜児に同情してしまう。本音をかわされて、あの日決心の上で渡すはずだった竜児のプレゼントを何気もなく身に着けるみのりん・・・罪だよそれは。
修学旅行の定番、好きな人告白タイム。男子側では竜児がみのりんを好きで振られたことをバシッと言っちゃいましたけど、開き直りですねある意味^^; それにしてもこの男ども行動力ありすぎるでしょ(;´Д`) 普通に女子の部屋に侵入して物色するなよと。竜児も主夫は自重しなさいと(笑)
女子部の本音タイムは男子たちと対照的に、それでいてキツい内容でした。
大河が誰が好きなのかを聞かれて答えをはぐらかす実乃梨に、亜美の口撃が開始。
押入れから亜美の言葉を聞いて、実乃梨の気持ちを理解してしまう大河の辛そうな表情が切ない・・・。
口論の中に見える川嶋亜美の気持ち。
中途半端に竜児を振っておいて、それで今のままの関係でいようっていう実乃梨の態度が許せない・・・会話の解釈そのままだけど、これはこれであると思います。何よりも、自分が入りたかった輪の中の、最も望む位置にいる人が、全てを放棄して友達ごっこを続けようとしている。これが一番癇に障る原因なのかもしれませんね。
でも何でこんな形で亜美が介入しちゃったんだろうって思うと、体育祭の時から感じられた亜美の願望にも聞こえるこの言葉を思い出しました。
亜美の本音が語られたシーンって少なかったと思いますが、これは間違いなく本音ですよね。
あの時点で亜美は今の輪の中に自分は入れないことを知っていた。或いは諦めていた。そこからは常に一歩遠くから竜児たちを見て、その関係を皮肉るような立ち回り方をしてしまっている。
自分が好きな人を想っている女の子に嫌みを言ってしまう。これだけで単純で分かりやすいけれど、背景に今まで何があって、亜美をそうさせてしまってるのかも考えると、尚の事心苦しいです・・・。
その後のソリでぶつかった後の殴り合いは・・・大河のドジッコぶりが発揮されたせいもあるんでしょうけれど^^; いつまでも本心を見せない亜美の実乃梨への苛立ちが、張り詰めてた糸が切れてしまう事で、殴り合いのケンカに発展してしまった・・・。二人のこんなシーンは正直見たくなかったなあ・・・。
ケンカの騒ぎで飛んでいった実乃梨の髪留めを追い掛けて、大河はコースから転落、遭難してしまい・・・。
崖下へ滑り落ちた跡を見つけた時、降りようとした実乃梨を竜児が止めたのは、実乃梨が髪留めに気付いて、そのせいで大河が遭難した事を知って傷つく事を避けるためか、大河を一人にしないと誓った竜児自身の想いからか・・・。
『北村くん・・・あのさ・・・ご利益ないね、失恋大明神・・・。お願いしたこと・・・全然叶わないんだもん』
竜児を北村と勘違いした大河から、今まで竜児が知ることはなかった大河の本心が語られる。
『この気持ち、全部消して・・・私を強くしてって・・・駄目だよ全然・・・どうしたって・・・竜児のことが・・・好きなんだもん・・・』
これで、大河は自分の気持ちから逃げられなくなり、竜児は大河の想いを背負わざるをえなくなりました。偶然が重なったにせよ、大河からの想いは竜児へ確実に伝わってしまった。
ここからどうなっていくのか、一つ分かることは、もう以前のようには戻れないということ。親代わりも、友達の関係も、亜美が言ったとおり全てが崩れて・・・。
この状況でどんな結末を迎えるんでしょう。皆が報われる終わり方って、結局当人が納得のいく形でしか迎えられないんでしょうか。そう考えると、今の状況を維持したいみのりんの気持ちも分かるような気がして・・・やっぱり切ない。
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Entry ⇒ 2009.02.26 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (8) | Trackbacks (6)
とらドラ! 第20話 『ずっと、このまま』 感想
前回、竜児の事を好きだって気付いた気持ちはそのまま閉じ込めて、竜児に頼っていた自分を変える形で前進を始めた大河。それはお互い想い合ってるはずの竜児とみのりんが上手くいくように、自分がその邪魔をしないように。
クリスマスの一件の後、竜児の隣にいられなくなるって知った時、どれだけ悲しかったか伝わってきただけに、その決断は本当はとても辛かったんじゃないかな・・・。大河が竜児を応援するのは、自分の気持ちを押し殺しているようにも見えます。強い面を見せる分、クリスマスの時のようにいつか潰れてしまわないか、不安です・・・。
竜児は誓った。大河の頑張りに応えようと。
でも大河の本当の気持ちには気付かずに・・・。あーみんから言わせれば、竜児の行動は結局皆に怪我を負わせるバカな行動で、大河の気持ちに気が付かないのも、呆れさせてる原因なんだろうけど、そこまで罪深いのかな・・・。あーみんの言う面で見たら、結果的に大河の気持ちに気付かず傷つけて、本来真っ直ぐ向かうべきみのりんの所には行かず、大河との親子ごっこで皆の関係をダメにしているようにしか見えなかったのかもしれないけど、あれがいけない事だったのかな?
最初から間違ってたんじゃなくて、途中から変わってしまったんじゃないかなぁ・・・今の関係の責任を竜児に求める気持ちも分かるけど、結果的に痛い目にあったんだとしても、大河を助けてきた竜児と、それに応えてきた大河の関係は嘘じゃないって思いたい。大切なのは、これからどうするかなんだよね・・・。それとは別問題で竜児が皆の痛みを知った時の事を思うと、心苦しくはあるんですが・・・。
実乃梨は立ち止まる事を選んだ。これまでの関係を続けるために。
大河の竜児への気持ちに気付いてしまって、身動きとれなくなったみのりんの答えは“停滞”。
前進することなく今までの友達同士の関係を続けること。そうすれば誰も傷つかずに楽しく物語は進行する・・・。でも、もう周りの状況がそれを許してくれないんだよね。ここまで来たら誰かが傷つかずに終わることなんかできないわけで、それが嫌だからみのりんはこのままを望んでいるんだろうけど・・・。後は竜児次第という所でしょうか。“目に見えないもの”を自分で確かめる事を諦めてしまったみのりん。以前のはつらつ感が無くなってるなぁ・・・。
亜美は1人離れて静観する。そこに動く様子なく・・・。
今回は随分とやさぐれていた印象。あんなに忠告したのにあんたバカ?なトゲトゲしい空気がいっぱいでしたね竜児に対して^^;
あーみんが言いたいことも分からなくはないけど、いつも蚊帳の外で一人当事者から外れている現状。周りが見えすぎているのは、そのせいもあるのかもしれない。亜美自身はそれでいいのかなって気もするんだけど、今の関係に入り込めないっていうのもあるわけで・・・。だからクリスマスパーティの準備の時、竜児に対して本音が少し出ていたんだけど、それに気付かない竜児もやっぱり朴念仁というか(ーー;) まあ失望するのも分かるんですが、亜美の思った通り今までの関係が壊れてしまった今、やっぱりこれからどうするのかが気になります。このまま観察者で終わるのかどうか何だけど・・・。何とか絡んでいって欲しいですね。ますます混沌しそうですが^^;
クラスメートは木原さんと能登の関係がやたら悪化してきた印象。春田と能登が大河と北村をくっつようとしているのに対して、焦ってる木原さんって構図ですが・・・。とりあえず木原さんは自分からどうにか頑張らないとダメかな?いらない世話を焼く春田&能登もアレですけど・・・。春田と言えば最近やけに癒し系と化してる感じがするなぁ・・・キラッ☆には笑ってしまいました^^;
あれよあれよという間に修学旅行。何だかすごい勢いで時間が過ぎていってる気がするんでsyが、スパートかけてきた?この修学旅行で勝負をかける竜児と大河の様子が気になる次回。
とらドラ! 第21話 『どうしたって』
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Entry ⇒ 2009.02.19 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (4) | Trackbacks (12)
とらドラ! 第19話 『聖夜祭』 感想
いよいよクリスマスの聖夜祭。大河も竜児もおめかしして、これからのパーティが楽しみ?な冒頭の展開。
大河が竜児に父親のスーツを引っ張り出してきてあげたのは、みのりんとの仲がうまくいくようにって応援でもあったんだけど、もう親に対する未練なんて何でもないっていう心の表れでもあったり。かえって竜児の方が気にしてるし・・・それにしてもその髪型はまずくはないのかい(笑)
インコちゃんもやたら今回は喋るし幸先の良いスタートだね!…後半見るまではホントにそう思ってましたorz
『あなた達の頑張りは、きっと報われると思います』
ゆりちゃん先生はやっぱりいい先生だなぁ・・・でもイヴの夜に『シングル女性のための不動産購入講座』って・・・開催する方もする方ですね(笑) 後の優良物件(いい男)が出た時のための覚悟完了とは潔いようでいて、負け惜しみのようにも聞こえるのは気のせいですか(;^ω^)でもきっといつか必ずいい出会いがある・・・といいね!
始まったクリスマスパーティ。春原って回を増すごとにどんどんおバカになってるような気が・・・(;^ω^) ある意味とらドラの癒し系を担ってるような気がしますインコちゃんとは別路線で。北村も本格的に裸族の様相を呈して・・・ってもう変態だ(笑)
大河と亜美の挿入歌“ホーリーナイト”が会場を流れ、幸せなクリスマスの雰囲気が漂う会場内。でも一向にあーみんは姿を見せる様子はなく・・・。
歌を歌い終わった大河は、みのりんを迎えに行った後、そのまま家に帰ると言い残して出て行ってしまったらしい。そして亜美から語られた一言。
『見たくないものでもあるんじゃない?・・・だから忠告したのに。幼稚なおままごとはやめた方がいいって。何でパパ役なんてやってるのって・・・』
後になってから痛いほど理解できてしまうこの言葉。竜児の行動が全部間違っていたとは思えないですが、それも含めて大人の意見だったんでしょうね、このあーみんの言葉は。
竜児やみのりんに支えられてきた大河は、誰かに縋らずにこれからを生きていこうと決めて、今まで助けてくれた周りの人達が、それぞれ自分の幸せを考えてくれるように応援する側に回って。
だからって寂しい気持ちは拭えるものじゃない。大河がサンタを信じている話を聞いて、一人ぼっちの大河を放っておけないから、みのりんの事も形振り構わずやってきてしまう。それが竜児なんだから、仕方がないと思えるんです・・・。
『・・・ありがとう。本当に、ありがとね。・・・竜児』
自分は大丈夫だからと、竜児をみのりんのところへ送り出す大河。
でも、気付かないうちに涙の粒がどんどん零れ落ちて・・・。
大河は気付いてしまった。誰にも頼らないと思っていた自分が竜児に縋っていたことを。
みのりんと竜児が一緒になったら、自分が竜児の隣で歩いていくことはもうできないことを。
竜児の傍にいるのが、自分じゃないのが、嫌なんだっていうことを・・・。
そして泣いている大河を見てしまったみのりんが思うことはただ一つ。
竜児との待ち合わせの場所、みのりんは決断した思いを竜児に伝える。
『あのね高須くん・・・ユーレイもUFOも、やっぱり私には見えなくていいと思うんだ。・・・見えない方が、いいみたい』
大河は自分が竜児を好きなことに気付いて、みのりんは結局誰かを好きになる事を拒んでしまいました。あーみんはこうなる事を知っていたから、『大怪我する前に目を覚ましたら?』って何度も忠告してたんですね・・・。
事態の落ち込みようを裏切るように流れるホーリーナイトはちょっとどうかと思いましたけど^^; 何だか体育祭の時とは逆の終わり方になってしまいましたね・・・。 ひとつにまとまるではなくて、皆がバラバラに。もっともこの展開でみんな仲良くを求める方が間違いなのかな。
竜児が朴念仁っていうのはよーく分かりますが、振り回されてるのって誰かな?って聞かれれば間違いなく竜児なんだよね・・・。あーみんの言うように責めることはできないだよなぁ・・・。
これからますますどうなるか分からなくなってきましたが、あーみんはここからどう動いてくんでしょう。観測者の役目は十分果たしたはずだし、このまま舞台から離れていくとは思えない。
自分の心から目を背けてしまったみのりん、本当の気持ちに気付いてしまった大河、竜児を中心に複雑化していく関係。クリスマスが終わっても、まだまだ明るい展開は見えてきそうにはありません・・・。
次回 とらドラ! 第20話 『ずっと、このまま』
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Entry ⇒ 2009.02.12 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (5) | Trackbacks (13)
とらドラ! 第18話 『もみの木の下で』 感想
その輝くような笑顔で大抵のオトコは落とせるでしょうに(´;ω;`) それにしても、ゆりちゃん先生の最近の教師ぶりはいいですね(´∀`*) 独身に意固地になってる所は相変わらずだけど(笑)
最近は木原さんのようにメインキャラ以外の見せ方も変わってきてるような気がします。竜児や大河たち以外の人物にも動きを加えて、人間関係の移り変わりを匂わせてるというか。・・・というか今その転換期の真っ只中なんですよね・・・。
関係ないけど竜児も大河も成績良いとはちょっと意外。春原は予想どおりすぎてアレだけど、先生からは何かすっごくヤバそうな言われっぷりなんですが・・・かなり危険領域に入っているような^^;
竜児とみのりんのすれ違い・・・というかみのりんが竜児を避けるのは相変わらず。
あーみんが言っていた『罪悪感』を引き摺っているってことなんだろうけど・・・そのあーみんは最近一歩離れた所からの物言いがますます多くなってるような。
竜児と大河の仲を揶揄したり、物語の輪には入らずに俯瞰から見た皆の関係を語るって構図が目立つなぁ・・・。みのりんが言っていたように、大人の世界で一人生きてきて・・・っていうこともあるんだろうけど、常にそういう立場でいるからこそ、今のあーみんのように「見えてしまう」ものがあるのかも。
『きっと最初から間違ってたのよ。大怪我する前に目を覚ましたら?全部チャラにして一から始めればいいじゃん。・・・それで・・・あたしのことも一から入れてよ・・・』
亜美本人が望んでいたわけじゃないのに、外野に出てしまった今の自分が本当はどうありたいのか、そんな想いも伝わってくる言葉。大河と竜児の今までの関係が間違っているとは思わないけど、これからは変わらなきゃ前に進めないよってことを竜児に伝えるようでいて、亜美自身の本音の気持ちも混ざってるんですよね。だからこそあーみん自身にも動いてほしい所ではあるんですが・・・。竜児も鈍感すぎるんだよね^^;
大河がクリスマスに拘る理由と、サンタクロースを信じる訳は、やっぱり大河自身の生い立ちに絡んでいたわけですが・・・。
『私もいい子でいて、そんな幸せな光景の一部に、クリスマスの街に光る、幸福そうな笑顔のひとつになりたいの』
過去の幸せな想い出を守るため、孤独な自分が誰かに見守られていることを信じたいため・・・過去の大河もクリスマスの『幸せ』と一つになって寂しさを紛らわせていたんでしょうか。こういう脆くて弱々しい部分も、竜児たちに頼らないで一人生きていこうとする強さも、全部含めて大河らしさなんでしょうね。
クラス全員でクリスマスツリーを完成させて、大河はもう一人じゃない、明日のクリスマスパーティできっと皆が幸せになれると竜児が思った矢先に運悪く飛び込んでくるみのりんの打球。しかもたまたま大河が持ってきた大切な飾りを壊してしまって、一変する雰囲気・・・。
今回のみのりんは見ていて辛いものがあります・・・(ーー;)
この出来事が竜児とみのりんが近づける状況を作ったと思うと、皮肉でもありますけれど。
責任を感じて一人で直そうとするみのりんに、黙って修理を手伝う竜児。相手が好きとか嫌いなんて別にして、こういうところが竜児のカッコ良いところなんだよね。
『・・・元通りにはならないよ』
『でも、ちゃんと光ってる』
『直るかどうか私には・・・わからない』
『直る!・・・大丈夫。直るんだ。何度でも』
この会話って壊れた飾りとは別に誰かとの関係を表してるようにも思えるんですが・・・次回でみのりんが悩む理由もはっきり語られるのかな?とにかく竜児の飾らない優しさが良い。ここではそれだけで十分です・・・。
みのりんがクリスマスパーティに参加しない理由も作ってしまったけれど、遠ざかっていた二人が近付けたのも事実。皆が報われるクリスマスの夜を期待したいですね・・・。
【おまけ】
『みなみけ』のカナみたいな人が一瞬出ていたのは気のせい?
次回 とらドラ! 第19話 『聖夜祭』
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Entry ⇒ 2009.02.05 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (2) | Trackbacks (13)
とらドラ! 第17話 『クリスマスに水星は逆光する』 感想
クリスマスを前にご機嫌な大河、北村も変なテンションで、この二人は前回いろいろ吹っ切れたんだろうなって感じだけど、みのりんが引っ張ってるあーみんからの『罪悪感は無くなった?』の一言が今回の鬱みのりんの原因かな。もののけ姫ネタで元気がいいのも最初だけ、後半からはかなりテンションダウンして無理しているのが見え見えです・・・。
前回で先生らしさを見せたと思ったらやっぱり独身教師(30)を貫くゆりちゃん先生にはどうかこのままネタキャラとして頑張って頂きたいです(笑) それにしてもサンタクロースを信じてはしゃいでる大河はやけに可愛らしいキャラになってますが、これが良い方向に展開するのか悪い方向に倒れ込むのかが気になる・・・。先に前進した大河と北村が、まだ定位置にいる竜児とみのりんにどう絡んでくるのかも注目ですね。
『ていう夢を見たんだよぉ!』By春田
年中頭が暖かそうな春田の妄想はきっと(視聴者の)皆を幸せにしてくれたことでしょう(笑)
春田の中じゃみのりんはデフォであんなイメージなんだね・・・。
当のみのりんはクリスマスパーティにも参加しない、実行委員も断ったりと後半鬱状態でダウナーな雰囲気に。そうなった原因を知ってるはずのあーみんが場を取り持つ所、やり手だなーとも思うんだけど、実際北村、大河、竜児にみのりんとお互いの関係を熟知してるのはあーみんなんですよねきっと。先手必勝で仕掛けるのか、今の関係を引っかき回すのか、それとも傍観者してるのか、個人的には一番気になる人だったりします。
クラスメイト同士の勉強会。バイトと偽ってまで竜児を避けるみのりんの行動に大河は異変を感じてる様子。前回から大河たちの関係が動き始めているのは感じられたけど、お互いの関係が崩れずにキャラクターの内面が語られた前期とは違って、2クール目からは、その関係がどんどん変化していくような予感。
春田や能登が今更ながらに北村と大河をくっつけようとしたり、木原さんがそれに対抗して大河と竜児の仲を応援したり、クラスメイトとの温度差を感じる一方で、暗に移り変わる竜児や大河たちの関係を現しているような気も。それにしても木原さんは今回頑張るなぁ・・・。脇役然して目立たなかっただけにこういった同級生の会話は際立つものがありますね。
木原さんに限って言えば、大河たちと同様変わろうとしている側の人間なのかも。こういうキャラクターって自然と応援したくなってしまいます・・・。春田&能登は別な意味で変わってほしくないですが(笑)
【おまけ。】
今週のやっちゃんとインコちゃん。
『ギザ』はまぁしょこたんだから分かる(?)として・・・『ガンス』が流行るとかどんな若い子世代なの(;´Д`)
会話をし始めたインコちゃんの成長にも期待がかかったりかからなかったり・・・。とりあえずもーキモかわいいレベルではないね!
次回 とらドラ! 第18話 『もみの木の下で』
『元通りにはならないよ。そうきっと、多分』みのりんの言葉からは変化より不安を感じるんだけど、それでも変わっていかなきゃ前には進めない現実。そこが『とらドラ!』らしいところなんでしょうけれど・・・。
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Entry ⇒ 2009.01.29 | Category ⇒ [アニメ]とらドラ! | Comments (4) | Trackbacks (13)
とらドラ! 第16話 『踏み出す一歩』 感想
北村の生徒会長にならないためのグレた行動の全ては、留学してしまう会長への想いが叶わないことへのわがままからだったんだけど、竜児がそれを知って北村をぶん殴ってやろうとする行動や、分かりきった自分への情けなさを吐露する北村を見るあたり、等身大の少年としての『北村像』が出ていた気もしますね。
もっとも北村だけじゃなく、竜児や大河、会長も含めて周りの人間全てが思い悩む少年少女だったわけですが。ある一人の“絶対者”なんてものは存在しなくて、それぞれが悩みを持って生きてる青春群像劇な雰囲気が感じられた今回。
大河にとってかけがえのない人が北村だったように、北村にとっての絶対者は狩野会長だったわけで・・・。
大河に告白して振られる北村、以前はその時の北村の感情なんて考えてもみなかったけど、今回の実はものすごく落ち込んでいたっていう北村を見ても、また彼の人間性も見えてくるんじゃないかな。
振られて落ち込んでいた、そんな自分に希望を与えてくれた狩野会長を好きになって、生徒会長になって告白しようと思っていたら、その人は海外に留学してしまうという。北村が大河だったら、きっと同じようなことになっていたのかもしれない。一歩先に進んでいるんじゃなくて、大河と同じ位置に立っていた北村を思うと、大河→北村→狩野会長と後を追うこの関係がますます意味を持ってくる。
北村にとっての大河が『仲良くなれて嬉しかった』で、大河にとっての北村は自分の全てを変えてくれた人っていう認識の違いと、北村の心には既に狩野会長がいるってことが決定的に近づけない二人の関係を表していたんだけど、今回はそれがはっきり結果として出てしまった事は、ちょっと切なかったですね・・・。
生徒会長選挙演説会の日、意を決して会長に想いを告げる北村。でもその返事は返ってくることはなく・・・。
北村の友人として、告白に答えない会長を問い詰める竜児。でも竜児ができるのはそこまでで、それ以上狩野すみれを追っていくためには、北村のためを想って行動するアグレッシブな“何か”が必要だった。
『お願い、竜児。北村君の傍に今はいてあげて。私じゃだめなの。私じゃ傍にいてあげられないの・・・。私は大丈夫。大丈夫だから・・・。北村君の所に行ってあげて』
竜児は友達として北村に対して怒ったり、傍にいてあげることができるけど、大河は竜児のように北村に接してあげることはできない。そして自分の願いが叶わないことも、同時に知ってしまった。それでも、大切な人のために、何かをしてあげたくて――。
それが大河の自分勝手な行動だったとしても、狩野会長に挑むことが大河なりの北村への精一杯だったんじゃないのかな・・・。正しいとかそんなのは別にして。
『てめえに私の何が分かる!てめえみたいな単純バカになれるんだったらなりたいよ!真っ直ぐ突っ走るだけのバカになれたらって思うよ!好きなんて言ったら、あのバカは私についてこようとするじゃねえか!!私がそうしてほしいと分かったら、私のためにそうするだろうが!・・・いろんなもんを犠牲にして・・・。あいつはそういうヤツだ・・・だから・・・、だから私は馬鹿になれない!!』
狩野すみれは、自分の本心を押し殺して、好きだって伝えたら全てを投げ出してついてきてしまう北村のためを想って突き放すしかなかった。それでも、馬鹿でも真っ直ぐに突っ走れなくても、不器用なのはお互い様に思えます。好きなのに好きっていえない事情も分かるけれど、それだけに自分の夢に向かう理由や北村たちへの接点がもう少し欲しかった気がするんですよね・・・。
北村の会長への想いも、大河が北村を想う心も、狩野すみれが北村を想っていた本心も、全てに別れが訪れて。三者三様の恋愛劇は誰とも結びつくことはなく・・・。それでも、三人は前に進めたと思いたいです。
北村と会長のお話はこれで終わりかもしれないけれど、その先には未来がある事を信じて。
最後にしこりの残った亜美がみのりんに投げかけた言葉。
『罪悪感は無くなった?』
今回みのりんが大河に対して何もできなかったのは、恋愛から意識的に目を背けてるせい?それとも北村の心が大河に無いことを知っていたのに言えなかったから・・・?終始傍観者だった亜美には、前回みのりんが言っていたように全てお見通しだったのかも。それが正しいのかは分からないけど、二人とも表舞台に立たなきゃならない時はきっと来るはず。一つの関係は終点を迎えて、これから竜児たちにどんな変化が起こるのか、今後に期待したいですね。
次回 とらドラ! 第17話 『クリスマスに水星は逆光する』
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