CANAAN(カナン) 第13話(最終回) 『キボウノチ』感想

約束された希望の地。

アルファルドとの最終決戦。マリアを乗せた車両は時限爆弾で無常に破壊され、カナンは絶望に呑みこまれるのか・・・最悪のシチュエーションを思い浮かべたのも束の間、「ただ、そのまま、ありのままを見つめろ」と言うシャムの教えを反復し、アルファルドを見据えるカナン。その目に希望は消えてはいなかった・・・!
ユンユンの後半の頑張りっぷりは目立って見えていましけどまさか最終回でここまで活躍するとはね・・・切り離される車両を追い駆けて猛ダッシュ、マリアを救出するのに成功したのでありました。なんで最初からそうしなかったとか突っ込むのは無し!(笑) マリアが生きていることをカナンが確信したのは共感覚云々より心が繋がっているからって事なのかな。

カナンに心を見透かされ、激昂した時点で勝負は見えたようなもの・・・。あっという間に形勢逆転され追い詰められるアルファルド。あの余裕はどこにいったのかと(^^; 覚醒モードに入ったカナンに敵は無いって感じです。
カナンの強さを、マリアという新しい“光”を見つけ、シャムの亡霊から解き放たれたからだと解釈するアルファルドに対して、カナンは光ではなく『友達だ』と返す。シャムの代わりを見つけるのではなく、マリアとの出会いで希望を得たカナンと、過去を捨て去ることで力を得ようとしたアルファルド。その差が勝負の明暗を分けることになったのでしょう。
『アルファルド、お前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら・・・その時には、訪れるだろう。お前の新しい名が持つ意味・・・“孤独”が』
“アルファルド”とはうみへび座、蛇の心臓・・・総じて“蛇”を指すと同時にアラビア語で「孤独なもの」を意味する。ここにきて名前の伏線を回収してきましたね。名は体を表すとはまさにこの事ですか。結局アルファルドはシャムへの未練やカナンへの羨望も捨てきれず、過去に留まってしまっただけだったと。

シャムが死んだ時にアルファルドの心も死んだ。過去に囚われ続けてきた。けれどカナンは違う。マリアやミノさん、ユンユンやハッコーたち、たくさんの人と出会い、前に進んできた・・・もう、二人のが見えているものは根本から異なっている。
『お前の心はもう死んだ・・・決定権は、生きているものにある。私は生きている・・・生きている者として命令する・・・お前をこれ以上、死なせない!!』
生きている者にこそ自由はあるんだと、ここでハッコーのセリフが生きてくるのは良かった・・・。それにしても、このシーンは『同病相哀れむ』という言葉を思い起こしてしまうなあ・・・。同じ名をもらって同じ人を尊敬して・・・もしシャムと出会うタイミング違っていたら、カナンとアルファルドはお互いの立場もそっくり入れ替わっていたのではないかと。経緯は異なるけど、同じ孤独を共有した者同士、その心も通じるものがあったのかもしれませんね。
『シャム・・・お前はどこまでも私に絡みついてくる。私は・・・“蛇”の呪縛を・・・解き放つ!!』
シャムと同じ刺青の入った自分の左腕を銃で撃ち千切り、アルファルドはカナンの手から離れ谷底へ・・・。こんな形でしか、もうアルファルドは過去と決別できなかったのかな。マリアの夢でカナンが語る『もう、元には戻せないよ』ってセリフがリンクしていて切ないですね・・・。

場所は切り替わってマリアの病室。ユンユンの奮闘により助け出されたマリアは、追ってきたミノさんに救助されて無事生き延びたのでした。本当ユンユンは今回頑張ったなあ・・・いろんな意味で自分のスタイルを最初から最後まで貫いてくれました(笑)
カナンはマリアを守るために離れていったらしい。守られてるだけじゃなく、同じ立場の友達としてカナンの隣に立ちたかったマリアは置いて行かれたことを悲しむけど、ミノさんは、『隣に立つ事ができなくても、寄り添う事はできる』と伝える。たとえ境遇が違っても、離れていても、心が寄り添うことはできるから・・・。

ミノさんは事件の中心と一般現実のギリギリに立って仲介役をこなしたってイメージかなあ。視聴者の立場に一番近い人間だからやっぱり感情移入してしまう。ハッコーとサンタナの面影を追うシーンは哀愁を感じます(泣 『いいケツしてたなあ』ってセリフでちょっと台無しだけどね!
ユンユンはマリアの父親が薬を複製できるから何とかなるらしい・・・という事はマリアとは今後ずっとお付き合いしていくってことですか。ボナーの生き残りは多分ユンユンだけだろうから、事件を知る誰かに正体が知られたらまずそうな気もするけど・・・上海で一旦お別れ。逞しくバイト生活をやり繰りしていく姿が目に浮かぶ・・・。
空港までミノさんとマリアを運ぶのはやっぱりタクシーおじさん(CV:ジョージ)。何となく出てくるんだろうなーとか思ってたらやっぱり再登場(笑) ネネの歌ももうお約束です(^^; ラストの挿入歌は「LIFE」。「チャイナ気分でハイテンション!」や「いのちなんだよ」とは違って、沁み入るような曲ですね。最終回に相応しい良い曲だ・・・。

そしてそれぞれのエピローグ。ユンユンはいつも通り元気にバイト。薬は送ってもらう形になるんでしょうか。最初に登場した時はモブの一人かと勘違いした事もありましたが(笑)とんだ大穴でした(^^;
蛇の組織の皆はお亡くなりになってしまったのかと思ってましたが、カミングズはなんと僧侶になって登場。生きていた事にも頭を丸めてしまった事にもビックリ(笑) リャンの死を一生弔っていくんだね・・・。リャン&カミングズは良い悪役だったなあ・・・(泣 そして片腕を失くしたアルファルドは人ごみの雑多に紛れるように・・・。目的の具体性には欠けるけど、CANAANの物語の敵としては良い人物だったのではないでしょうか? 一言で言うなら“アンチ・カナン”と言ったところ。ストーリーを通して最後に意味を持つキャラクターなのではないかと。

最後はカナンが始めて登場した第1話を彷彿とさせるシーンで締めか・・・と思ったら何か見覚えのある人物が続々と(笑) 亜智らしき長髪の人と・・・一緒に居るのはひとみ? 後ろ姿と触覚がマリアとそっくりw ミノさんとマリアが上海で撮った写真の展示会では頭山親子と千晶も登場。千晶のアニメキャラは初めて登場ですが何とも知的な雰囲気だ・・・よく見たらアフロ(なすび)とかもしっかり出てるし、ゲスト総出演ですね。原作をやってると嬉しい演出です(^^)
『カナンは生きてる。その命は、激しく輝いて・・・この目で直接見るには、眩しすぎて。でも、目が潰れそうになっても・・・私は見つめることができたと思う。それはきっと・・・普通の女の子の物語』
「CANAAN」のプレートを間に挟んで、カナンとアルファルドの写真で結び。しばらく聞く機会のなかったオープニングテーマ「mind as Judgment」が流れるのも良い・・・。最後の最後、夏目から再び依頼を受けるカナン。ターゲットは“片腕の女”。物語はまだ続いていくって思わせる描写も気持ちいい、後味がスッキリした最終回でした。

物語の全体を通しての印象としては、B級映画のハードボイルド路線で展開する流れに乗せられつつ、カナンの持つ共感覚やウーア・ウィルスによって異能を持った人間など、独自のエッセンスを盛り込んだ世界観に引っ張り込まれたという感覚。
時にはやきもきする事もありましたけど、散りばめられた謎が明かされてパズルのピースのように当てはまっていく展開は楽しめたと思います。総じて人の死や儚さ、愛や葛藤、そういった感情に訴えるものがあったんじゃないかな?と・・・。
キャラクターに関しては13話の尺でそれぞれの人物たちが役割を全うしたと思えるのが半分、もっと魅力を引き出せたんじゃないかと思う部分が半分。その中ではリャン・チーが特に印象深いですね。田中理恵さんの演技はさることながら、心に残る悪役としてしっかり名前が刻まれました・・・。自分の愛を求めた結果はまさに因果応報なんだけど、死に際は寂しく切なくて、どこか憎み切れないというか。CANAANの物語で自分に一番正直なキャラクターだったのかもしれません。原作を知っている人はニヤリとする場面があったり、知らなくても楽しめる部分も良かったと思います。最後まで楽しめた良作でした。またどこかで、カナンたちの物語に出会えたら嬉しいですね。ここまでお付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました・・・。
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Entry ⇒ 2009.09.27 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (4) | Trackbacks (10)
CANAAN(カナン) 第12話 『忌殺劣者』 感想

光と影に苛む希望。

『なぜ・・・みんな私を責めるんだ。なぜ・・・みんな死ぬんだ・・・』
“鉄の闘争代行人”と呼ばれ、これまで幾度となくその力強さを発揮してきたカナン。そんな彼女が初めて見せる子供のような弱々しい姿に、マリアはどんな声を掛けたらいいのか分からない。ハッコーとサンタナ、生きあがき、そして死んでいった者たちを見て、カナンはこれまでにない無力感と喪失の恐怖を心に抱いていました。人の感情を知り、触れることで弱まっていくカナンの姿は痛々しい・・・。そんなカナンを受け止めるマリアはさながら怯える子供を諭す母親のように映ります。

いつも変わらないユンユンの明るさに励まされるように列車の帰路へ。普段空気を読まない底抜けな笑顔もこの時ばかりは癒されます(笑)ミノさんはサンタナの形見である車を放っておけないからと1人残りましたが、これで出番は終わりなんでしょうか(泣 最後まで最前線に立ってほしかった・・・。
列車が検問を受けて止まる中、カナンの脳裏に浮かぶ過去の映像。そして鳴り響く銃声。向かった先にいたのは、死んだはずのシャムの姿・・・。そして亡くなった者たちの幻。トラウマであるシャムの死と自らが初めて抱いた死生観が、共感覚を通じて見せた幻影・・・といったところでしょうか。自らの奇異な感覚に捉われず、真実を見据えろというシャム。過去の幻であっても、師であり続ける彼はカナンの心に未だ強く息づいているのでしょう。

そんな中、アルファルドはマリアの前に姿を現し、以前伝えた“役割”の意味を話す。カナンは守るべき光がある状態が最も強く、自分を理解し、愛してくれる存在があって初めて真の力を発揮するのだと。親しい人の死に怯え、心に傷が付けば落ち込む、今カナンに起きている変化を誰よりも理解して受け止められるマリアは、まさにカナンの光と呼べる存在なんでしょうね。アルファルドを前に怯むことなく、真っ向切って写真を撮らせてほしいと言う姿は“大沢マリア”としての力強さを感じる場面でした。

過去ではなく、今自分が守るべき“光”の許に向かうカナンは、共感覚が見せる幻を振り払い、真の敵と相まみえる。アルファルドとカナンの対戦はこれで二度目。最初こそ良い勝負といった感じでしたが、アルファルドの言葉の煽りを受けてどんどん追い詰められていく様子を見てると、カナンが勝てる気がしない・・・。
自分は復讐を糧に、シャムの理想通りの強さを得たというアルファルドに対し、カナンは憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だとシャムの言葉で応戦する。しかし、それをカナンに言った時点でシャムの死は決まっていたのだとアルファルドは語る・・・。シャムは自分を遥かに超えた『カナン』という“絶望”を見続けてきたのだと。
『教えてやろう・・・私が殺したいのは、お前じゃない。お前の・・・“絶望”を殺して、私はシャムの亡霊を撃ち抜く!』
自分が“カナン”と呼ばれていた頃に求められなかったものを憎悪し、欲して、それを否定する事でシャムのしがらみから解き放たれようと。アルファルドは“カナン”という言葉に絶対的な強さを見出しているようだけど、果たしてそれは正しいのか、否か・・・アルファルドもまたカナンと同じように、感情に欠けているのではなくて、それに気付いていないだけなんじゃないかとも思えてくるんですよね・・・。

一方、マリアはアルファルドに撃たれて重傷を負い、時限爆弾を仕掛けた別車両に移されていました。ただそこにいるだけでいいと言いつつも、カナンに自分にはない強さを求め続けていた事を独白するマリア。今の無力な自分はカナンを受け止める事ができないとただ謝る姿は悲しすぎる・・・。
『ごめんね、カナン・・・。私はあなたを・・・照らすことができない・・・。私はあなたを・・・ごめんね、カナン・・・』
カナンたちを助けるために瀕死のマリア1人を置いて離れていく車両。無常に過ぎていく時限爆弾のタイムリミット。未だ勝機を見出せないカナン・・・何だかもうバッドエンドまっしぐらな展開なんですが(泣) マリアが助かるとしたらやっぱり爆弾が偽物である事を信じる他ないのですが・・・でも重傷を負っているし、どうなってしまうんでしょう。ここにきてミノさんの活躍を信じるとか・・・それは無理があるかなあ・・・。
次回最終回、どんな結末を見せるのか、最期まで見届けたいと思います・・。
次回 CANAAN(カナン) 第13話(最終話) 『キボウノチ』

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CANAAN(カナン) 第11話 『彼女添』 感想

二人寄り添うは儚花。

なんだか想像以上に重たい話になってきました・・・心の中が鬱でいっぱいなCANAAN(カナン)第10話。
夏目の立ち位置がよく分からない、『過去と向き合うため』に行動している割にドライすぎるとか思っていたら、実は日本政府のスパイだった事が判明。サンタナとリャンを焚きつけてCIAのスキャンダルを押さえ、一方で大沢賢治を世界で大々的にプロデュースし、ウーアのデータを切り札に日本の軍事外交参戦を後押しする・・・アルファルドにはお見通しだったようですが、カナンも気付いていたみたいですね。
過去の因縁があるように見せて、全ては事を有利に運ぶためのポーズだったって事なんでしょうか。このまま物語からゆっくり退場しそうな気配ですが、もう一押しほしいキャラクターかなあ・・・。
『別に姿を似せたわけではない。共感覚の因子を持ち合せた人間が、ウーアによって体質を変化させた際には髪の色が抜ける。それだけのこと・・・』
氷漬けのボナーを一瞥して、“たまたま似てしまっただけ”と自分に言い聞かせるように呟くアルファルド。計画の後始末というよりは、ファクトリーを廃棄することで、自分の残したカナンへの執着を断ち切ろうとしているようにも思えます。アルファルドの真意を探るうえで重要な手掛かりになりそう。

夏目は用済みになった実験施設の破壊を米軍特殊部隊に依頼、攻撃を受ける施設内部ではリャン・チー様ご乱心状態(笑) 『あの女裏切りやがった!』って言ってるからやはり事前に夏目とリャンは繋がっていたようで。それにしても相変わらず田中さんの演技が冴え渡ってますね・・・特に今回は凄味を感じます。声優あってこその、このキャラクターなんだと再確認。
アルファルドと一緒に現れたカミングズが戻ろうと呼びかけるもリャン・チーが応えることはなく、それどころか自分と姉さまの間に入る邪魔者として銃で足を撃つは殴打するはと酷い扱い。いくらドMでもこれは許容範囲を超えてます(汗 その様子を見て何かを感じ取ったのか、これまでの働きに報いてやろうと本気でリャンを殺しにかかるアルファルド。その殺意と傷つけられる痛みに悦ぶリャン様。カミングズとリャンって立場は違うけど実は似た者同士なんだよね・・・。

ハッコーを救うために施設に再侵入するカナンをカメラ越しに見据えるアルファルド。それを見て、自分もカナンと同じようになれば振り向いてもらえると、共感覚者を人工的に作る開発中の試薬を飲むリャン・チー。しかし、因子を持たないリャンにとって、突然入り込んでくる共感覚は劇薬でしかなかった。髪の色が白く抜け落ち、目は赤く充血し・・・。愛に狂ったなれの果ての姿は見ているだけで痛々しい・・・。
この場面で“シャムの手紙”の真実を語るアルファルドは残酷というか酷薄というか。あのシャムの手紙はリャンが偽造したもので、アルファルドを手紙を使って呼び出し、落ちあい場所をCIAにリークして捕獲を促した後、リャン自身が救出に現れるという筋書きだった事が明らかに。
物語上の重要アイテムと思われただけに意外でしたけど、その偽の手紙を常にアルファルドが持ち歩いていたことや、真相に気付きながらわざわざ罠にかかったことを考えると、物的な意味よりも、アルファルドが過去に囚われている事実を知るためのキーファクターだったように思えます。大好きな姉さまを裏切る行為を働いてまで、過去ではなく自分を見てほしいと願ったリャン・チーは、アルファルドが抱える蟠りを誰よりも理解していたのかもしれませんね。

『シャムは・・・私をアルファルドとは呼ばない。私の名は、カナンだ』
再び告げられる憎い女の名前を聞いて錯乱、そして鏡に映った自分が憎むべきカナンだと思い込み半狂乱になるリャン・チー・・・もうこの時点で完全に壊れてるんだよね・・・。アルファルドからもうリャンは長くない事を告げられ、“カナンを殺せ”というリャンの命令を聞き届けるカミングズ。
『リャン・チー様。もしその願いを私が聞き届けたならば、私を・・・私を、愛して下さいますか』
正直最初はただの変態だと思っていたのに・・・純愛キャラだったんですね(泣 リャンが事切れた後は自害したんでしょうか・・・はっきりとは見えませんでしたが。『愛とはやっかいなものだな』と事も無げに口にするアルファルドが冷め過ぎていてなんとも。リャンが言ったとおり、自分が過去に囚われていることを認め、本来の自分の姿とやらを取り戻すために、カナン=過去と決着を付けるという流れになりそう。

カナンが見つけ出したハッコーは既に死んでいるサンタナと寄り添って・・・こちらも気が触れてしまったのかと思ったらそうではなく、生きている頃には告げられなかった愛を囁き続けていたのでした。ユンユンのために探し出した薬をカナンに投げ渡し、カナンが一緒に戻ろうという言葉も拒否して、自分は残るというハッコー。サンタナの願いを裏切ることになるというカナンに対し、『決定権は生きている者にある』と完全拒絶。ミノさんもサンタナも救われないなあ・・・。生きてほしいからこそ自分は死ぬ覚悟でハッコーを助けようとしていたのに・・・。
ハッコーに別れを告げ、施設を脱出するカナン。いつもは真っ先に駆け寄るマリアが、真剣な表情でカナンに写真を撮らせてほしいと言ったのは、カメラマンとして、大沢マリアとして、もう辛い現実から目を背けないという決意の表れだったのでしょう。
『おかえりなさい、カナン・・・』
『ただいま・・・』
誰もいない酒場と花瓶から落ちる花びらが、ハッコーとサンタナの退場を強調していて、また鬱になれる(泣
ラストになってメインキャラクター退場劇が増えてきましたけど、もう死亡フラグ立っている人物っていませんよね? 後はカナンとアルファルドの決着に向かって一直線な展開かな。全13話構成ということなので残りは後2話。どんな結末が待ち受けているのでしょうか。
次回 CANAAN(カナン) 第12話 『忌殺劣者』

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CANAAN(カナン) 第10話 『想執』 感想

想執、妄執、喪失・・・・。

『CANAAN』第10話にして初めてのメインキャラクターの死亡。
まさかここまで鬱展開になるとは思いませんでした・・・。
『フラワーガーデン計画』は、やはりウィルスの副作用を利用して第二のカナンを生み出すための実験計画であり、そのためにハッコーやユンユンの村が犠牲にされた・・・。ハッコーがカナンに対して一時的な殺意を抱いたのは、その計画の発端であったからに他ならなかった訳ですが、本当に憎むべき存在は自分たちを利用し、苦しめ続けた“蛇”以外の何者でもない。それを自覚して、カナンを共に殺そうと唆すリャン・チーと訣別し、サンタナを守ろうとするハッコー・・・でもここからが今回の悲劇の始まりでした。
『解っていたんだ・・・消えた村に行くことを望まれた時点で解っていたんだ。俺が守りたかった幸せな日々は、あいつには牢獄でしかなかった』
だから、ハッコーが自分を愛せるはずがないんだとサンタナは思っていたんだけど、そんな事はなくて・・・(涙
ハッコーがカナン達を村に連れてきたのは、こうなった経緯と現状を知ってほしかったんじゃないかな。特にカナンに対しては。それも単純な感情ではなくて、少なからずカナンに殺意を持った事からも分かるように、何が、誰が原因で、今の自分達の現状があるのか、それらを見極めた上で、迷いを捨ててハッコーは組織と対峙する道を選んだ。サンタナを守ろうと行動を起こそうとした。その結果は、これまでになく酷薄で残酷な・・・非情としか言えない結末に至ってしまったわけですが・・・。
『私は・・・私はあなたを可哀想な人だと思っているわ。大切な者を持たず、死んでいくあなたを』

しかし、全ての決着を着けるために、ハッコーが“声”を発した先に居たのは、リャン・チーではなく、自身が守ろうとしたサンタナだった・・・。
ここまで解りやすい誘導になぜ引っ掛かるとか、対象を確認しないで声を発しちゃダメだとか、そんなものは置いておいて、お互いの愛がすれ違った先に、やっと向かい合えた結末が悲劇であったと・・・しかしハッコーの真意を知らないサンタナにとっては体と心を同時に引き裂くようなこのセリフ。リャン・チーの仕掛けた罠は非道すぎる・・・。
サンタナが自分を憎んでいるだろうと聞いて、ハッコーが必死に首を横に振るシーンとか、苦しむ事も構わず、サンタナが“愛してる”と言ってくれって懇願するシーンとか・・・ただ切なすぎるとしか言い様がありません・・・。
“声”が特殊能力になっていること自体が伏線だったんですね、この結末は、今になって思えば・・・。アルファルドからは必死になって愛とやらを求めるくせに、他人を踏みにじるリャン・チーは確実に碌な死に方はできないんだろうなあ・・・。

サンタナの遺志を引き継いで漢を見せるミノさんは最高でした。これまでヘタレていたのが嘘に思えるくらい(^^; カナンが共感覚で見た、ミノさんが赤く発したオーラは、ハッコーを救おうとする強い意思の色を表しているのかな・・・。その後に二人を包んだ金色のオーラは何を意味しているんでしょうね。今後の重要な伏線になりそうな気がします。

シリアス展開なはずの今回に果てしなく脳天気で場違いなマリアとユンユンのコンビ。マリアはいつの間にかタ○に戻ってるし・・・そりゃそのかぶり物は落ち着くはずでしょうよ(笑)
カナンたちとは別ルートから施設に侵入した二人が見たのは、氷漬けになったカナンの風貌を持つ誰か。目が赤いところを見ると実験の被験者か何かなのか?そして現れた夏目は、何故かマリアたちに銃を向ける・・・と何やら緊張感が漂う中で今回は幕引き。
“贖罪”を訴えていたはずの夏目がどうして?ってところですが、本意は別にあるって事なんだろうか・・・。サンタナに『過去と向き合うために』と語っていた事は嘘とは思えないのですが、夏目の動向は気になりますね。死亡フラグなんてものともしなかった登場人物も後半に向けて退場者が続出しそうな展開。この不安感漂う雰囲気は苦手です・・・。
次回 CANAAN(カナン) 第11話 『彼女添』

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CANAAN(カナン) 第9話 『過去花』 感想

全ての始まりの地へ。

サンタナやハッコーたちの過去とウーア(花)ウィルスに絡んだお話に掛けて『過去花』なんですね。抽象的なようで、毎回ストーリー内容に沿ったサブタイトル付けがされてるんですよね・・・。
無事な姿を見せていつもの明るさを振りまくユンユンだけど、手持ちの薬が切れたら死んでしまうという現実。死に場所に故郷を求めて最後の旅路に赴いたっていうんだからもう・・・(涙 こういったら何だけど、とことん悲壮感が似合わないキャラクターだよなあ・・・サンタナは『ファクトリーに行けば、或いは』と言ってましたけど・・・何か解決策が見つかると良いのですが。

途中で襲ってきたマルジロウのかぶりものをした人間は、ハッコーやユンユンとは顔馴染みだったらしいけど、カナンと交戦中に『殺さないで!』とハッコーが叫んだことが逆に彼を死に至らしめてしまったというのは悲惨というか何というか・・・思わず声が出てしまったんでしょうけど、ねぇ・・・。
かぶりものをしているアンブルームは、サンタナいわく、“決して花を咲かせることのない種”。ボナーのような能力を持つ事ができなかった“出来損ない”という事らしい。かぶりものを取るとなぜ死んでしまうかまでは言及されませんでしたが、日の光に過剰反応しているような様子から見ると、過敏になりすぎた神経に脳が対処できずに・・・ということなのかな。
1話で死亡したアンブルームはウィルスが発症したせいかと思いましたが、既に発症しているのがボナーとアンブルームの前提なんですね。だからワクチンも抗ウィルス剤も意味を成さない。症状を喰いとめるには個人に合った薬の処置が必要で、それを断たれれば死んでしまうから“蛇”に利用され続けるしかない・・・彼らを救うための根本的な手立てが用意される事に期待したいです・・・。

サンタナが明かす村で起こった出来事と、自らの過去。サンタナ自身はCIAに所属していた事が判明。“蛇”の組織の一員ではありませんでしたが、CIA自体が“蛇”と手を組んでいたという事実も発覚。この辺りは原作と繋がるエピソードですね・・・。
未知の伝染病の拡大を防ぐためと偽り、消毒剤と称した“ウーア・ウィルス”を村にばら撒き、抗ウィルス剤の効果実験を行ったというサンタナ。彼がCIAの一員として、国益に繋がると信じて疑わなかったこの行為は、“蛇”がウィルスの副作用を利用した、クリーチャー製造の為の実験「フラワーガーデン計画」の一端だったと・・・。サンタナに罪を求めるならCIAとして計画に参加した時点からなんだろうけど、彼自身がその罪の重さを思い知った切っ掛けが「フラワーガーデン計画」を目の当たりにした事だったのでしょうね。
夏目が所属するNGOの目的は、CIAの罪の痕跡を掴み、それをエサに強請ることにあった。サンタナと出会った夏目は利害の一致から手を組み、過去に起こったこの事件を調査するに至り・・・その後にハッコーとの出会いがあったということですか。今回はそこまで語られませんでしたが。“蛇”のもたらした混乱に乗じて組織の必要性をアピールしたり、CIAが隠匿した情報を掴んで利益を得ようとしたり、夏目の組織も黒に近いグレーという印象。“過去に向き合うため”に行動しているという夏目自身の過去が明かされるのはもう少し先でしょうか。

リャン・チーはアルファルドに切り捨てられてからどんどん病んでいってますけど、今回直接アルファルドが自分を殺そうとした事を知って、ますます壊れ具合に拍車が掛かりそう。リャン・チーの忠犬を貫くカミングズ共々退場なんて事態になりそうで・・・。でも何だかんだ言って二人とも、死亡フラグが立っても全部回避してるんですよね今のところ。アルファルドに最後に遺す言葉を促されて『愛――ッ!!』って叫んだ時は不覚にも笑ってしまいました(^^; それにしても実銃とエアガンをすり替えられて気付かないって、相当テンパってたんでしょうか(笑) カミングズいいキャラしてるんだけどなあ・・・。
そういえば冒頭で、リャン・チーは「カナンを早くここへ連れてこい」とか携帯で会話してましたけど、相手は今現在カナンと同行中のメンバーの中に居るってことなのかな?村に行く発端となったハッコーは当然怪しく思えますが、前回からカナンに敵意を向けている事にも関わりがありそう。

『薄い・・・茶色・・・シャムと、同じ色・・・』
リャン・チーの襲撃により半壊した家屋の中から、カナンが見上げる先には、かつてシャムが自分を救った時と全く同じ光景が映っていた・・・。アルファルドの目的って何なんでしょうね・・・。カナンを苦しめて殺すとか、復讐とはまた違ったものを感じるんですが・・・何かをカナンに求めているというか。
“色”を取り戻したカナンが、アルファルドにシャムと同じ色を見た時、シャムが過去、アルファルドに言った「カナンはお前や俺とは違う」というセリフを思い出しましたが、アルファルドが求めているもの=シャムがカナンに抱いた希望という事なのかな。
『お前がシャムの希望などと・・・とんだ勘違いだ。“CANAAN”の名を持つ存在は二人もいらない・・・』
アルファルドの去り際、カナンの本当の名として“絶望”をあてがったのは自らが抱いた心情からでしょうか。シャムからの手紙をいつも持ち歩いているところから見ても、アルファルドにとってシャムは特別な存在だったのだろうけど、そのアルファルドがシャムを殺した理由もはっきりとは語られません。同じ名前を持つカナンに対する嫉妬なんかとはまた違うようにも思えるし・・・具体的なものがいまいちはっきり見えてこないんですよね。
過去との決着の舞台は呪われし花園、『フラワーガーデン』へと移行。リャン・チー、カミングズ、サンタナ、次回予告を見るとハッコーも危険そうだし、誰が退場してもおかしくない状況ですが・・・次回辺りから死亡者が続々出てきそうで怖いなあ・・・。
次回 CANAAN(カナン) 第10話 『想執』

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CANAAN(カナン) 第8話 『乞』 感想

色を失くした世界に響く歌声。

色が見えなくなったカナンと、ある理由から言葉を話せないハッコー。今まで何の関連性も見出せなかった二人が出会って、物語は次のステージへ進んでいく。そんな印象を持った第8話でした。
ウーアについては、今まで仮定だった事実が真実として認識され始めたイメージですね。“蛇”は抗ウィルス剤を既に手に入れていて、“ある村”を使ってウーア感染による人体実験を繰り返していた。その村というのがアルファルドが口にした“ファクトリー”であり、ユンユンやハッコーの生まれ故郷であると。消えた村、ウーアの亡霊、ボナーと呼ばれ組織に利用される感染者たち。あやふやだったパズルのピースもはっきりした形を伴って一つに組み上がってきたように思います。

『分からない・・・まるで、目を閉じて歩いているみたいだ』
人の感情の色はカナンにとっての通常風景であり、世界の物事を判別する全てでした。その色が抜け落ちた本来見えるべき景色は、カナンには全く未知の領域、踏み込んだ事のない世界に映っているのでしょう。誰が何を考えているのか、見えない・・・分からない。それまで当たり前だった世界がまるで違ったものに見えるのだから、不安に陥るのは当然のこと。
しかし、あらゆる感情を望もうと望むまいと見続けてきた彼女にとって、これは大きな転機となるのかもしれません。人の心は本来見える事はない。それは時に相手に対する壁を作ったり、猜疑心を呼ぶものではありますが、同時に思慮や相手を労わる心を生み出す人間に在るべき本来の姿です。共感覚を失ったのは、カナンが人として成長するための契機であるように思えます。そしてその導き手がマリアなのでしょう。今後はカナンの心情の変化にも気を付けて見ていきたいですね。

“蛇”が引き起こしたテロは世界情勢を悪化させると同時に、企業利益を増加させる事にも繋がる。夏目の所属するNGOもその必要性を増し、その分多くの利益を生み出す事ができる。これまであまり触れられなかった“蛇”の反勢力ですが、どうやらクリーンな組織と呼べるものでもなさそうです。夏目自身は自分の過去に向き合う事を目的として、蛇に対立する立場に在ろうとしている節が見受けられましたが・・・やはりその過去と蛇との因縁が気になります。

今回はハッコーの存在感が特に強く感じられました。ウーアに感染後、備わってしまった自分の能力を知らないばかりに、他人を死に追いやってしまった悲しい過去。それは今もトラウマとしてハッコーの心を苛んでいるようです。
ネネのコンサート会場で歌を口ずさむハッコーの心情は察し切れませんが、軽く歌った程度であそこまで広範囲に影響を及ぼす能力とは思いませんでした。下手をすると最強な能力にもなりかねないのでは・・・まるでジャ○イアンのリサイタルシーンを彷彿とさせる場面でしたね(^^; それにしてもネネの役割って一体・・・ユンユンのように後から絡んでくるようでもなさそうですし、CANAANのストーリー上の背景キャラと捉えておけばいいのかな。いまいち存在が謎なキャラクターです(笑)

サンタナと再び接触し、“蛇”とウィルスに関する手掛かりを探るため、ハッコーを伴って“消えた村”へ向かうミノさん達。車の中でガンダーラを歌い始めた時は何やってるんだと思いましたが、対抗歌合戦やってたんですか(笑) やっぱりこの二人って似た者同士に思えます(^^;
そしてカナンとマリアの仲の進展。色が見えなくなった事に思い悩むカナンに、これまでの憧憬を打ち明け、ずっと傍にいてほしいと伝えるマリア。親友を労わる会話風景というより告白シーンですねこれは・・・まあ主人公とヒロインの正しい関係なんだと受け取っておきます(笑)

ハッコーとカナンの対峙シーンはいきなりで驚き。ハッコーが首を絞めた時にあのまま戦闘に突入してしまうのではとヒヤヒヤしましたが・・・。ハッコーがカナンに敵意を向けるのは、自分が置かれた境遇がカナンのせいだからと見るべきでしょうか。カナンの持つような共感覚を生み出すために、ウーア・ウィルスを使った“蛇”の実験に村が巻き込まれたと考えれば、理屈は分かりますが・・・もっと深い理由があるようにも思えます。
“蛇”を抜け出してから今まで消息不明だったユンユンも再登場。無事で何よりですけど薬はまだ切れていないという事かな? ウーア・ウィルスに関る人物たちの謎は、発端となった村、ファクトリーではっきり明かされる事に期待したいと思います。村を完全に廃棄しようとしているアルファルド、リャン・チーも再び登場と戦闘必至な次回。色を失くしてしまったカナンの戦闘シーンにも注目したいですね。
次回 CANAAN(カナン) 第9話 『過去花』

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Entry ⇒ 2009.08.23 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (5)
CANAAN(カナン) 第7話 『慕漂』 感想

“蛇”に巻かれる者たち。

共感覚を駆使して銃弾をかいくぐり、マリアの許へ向かうカナン。カミングズが言う通り、もう“共感覚”の定義では収まりきらない能力と捉えた方が良さそうです。人や感情に色が見えるのは劇中で把握できますが、あとは常人の理解の及ばない超感覚であるとしか・・・今回は特にそう思いました。
予告で危険なフラグが立っていたリャン・チーは暴走一歩手前で引き留まりましたけど、最愛のアルファルドから切り捨てられた事でカナンへの敵意が増すのは明白・・・。逆に病的な愛情に狂ってアルファルドに牙を剥くような想像もできますが、アルファルドが誰かに倒されるイメージが今のところ全く湧きません(^^; いずれにせよ今後の動向が気になるキャラクターですね。それにしてもカミングズが健気で泣けてきます・・・。

ウーア・ウィルスを無力化する抗ウィルス剤を手に入れるため、マリアの父、大沢賢治を呼び寄せるアメリカの対策本部。しかし“蛇”によって仕掛けられた爆弾で車を爆破されて・・・とあんまりあっさり死亡が告知されるものだからビックリ(^^; 原作キャラをこんな簡単に退場させて良いのかと・・・。後半でしっかり生きていた事を知ってホッとしたのは言うまでもありません。
実際には大沢賢治が車に乗った直後の映像と、車を爆破した映像を繋ぎ合せて、あたかも殺されたように見せかけていたのですが、これを行ったのは“蛇”自身かそれに関わる勢力だと考えていいのでしょうね。抗ウィルス剤の希望が断たれたとアメリカ本部が知り、ウーア・ウィルスの感染拡大を防ぐためにステルス爆撃機による攻撃が開始される・・・このテロの目的はアメリカにこの行動を取らせる事にあったように思います。
『中国政府も一枚岩じゃない。上海閥にとっては好機でしょうね』
アメリカによる上海への爆撃は当然国際問題に発展するでしょうし、夏目が言うように中国内部の対立関係を煽った内戦誘導も“蛇”の思惑の内なのでしょう。

大沢賢治と共に抗ウィルス剤が届いた事をアメリカ本部が知るも時すでに遅く、会場への爆撃は開始。
アメリカは上海到着まで大沢賢治の存命すら知らない状態だったから、アメリカが取引を交わしている中国政府とは違う派閥が“蛇”と絡んでいるのかな?さすがに護送してきた連中自身が“蛇”というのは考えにくいですし。大沢賢治を殺害する事も拉致する事もなく小細工を仕掛けたのは、抗ウィルス剤を“蛇”が入手するためだとか想像はできますけど、今のところはっきりしませんね・・・。次回きちんと説明されると良いのですが。
米軍のナブスター衛星群にハッキングをかける夏目にも驚きですが、カナンがPCを扱えた事にも驚き(笑) あまりそういうイメージがなかったので(^^; 例によって共感覚でハッキングデータを絞り込み、爆弾の着弾点をずらすことには成功。しかしこの時点でアルファルドの目的は達せられていたのでした。

お互いの無事を喜び合うカナンとマリア。でも事件は解決どころか混迷の度合いを増しているわけで・・・。前代未聞のテロは最悪の事態こそ免れたものの、アメリカの取った行動は権威を失墜させるには十分なものですし、中国との情勢悪化を招いたことや、戦争という名の火種を巻いてしまった事実には変わりありません。完全にアルファルドの掌で踊らされたという印象ですね。
そしてカナンは共感覚を酷使しすぎたためか、後遺症を残すことに・・・。
共感覚で見ている“色”が見えなくなって、本来の世界の景色が見えているようだから、能力を失くしてしまったという事なのかな? 次回への不穏が漂う終わり方でした。

『私の名もカナンだ。今はその名を捨てたがな』
アルファルドにも“カナン”と呼ばれた時期があったのは前話の回想で明かされていましたが、その名付け親であるシャムをアルファルド自身が手に掛けた理由、カナンとの因縁は未だ不明。カナンとアルファルドの過去を結ぶエピソードは物語の根幹に関わる事なのでしょうね。
目立ってこそいませんが今回大活躍だった夏目も、ただ蛇の反攻勢力に属しているというわけではないようで。実はスパイなのではなんて思ってましたけど、『過去と向き合うために』とセリフを残している所を見ると、サンタナのように“蛇”と何らかの因縁を持っているようにも考えられます。どの人物にも言える事ですが、ほとんどが過去の背景は謎のまま。これから明かされていく事を期待したいです。
次回 CANAAN(カナン) 第8話 『乞』

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Entry ⇒ 2009.08.16 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (6)
CANAAN(カナン) 第6話 『LOVE&PIECE』 感想

歪んだ欠片。

『CANAAN』第6話。“蛇”の大規模テロ発生を始めとして、マリアが(また)捕まったり、ハッコーが初めてセリフを口にしたり、リャン・チーのキレ具合やら声優百面相やらとにかくイベント目白押しな今回。
ミノさんは一連の事件の真相を追う役割が板についてきたかな。“住人が忽然と姿を消した村”のくだりはユンユンから得た情報でしょうか。今回彼女が登場していないのはとっても気になりますが・・・。致死率100%であるはずのウィルスに感染して、ボナー達はなぜ生きているのかについても少し触れられていました。能力を得る人間と死亡する者、ウーア・ウィルスのはっきりした定義に注目したいですね。今回のテロにも大きく関わっていますし。
それにしても唐突に送りつけられた対テロ国際会議の招待状にはもっと疑念を持つべきだよなあ・・・送り主が“蛇”だなんてこの時点じゃ知りようもないんでしょうけど、少なくともマリアは狙われているんだし。何だかんだで二人とも脳天気すぎる(^^; マリアが誘き出されたとも露知らず、ウィルスについて探るためにハッコーとの密会に赴いたはいいけど、今作品初の能登さんヴォイスを聞いて倒れるミノさん・・・(笑)
今までハッコーが喋らなかったのは口が利けなかったからではなくて、自分の能力で人を傷つけてしまうからという事ですか。声で相手の脳に干渉するとか、その類の能力みたいですね。 ウィルス以外にハッコーやサンタナの正体も含めて、本編の謎に迫っていくのはやっぱりミノさんの役目なんでしょう。

今回リャン・チーが輝いて見えたのは田中理恵さんの演技による所が大きいのは明白。ドスを利かせた悪女役はもちろん、3Dキャラの萌え音声を充てたり、美麗(?)な歌声を披露したり・・・声優ってやっぱり凄いなあ。そういえば謎の新人アイドル(笑)ナナが登場して新曲を歌ってましたが、『チャイナ気分でハイテンション!』のシングルCDに収録される挿入歌3曲ってやっぱり全部ナナの歌なんですか・・・きっとそうなんでしょうねw
誰にも依存しない完璧な存在であるアルファルドがカナンに執着しているのは、信奉者であるリャン・チーからしたらそれはそれは許せないわけで。自分に振り向いてくれない苛立ちやカナンへの嫉妬も含めて、その歪んだ“愛”が敵意を為してカナンとマリアに向けられてしまったというのが今回。
マリアはカナンを追い詰めるためにリャン・チーに利用されるんですが、同じような手段でアルファルドがカナンにけしかるのでは・・・と思っていたらどうやら少し違うようで。マリアの役割を『生きる事だ』と発言している事から、アルファルドにはアルファルドの思惑がある事が窺えます。シャムに師事していた頃のアルファルドが少しだけ見られましたが、アルファルドのカナンに対しての感情も嫉妬に近い何かがあったのかもしれません。リャン・チーとは違ってそういった感情を乗り越えたという彼女がなぜカナンに執着するのか、その因縁が明らかになる日も近そうです。
国際会議の会場でアルファルドと出会った(再開した)マリアは全然彼女の事を覚えていないようでしたけど、捕えられた後、カナンにまた捕まってゴメンと言っているところから見ると『428』での記憶を取り戻したのかな?まだ微妙な線ですが。

蛇の仕掛けたテロは全国の首脳陣を人質に取った上でウーア・ウィルスに感染させるという大胆にして狡猾なもの。前回の事務次官は、やはりウーア・ウィルスの苗床に利用されていました。そういえば典型的な殺人ウィルスとしてウーアが機能したのは今回が初めてですね。これまでは能力発現やらの方に目が行って注目されてないようでしたけれど。通常感染の場合は例のように全身から血を噴き出して死亡するけど、組織が何らかの手を加えるとボナーとして生き残れるのか、或いはウーア・ウィルスの改良によって殺人ウィルスと能力発現とは別の役割で使い分けられているのか・・・この辺りはまだ不明。いずれにしても使い勝手の良いウィルスですね・・・。
“蛇”による国際テロの陰謀の最中、囚われの身となったマリアを助けに向かうカナンと御法川。ウーア・ウィルスも表沙汰に脅威を剥き出してきて、ストーリーも波乱の急展開を迎えたというところ。次回はどうやらウーア・ウィルスの抗ウイルス剤を作ったマリアの父・大沢賢治も登場するようです。だんだんと『428』との繋がりも濃くなってきているような。サンタナ&ハッコーや夏目、他の人物の動向も気になりますが、アルファルドに拒絶されたリャン・チーの取る行動が気掛かり。早くも退場・・・なんて事にならなければいいのですが・・・。
次回 CANAAN(カナン) 第7話 『慕漂』

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Tag ⇒ | CANAAN | カナン | 第6話LOVE&PIECE感想
Entry ⇒ 2009.08.09 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (7)
CANAAN(カナン) 第5話 『灯ダチ』 感想

再び繋がる絆。

まず改めてウーア・ウィルスについての考察。あの双子がそうだったように、“ボナー”とは“蛇”によって組織からウーア・ウィルスを投与、あるいは感染させられた存在。そしてウィルスの効力によって特殊な能力を備えている。まず疑問なのが、そもそも致死率100%という殺人ウィルスの肩書きだったはずなのに、“ウィルスが超人的な能力を得るための薬”として作中で機能し始めていること。ストーリーの流れでは分かるんだけど違和感を感じるんですよね。
ウィルス感染者の呼称としては、“アンブルーム”という言葉が1話から出ていました。1話の時点では組織から逃げた人間を指すのかと思っていましたが、かぶりものを取られて死亡していた状況を見ると、超過された感覚が日光によって刺激され、体が耐えられずに死亡した・・・カナンが持つ共感覚のプロトタイプとして生み出された失敗作という位置付けのように思えます。あるいはウィルスを得ても“能力”と呼ばれる域に達しなかった存在と見る事もできますね。
また、“蛇”はアンブルームという言葉を使っていた描写は無かったように思えるので、夏目たち蛇に反する側が感染者を区別するための言葉という線もあります。そういう意味では、組織に准ずる者とそうでない者を分ける言葉とも考えられる。いずれにせよアンブルームについては明言されていないのではっきりはしませんが・・・。
ウーア・ウィルスの感染者は、感染状況で“ボナー”と“アンブルーム”に大別されるのか否か。感染して適応能力を持たなかった者は死に至り、また適応しても後述の“薬”を摂取しないと死亡するから、『致死率100%』なのか・・・。まだ不明な点はありますが、いずれにしても『CANAAN』のウィルスの扱いは当初のイメージから変わってきた印象を受けます。ストーリーもそれに比例してSFめいた展開になってきていますし・・・。

答えの出ない考察は終わりにして本編。リャン・チーの暗躍ぶりが冴え渡ること・・・。アルファルドに構ってもらえない上、カナンとの“密会”を知って相当フラストレーション溜まってそうですね(^^;
“蛇”との関係が不明瞭だったユンユンはボナーであった事が発覚。数々のバイトに従事してマリアたちと遭遇していたのも、どうやらマリアやカナンの様子を探るためだったようで。はっきりと感じられたのはボナーが組織にとっての道具でしかないということ。故郷を奪われたあげく、ウィルスに感染させられて、いいようにこき使われ・・・。あの双子といい、カナンとほぼ同じ身の上のはずのボナー達はなぜ組織に従っているのか。
それはひとえに、ボナーたちが“薬”を定期的に摂取しなければ生きられない存在だから。『エサ』と言ってユンユンに薬を投げ渡すリャン・チー。役に立たなければ『死ねばいい』とまで言われて・・・奴隷より酷い扱いです・・・。
リャン・チーがユンユンに与えた、日本の事務次官をウーア・ウィルスに感染させろという命令自体が経過で、ユンユンをカナンと道連れにさせるのが本懐なんだろうけど、そうなると事務次官+ユンユン+カナンが一同に会する場所が必要になってくる。その場所というのがサンタナのバーだっていうんだからまた複雑になってきます・・・。

サンタナのバーでバニーガールとして働くことになるユンユン。ハッコーとは組織に居た時に面識があったようですね。気になるのはサンタナなんですが、事務次官がやってきた時に『あいつらどこでこの店を知った・・・?あの女・・・』という発言をしています。
前回の夏目とサンタナの会話内容から、サンタナはかつて“蛇”に所属していた事と、元・組織の一員として、夏目に情報を提供する立場にあった事が浮かんできます。『村を消した』云々からは、その罪を償うために蛇の敵対組織に属する夏目に協力していたと考えるのが妥当でしょう。元々アンブルームの保護も夏目が依頼していたようですし。
サンタナが関わっていたと思われる“蛇”の在籍時に、リャン・チーと因縁があったとしたら、事務次官をサンタナのバーへ寄こしたのはリャン・チーであると考えるのが自然。しかし夏目は蛇の末端であるはずのユンユンの情報を掴んでいて、カナンにそれを伝えている。
もしかしたら、夏目がスパイなのではという可能性も浮かんできます・・・。
蛇の隠れ蓑であるダイダラ社が、対テロ国際会議の警備に名乗り出たという時点で、その会議に出席する事務次官を案内できるのはリャン・チーだろうと想像できますから、あくまで可能性でしかないわけですが。カナンが出張ってくる原因を作った事を考えるとどうも怪しく見えてしまうんですよね。それにリャン・チーが差し向けるにしても、わざわざサンタナのバーを選ぶ必然性がないのも気になります。ユンユンをエサに泳がせていた所に夏目がまんまと引っ掛かったのか、それとも・・・。
そういえばハッコーもボナーだから、薬が必要になるはずなんですが、どこから調達しているんでしょう。サンタナがまだ組織と関わっているとは考えづらいですし・・・。それとも全てのボナーが薬を必要としているわけではないとか?それだとリャン・チーの言っている事と相反してしまいますが・・・う?んこの辺りもまだ分かりません。

リャン・チーの仕組んだ通り、ユンユンはマリアを人質にとってカナンとの心中を決行。酷い仕打ちを受けているのに悲壮感があまり感じられないのはこのキャラゆえか・・・自棄になり過ぎですw 笑うところじゃないのに笑ってしまう(^^;
マリアが悲しむ顔を見たくないためにユンユンを手に掛けなかったカナン。根本は解決していないけれど、絆は再び繋がったようです。カナンの現実をマリアがどう受け止めていくのか、二人が互いの現実と日常の差異を乗り越える過程は最後まで描き切ってほしいですね。
リャン・チーの目論見は外れたものの、事務次官はきっちりウーア・ウィルスに感染。実行犯は何でもこなす有能なリャン・チーの部下・・・というか下僕のカミングズ。今回リャン・チーからの“ご褒美”は無かったみたいですが(笑) あれさえなければ本当に“ただの”優秀な部下なのに・・・(笑)
ウィルスを感染させる理由は、薬がないと生きられない状態にして傀儡として操るって事でいいんでしょうか・・・。蛇の言いなりになるよう動かせる手駒を作って、対テロ国際会議に何かを画策しているとか。時限性のウィルスを仕込んで大規模テロを狙うって事なら分かりやすいんですけれど。

結果的にはマリアはカナンと仲直り、ユンユンも無事に助けられて万事解決と言いたいところですが、リャン・チーの言うとおり、ボナーである限り薬が無ければユンユンは生きていけない。組織を裏切る時点で死亡フラグが立ってしまうんですよね・・・。ウィルスが発症した時点で『428』の抗血清は効かないのでしょうし、何か別の解決策が出てくれば良いのですが・・・。
今回のサブタイトル『灯ダチ』。“儚い灯”と“友達”を掛けたというより、希望の灯という意味であってほしいと願うばかりです・・・。
次回 CANAAN(カナン) 第6話 『LOVE&PIECE』

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CANAAN(カナン) 第4話 『呉れ泥む』 感想

断たれた絆。抗えない過去。

今回はカナンの過去とアルファルドの因縁に触れるお話。これまで距離が開いていた二人の関係がぐっと近づいた印象です。
過去に起こった事件で生まれ育った村は全滅し、シャムに助け出され、引き取られたカナン。なぜシャムはカナンを引き取り兵士として育てたのか、背景説明が成されていないのはストーリーを読んで推して知るべし、という事なんでしょうね。ウーアの絡んだ事件の因果は今後明かされることに期待。
『・・・太陽は青いから嫌いだ。それは憎しみの色。青のオーラを探せば、そこに必ず敵がいるから・・・』
敵と味方を色で区別できたり、街中でマリアを探し当てたのもこの共感覚の能力が働いているんですね。シャムが自分の色が何色に見えるか問うシーンは印象的でした。カナンに対しての感情の吐露であると同時に、思い煩う引け目をカナンの笑顔がかき消してくれたのは、彼にとっての救いだったのかもしれません。シャムと同じ刺青をカナンが入れる時にも感じられた二人の深い“絆”。
その絆は、同じ刺青を持つ者によって奪われることになる・・・。
『――アルファルド。“お前”[希望の地]にならなかった、どこにでもいるテロリストだよ』

『憎しみに憎しみで当たっても意味はない。カナン・・・。憎しみには義務で当たらなければ救われない。憎しみは何も生み出さない――』
シャムの教えを無視してかつての仇敵“アルファルド”を襲撃するカナン。
『誰のせいで失った――そして、誰のせいで失う――』
シャムを殺し、マリアに拒絶された原因たる闘争の根源を断つべく逸ってアルファルドに対峙するも、結果は惨敗。憎しみの上に立ってそれを乗り越えたと言うアルファルドに対して、復讐の泥沼に絡め取られたカナンに勝機があるはずもなく。
戦闘シーンだけ見るとアルファルドの戦闘能力が圧倒しているようにも思えますが、やはり精神面で負けていたのが敗因と見るべきでしょう。後はカナンが読む感情をアルファルドに感じ取れないという部分もあるんですが・・・それは語られるのかな? 久々の戦闘シーンでしたけど、やはり引き込まれますねこの作画は。未だにクオリティが落ちることを知りません。

今回の癒し系、君塚ナイズなタクシードライバー(笑) ジョージさんが良すぎて困ります(^^; この調子だと次回以降も出現しそうだけど、チャイナな電波ソングはどこまで引っ張るつもりなんだろう。それとミノさんの相棒の磯 千晶が(音声だけだけど)ゲスト出演していたのは嬉しかった(笑) 着信音も428のテーマだったり・・・ファンサービスでしょうか(^^) 振りまわされるばっかりで奈何せん物語では活躍できてないミノさんですが、ハッコーから掴んだウィルスの手掛かりから切り込んでいくのかな?
夏目が属する組織はアルファルドの組織と対立しているというだけで、どこまでもグレーに見えてしまうは夏目自身のイメージから感じてしまうんだろうなあ・・・。サンタナがある村を滅ぼしたというのは、カナンの村に関わっているのか、それともハッコーに関係しているのか。可能性としては後者の方が高い気もしますが、おそらくその罪滅ぼしのために夏目の組織に協力しているのでしょう。以外なキーキャラクターなのかもしれませんね。ハッコーを保護するサンタナと御法川のロマンスを巡る三角関係を想像すると、ある展開が見えてきて面白い(笑) ミノさんの本領発揮に期待です。

本来見るべき現実から目を背け、カナンが自分を守るために人を殺したという罪の意識から逃げてしまっていたマリアは、自ら遠ざけてしまったカナンとの絆を取り戻すため夜の上海をひた走る・・・。
在るがままのカナンを受け入れる事が、二人の友情と絆、延いては絶望の淵にあるカナンを救うことに繋がるのでしょう。
それにしても路地裏の無関係な人に感情をぶつけるシーンは・・・天然だからで理由は付くにしても、現実的にみたら自殺行為としか思えない(^^; ユンユンがタイミングよく現れたから良いものの・・・。
そのタイミングよく現れたユンユンは組織の人間っぽい描写が前回見られましたが、やはり大沢マリアを監視していると見るべきなのか・・・それとも双子に雇われていただけ? 単純にアルファルドの組織から目を付けられていたら監視で済むのもおかしい気がするんですが。
ついでに赤の他人であるはずのユンユンに教えてほしいと請い縋るマリアには疑問符が浮かぶのも当然で、世界不思議発見なんてフレーズが口を吐くのも仕方ない(笑) この時点じゃユンユンが何に関わっているのかなんて知る由もないし、裏の事情を全く知らないでカナンに近寄れないジレンマから出た行動だと解釈。しかし本当に428の事件のことは忘れてるんですね・・・。護身術を身につけてる設定とか活かされることはあるんだろうか。
今回は428原作本編からの因縁を回収できたことで、物語に深みが増してきたと思います。アルファルドがシャムとどういう関係だったのか、なぜ同じ刺青をしているのか、まだ明かされない部分はありますが。未だ晒されないアルファルドの内面も気になるところ。予測不能なユンユンの更に上を行くマリアの想定外な行動はちょっとムリヤリに感じましたけれど(^^; 次回も期待。

次回 CANAAN(カナン) 第5話 『灯ダチ』
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Entry ⇒ 2009.07.26 | Category ⇒ [アニメ]CANAAN | Comments (2) | Trackbacks (7)