【シュナイゼルによる黒の騎士団メンバーへのギアスバレ→ゼロ背信の流れ】これは19話でほとんどの方が納得いかなかった部分でしょうか。
それまで頼り切っていたゼロへのあっけない裏切りと、シュナイゼルの言葉を鵜呑みにする団員たち。ギアスという超常的な表現をそのまま使わず、
『強力な催眠術のようなもの』とソフトに表現したのは、シュナイゼルなりにゼロが特殊な力を持っていると団員たちに伝えようとした事とは思いますが・・・。
・・・うん、改めて見直すと無理がありますね^^;
でも私は視聴当時、この部分をさして疑問には思わなかったんです。
制作側が狙った、
奇跡のネタばらしによる団員の背信。これにまんまと引っ掛かってしまった・・・。
私が鈍感なところが大部分なのですが(笑)
というのは、私の中で“ギアス”なんて力が“コードギアス”で当たり前になってたからですね。他サイト様の識者の方々は、ちゃんと分かっておられました・・・お恥ずかしいかぎりですorz
ただ、制作側がコードギアスの“ギアス”という力の存在を、それまでのストーリーで馴染ませる事を意識していたんだとしたら、この
ギアスバレによる団員たちに過剰な驚きがなかった事に関しては、制作者にとって
『既にギアスが世界観に織り込まれたものとして認識されているだろう』と視聴者を見た・・・或いは侮った結果からという気がします。
・・・だとすれば、私はまんまとそれに乗せられてしまったということになりますが^^;
団員達が見ていない所で、ルルーシュはバンバンギアスを使っていましたし、それまで視聴側から見たルルーシュ(ゼロ)なんて、いい所はギアスに頼る力任せな部分が多かったんじゃないでしょうか?
またギアスかよ・・・というような(笑)
それまで当り前のように使われていた秘密の力、“ギアス”が、ストーリーでバラされること。これを意識した視聴者なら、尚のこと今回の展開に対して違和感を持つ抵抗力に薄かったのではないかと・・・。
私見ですが、以上のようなイメージを持ちました。のめり込んでも、ちゃんと客観的に意識しないと、ダメですね・・・今回私が反省した点です。
さて、シュナイゼルが用意した“証拠”についてですが・・・。
まずはその流れ。
『ゼロは不可能を可能にする奇跡の人』、という黒の騎士団メンバーのゼロに対する認識。シュナイゼルからのギアスのタネ明かし直前の、ディートハルトからもあるように、
『我々はゼロを系譜ではなく、起こした奇跡によって認めている』というセリフ・・・。
これも奇跡のタネばらしへの布石ですよね。
ゼロの行動が理解しがたい部分があっても、最後は“結果”を出していた人物であるということ。その結果が普通ではありえない奇跡がかった成功であったから、ゼロへの信頼は(一部を除いて)損なわれなかったし、カリスマを得られていた。
団員たちの、不審を抱く前のイメージをここで表現し、後の背信行為へ備える・・・準備描写ですね。
そして、用意された裏切りの駒(証拠)をどんどん置いていくことによって、ゼロへの裏切りを決定付ける、と。
この駒もよく考えると曖昧な所が多いのですが。
・柩木神社でのスザクとルルーシュの会話で盗聴された、『ユフィをギアスによって操り、日本人を虐殺しろと命じた』という記録。・・・これはいくらでもねつ造できそうですね?^^; シュナイゼルも証拠ならありますって自信を持って突きつけるだけに、うっかり見落としがちですが・・・。
ただこれらの曖昧な証拠を団員たちが認識する条件として忘れてはならないのが、それまで積み重ねてきた
藤堂側メンバーによるゼロへの不信感。ラクシャータが指摘していたギルフォードやジェレミアの離反への疑問。朝比奈が遺した証言もその一環ですね。
だからといってこんな曖昧な証拠を容認するというのはどうかと思いますが。
・ギアスをかけられた疑いのある人物のリスト草壁、片瀬少将や、仮面を作らせたマスターまで・・・どうやって調べたんでしょう?
それはさて置き、これで『説明がつく』かどうかは・・・「催眠術にかけられた人物がこの方々ですよ」って写真を見せられて説明されても、納得できるものでしょうか?
上記のとおり、シュナイゼルが用意した証拠は、どれも決定的とは言い難いものです。
それまでの状況と疑惑を一気に畳み掛けて、『これで納得できるだろう』と思わせるところが
再度視聴してみて感じられました。
用意周到、一手二手を先に行くシュナイゼルの手腕・・・。でもその本分は巧みな話術と人を引き寄せる力にある・・・と、キレイな言い方で終わりにします^^;
裏切りを助長させる演出玉城という直情的、ゼロへの信頼度の高い(玉城自身が)キャラクターをその場に持ってくることで、シュナイゼルの用意した証拠への反応、
“これだけ証拠を見せつけられて我々はゼロを信じられなくなりました”という視聴側への思い込ませ方。わざわざ思考能力の弱い(笑)人物をここで発言させるのは効果的だったとは思います。
玉城に合った役割だったと言えるかも・・・(失礼?w)
・扇の転身。もともと駒のような扱いをされていたことは自覚していたのでは?・・・なんて言うと怒られそうですが・・・。一期ラストと二期のはじまりでも、他の団員から指摘されてるんですよね。
それでもゼロについていこうとしたあなたはどこに行っちゃったの?という気が。
う?ん・・・見直してみると結構矛盾している部分やアレ?と思うところがありますね?・・・。
今回何度か視聴してみても、話に流されている自分に気がついたり。
しっかりこれらの疑問を捉えられている方を見習わなくては・・・(;´Д`)
【成長しない主人公】19話冒頭は一期ラストを彷彿とさせる展開でしたね。ナナリーの窮地に周りが見えなくなり、大勢など放っておいて妹ナナリーのためにひた走る主人公ルルーシュ。
もともと彼の行動原理がナナリーを守ることと、父親への復讐であるとはいえ、TURN7で見せた『自分だけの戦いじゃない』という考えも一気に払拭。(悪い意味で)
更に何かを失うことによってやっと行動を起こすという主人公原理。
もうとっくに後には引けないという事を分かっていないの?と思わざるをえない部分が二期になってからもちょくちょく見られました。
【フレイヤによる被害のニーナの認識】撃て撃てとあれだけノリ気だったニーナの、フレイヤ発射後の心変わり。
これはどう考えてもおかしいですよね。
開発者ではるはずのニーナが、その威力と予測される範囲について知らなかったとはいえません。
スザクにフレイヤ弾頭を託す時でさえ、
『ユフィの騎士であるあなたに、仇を討つためこれを撃ってほしい』という意思をビシビシ感じましたし・・・。まぁ、それ以前のロイドのセリフが伏線になっている部分もあるんですが。
『感情が先走って、後にもたらす結果など考えてもみなかった』結論としてはこんなものでしょうか。彼女にまともな思考を求める方が間違いなのかも。
【シャーリーの死によるギアス嚮団壊滅→V.V.死亡への流れ】個人的にどうしても納得のいかないシャーリーの死の原因。
ギアスによって?ギアスの為に命を落とした?彼女がギアスによって翻弄されたのは確かですが、
元々ルルーシュが巻き込んだのが全てのはじまり。過程でギアスが絡むとはいえ、そんな抽象的な力を仇として見るのはどうなんでしょう?
はっきり言ってしまえば、殺害したのはロロの突発的な行為からです。
正直、ロロがシャーリーを殺害したと知った時点で、ルルーシュがロロに対して何の直接的な報復を行わなかった時点で唖然としました・・・。
『え?なんでそこでギアス嚮団をぶっ壊すってなるの?』こう思われた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
そしてギアスという存在を消し去るために嚮団へ突入→黒幕のV.V.死亡・・・。こうしてみると、シャーリーの死ってV.V.を退場させるため、ルルーシュを物語の『謎』に導くための・・・
演出だったの?と考えてしまいます・・・。そう思うと、残念でなりません。
【全てにわたって影響するストーリーの展開の早さ】コードギアス第一期でおさまりのつかなかったストーリーの尺度と謎と伏線の詰め込み具合。
第二期でしっかり順を追って消化されるのかなー・・・と思いきや、ストーリー後半を過ぎても半分程度(それ以上?)がまだ謎のまま。
新たに追加されたアーニャの正体についての謎、マリアンヌの存在と死亡した理由、皇帝の真意と『ラグナレク』の意味、アーカーシャの剣の存在意義、C.C.の本名と過去の映像に出てきた少女の正体、『Cの世界』の謎、“コード”の意味とギアスの関係・・・
パッと思い付くだけでも結構残ってますよね。
でも、この展開の早さなら三話ぐらいで全部消化してしまいそうな気もします^^;
ストーリーの展開が早いということは、登場人物の描写も少なくなるということ。
これからナイトオブラウンズの新メンバーも登場するというのに、またヴァルキュリエ隊のようにあっさり死亡・・・なんて事になったら目も当てられません・・・。
その点、ルキアーノは頑張った方でしょうか。
一番問題なのがこの急展開のスピードなんですよね。このせいで今回のような強引なストーリー展開が生みだされたり、肝心の登場キャラクターが光を見ないまま消えて行ったり・・・。
後残すところ6話となったコードギアスR2。
視聴者に納得する終わり方をさせられるのか・・・最後まで見守りたいと思います。
※こちらは視聴直後の感想となります。今回の本文と考察が違うような部分が見受けられると思いますが、御容赦くださいますようお願い致します・・・m(_ _)m
コードギアス 反逆のルルーシュR2 第19話 TURN 19 『裏切り』 感想<関連サイト>コードギアス 反逆のルルーシュR2 公式サイト
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