
2013年4月に原作者のヤマグチノボル先生が逝去されたことで絶筆となった、MF文庫J(KADOKAWA / メディアファクトリー)のライトノベル作品『ゼロの使い魔』。
その続巻が、完成済みのプロットをもとに刊行されることが決定しました。
2004年刊行の第1巻の発売日と日付を同じくする6月25日に、MF文庫Jの公式サイトで編集部から発表されています。
『ゼロの使い魔』は、異世界ハルケギニアに召喚された高校生の主人公・平賀才人(ひらが さいと)と、彼を喚び出し使い魔とした魔法使いのヒロイン・ルイズを中心に描く異世界ファンタジー。
2000年代半ばから急成長したライトノベルのブームを牽引し、MF文庫Jの業界シェアを押し上げたヒット作の一つで、第4期まで制作されたTVアニメシリーズも人気を博しました。
原作小説第20巻のあとがきで、完結まで残り2巻と表明されていたものの、ヤマグチ先生が亡くなられたため絶筆となっていた『ゼロの使い魔』ですが、21巻以降のプロットは完成済みであり、ヤマグチ先生は厳しい闘病の最中、このプロットを託すので誰かに完結させてもらいたい、と話すようになったと編集部は伝えています。
そして、ヤマグチ先生が亡くなる1ヵ月前にプロットの完成度を高めるための打ち合わせをした際に、編集部から提案した候補の方に続巻の執筆を託すことを依頼されたのだそうです。
ヤマグチ先生の急逝後も、カスタマーセンターには国内外問わず、続巻を望むファンからの声が毎日のように届いていたとのこと。
続刊を切望する読者の想いを受け、ヤマグチ先生の遺志とご遺族の願いを一日も早く実現すべく、編集部は『ゼロの使い魔』の完結に向けての体制づくりを整えていたとして、今回ついに続巻の準備が始まったことを報告できるようになったと説明しています。
実際の刊行までにはなお、時間が必要とのことですが、今はただヤマグチ先生が思い描かれていたルイズと才人の物語の結末を、大切にお届けできるよう努めていくとのこと。
刊行の詳細については、今後公式サイトで随時発表される予定です。
なお公式サイトには、今回の発表を受けて、イラストを担当する兎塚エイジ先生による記念イラストが掲載されている他、関係者及びヤマグチ先生と親交の深かった作家の方々からのコメントも寄せられています。
さらに今後、『ゼロの使い魔』を巡る年表や、2012年に開催された「MF文庫J10周年記念 夏の学園祭」にて公開された展示パネル「ゼロから見てみるゼロの使い魔」のデータなども随時公開されていくとのことです。
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