週刊少年サンデー 月光条例 感想
少年サンデーより感想
『月光条例』 第2条【一寸法師】?一寸法師 一寸法師と姫
以下、続きより…
一寸法師を殺そうと追ってきたのは、同じ『一寸法師』の脇役の鬼、二人のうちの一方だった。
姫をだました一寸法師を叩きのめそうと、持ってきた打出の小槌で出した強力な金棒で、月光たちどころか街ごと破壊する鬼。絶体絶命のピンチで終わった前回でしたが・・・
何故か唐突に恐竜時代のお話^^; 恐竜たちの絶滅した原因と考えられる隕石の落下による衝撃の説明からお話は始まります。
直径1万2750キロメートルもある地球。衝突したと思われる隕石は推定直径10?15キロメートル。
巻き上げられた土砂や粉塵は日光を遮り、氷河期の時代の原因になりました。
たかが15キロメートルの隕石の衝突で、当時の恐竜を含めた動植物たちは絶滅したことになります。
そして現代。現在日本に現れた鬼は、だまされた姫の恨みをはらさんと大暴れ。
『打出の小槌』より出した強力無比な金棒で振り下ろされる一撃は、直径200キロメートルのクレーターを8個もつくるという大惨事を引き起こしていました。
月打の影響からか、本来脇役で敵役であるはずの鬼は『姫のうらみを晴らすため』に執拗に一寸法師を追ってきます。
慌てる一寸法師。月光は鉢かずきにお前を使えばあの金棒を受けられるのか、と聞く。
一寸法師は二人の話を聞いて、ならはやく鉢かづきを使ってあの鬼をやっつけろと命令。
前回、演劇部の電話をとおしてコトの成り行きを聞いていた月光と鉢かずきの二人・・・。
いつまでも命令口調で話す一寸法師に、月光は言葉を返す。
「うれしいねえ。女をだました張本人から、『おまえのせいだ』のそのセリフ。」
月光の罵りの言葉に、一寸法師は過去を振り返ると同時に、口を開く。
お伽話とは裏腹に、父母に気味悪がられ、重荷になっていると知ったこと。
何かを成し遂げようと大臣の家来になっても、周りの人間に馬鹿にされ、迫害されてきたこと。
その中で只一人、姫だけが自分に優しくしてくれたこと。
そして、その大好きな姫を自分のものにしたくて、悪事をはたらいてしまったこと・・・。
一寸法師は月光たちに訴えます。好きでこんなに小さいわけじゃない。どうしても欲しいものがあったら、自分じゃ普通のやり方じゃ手に入らないから・・・だから悪いコトをした・・・。
でもそれがいけないなら、生まれて小さくて弱いヤツは、欲しいもの全部をあきらめろというのか・・・。
涙ながらに悔しい思いと今までの苦悩を訴える一寸法師。
追いつかれた鬼に、身分をわきまえて泣き寝入りしていればよかったのだと謗られる。
それを聞いた月光の額に浮かびあがる月光条例の極印。
月光ら一寸法師に振るわれる金棒。その一撃は地上にクレーターを作るほどのとんでもない威力。
80億トンの土砂で恐竜たちが絶滅したのなら、あと2発、16億トンの土砂が大気に巻き上げられた時、人類は恐竜と同じ道をたどることになる・・・!
すでに自体は地球規模の、人類の絶滅の危機というとんでもない状態にまで発展していたのですね。
そして、人類を滅亡させる2発の金棒のうち1発が月光に向けられる! まともにくらえばやられるのは必至。 どうやって月光はこのピンチをくぐり抜けるのか――!
月光条例第8話。いきなり恐竜のお話?と思いきや、トンデモナイ事態にまで事は発展していました^^;
まさか人類絶滅寸前までになるとは・・・街一つ吹き飛ばすくらい・・・と展開を甘く見てましたねw
話変わって一寸法師。読み手の世界に現れてから、見かけによらず傲岸不遜、やってきた鬼の話からますますイヤなヤツ、という認識がついてしまいましたが・・・。御伽草子の『一寸法師』では本当に姫を貶めているので、一般的に考えると本当は悪賢くてイヤなやつという見方が正しいのかもしれません。(ただし、父母から気味悪がられた事で家を出ることになったという背景も実際にあったのですが・・・。)
世間一般に知られている昔話の一寸法師は、子供のできない老夫婦に子供が生まれ、小さいながらも恩を返すために武士になるため京に上がり、そこで働いていた娘と宮参りの旅に出ている最中、襲ってきた鬼を退治。そして落としていった打出の小槌で大きくなり、娘と結婚して末永く幸せに暮らす・・・という「いいお話」です。
たまにグリム童話などでもありますよね。実際にはこわい話だったり、本当は良い結末を迎えなかったというお話など・・・。
月光条例の一寸法師は、御伽草子で伝えられているとおりのイメージの、小さいなりにずる賢い、おまけに人間の世界では昔話として有名だけあって、偉そうにしているイヤなやつという描かれ方をされています。
ですが、藤田和日郎先生は、他人より小さい姿で、周りから気味悪がられ、一寸法師が苦しんだと思われる背景を自らの見解でイメージし、なぜ一寸法師が姫に悪さをしなければならなかったのかを描いています。この、過去を振り返る一寸法師のお話には、共感する部分がありました。
昔話の英雄でもなければなんでもない、むしろ小さいから周りの人間に気味悪がられ、蔑まされる苦しみ。そこから唯一救ってくれた姫。その姫を自分のものにしたいという一寸法師の願望。そして自らの弱さから悪事を働いてしまった事実・・・。
泣きながら訴える一寸法師は、私の目には等身大の人間に映りました。
誰にだって欠点や弱いところはある。その心の弱さから悪事に走ってしまうことも決してないとはいえない。それが、誰にも理解されない苦しみを持った人物だとしたら、なおさら・・・。
今回一寸法師の話を聞いた月光はどうするんでしょう?いくら悲しい境遇があったにせよ、彼が悪事をはたらいたことは事実です。そして、それを許さんとして追ってくる鬼・・・。
これにどう立ち向かうのか。次回の月光の立ち回りと、一寸法師に対する答えが気になりますね。
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『月光条例』 第2条【一寸法師】?一寸法師 一寸法師と姫
以下、続きより…
一寸法師を殺そうと追ってきたのは、同じ『一寸法師』の脇役の鬼、二人のうちの一方だった。
姫をだました一寸法師を叩きのめそうと、持ってきた打出の小槌で出した強力な金棒で、月光たちどころか街ごと破壊する鬼。絶体絶命のピンチで終わった前回でしたが・・・
何故か唐突に恐竜時代のお話^^; 恐竜たちの絶滅した原因と考えられる隕石の落下による衝撃の説明からお話は始まります。
直径1万2750キロメートルもある地球。衝突したと思われる隕石は推定直径10?15キロメートル。
巻き上げられた土砂や粉塵は日光を遮り、氷河期の時代の原因になりました。
たかが15キロメートルの隕石の衝突で、当時の恐竜を含めた動植物たちは絶滅したことになります。
そして現代。現在日本に現れた鬼は、だまされた姫の恨みをはらさんと大暴れ。
『打出の小槌』より出した強力無比な金棒で振り下ろされる一撃は、直径200キロメートルのクレーターを8個もつくるという大惨事を引き起こしていました。
月打の影響からか、本来脇役で敵役であるはずの鬼は『姫のうらみを晴らすため』に執拗に一寸法師を追ってきます。
慌てる一寸法師。月光は鉢かずきにお前を使えばあの金棒を受けられるのか、と聞く。
一寸法師は二人の話を聞いて、ならはやく鉢かづきを使ってあの鬼をやっつけろと命令。
前回、演劇部の電話をとおしてコトの成り行きを聞いていた月光と鉢かずきの二人・・・。
いつまでも命令口調で話す一寸法師に、月光は言葉を返す。
「うれしいねえ。女をだました張本人から、『おまえのせいだ』のそのセリフ。」
月光の罵りの言葉に、一寸法師は過去を振り返ると同時に、口を開く。
お伽話とは裏腹に、父母に気味悪がられ、重荷になっていると知ったこと。
何かを成し遂げようと大臣の家来になっても、周りの人間に馬鹿にされ、迫害されてきたこと。
その中で只一人、姫だけが自分に優しくしてくれたこと。
そして、その大好きな姫を自分のものにしたくて、悪事をはたらいてしまったこと・・・。
一寸法師は月光たちに訴えます。好きでこんなに小さいわけじゃない。どうしても欲しいものがあったら、自分じゃ普通のやり方じゃ手に入らないから・・・だから悪いコトをした・・・。
でもそれがいけないなら、生まれて小さくて弱いヤツは、欲しいもの全部をあきらめろというのか・・・。
涙ながらに悔しい思いと今までの苦悩を訴える一寸法師。
追いつかれた鬼に、身分をわきまえて泣き寝入りしていればよかったのだと謗られる。
それを聞いた月光の額に浮かびあがる月光条例の極印。
月光ら一寸法師に振るわれる金棒。その一撃は地上にクレーターを作るほどのとんでもない威力。
80億トンの土砂で恐竜たちが絶滅したのなら、あと2発、16億トンの土砂が大気に巻き上げられた時、人類は恐竜と同じ道をたどることになる・・・!
すでに自体は地球規模の、人類の絶滅の危機というとんでもない状態にまで発展していたのですね。
そして、人類を滅亡させる2発の金棒のうち1発が月光に向けられる! まともにくらえばやられるのは必至。 どうやって月光はこのピンチをくぐり抜けるのか――!
月光条例第8話。いきなり恐竜のお話?と思いきや、トンデモナイ事態にまで事は発展していました^^;
まさか人類絶滅寸前までになるとは・・・街一つ吹き飛ばすくらい・・・と展開を甘く見てましたねw
話変わって一寸法師。読み手の世界に現れてから、見かけによらず傲岸不遜、やってきた鬼の話からますますイヤなヤツ、という認識がついてしまいましたが・・・。御伽草子の『一寸法師』では本当に姫を貶めているので、一般的に考えると本当は悪賢くてイヤなやつという見方が正しいのかもしれません。(ただし、父母から気味悪がられた事で家を出ることになったという背景も実際にあったのですが・・・。)
世間一般に知られている昔話の一寸法師は、子供のできない老夫婦に子供が生まれ、小さいながらも恩を返すために武士になるため京に上がり、そこで働いていた娘と宮参りの旅に出ている最中、襲ってきた鬼を退治。そして落としていった打出の小槌で大きくなり、娘と結婚して末永く幸せに暮らす・・・という「いいお話」です。
たまにグリム童話などでもありますよね。実際にはこわい話だったり、本当は良い結末を迎えなかったというお話など・・・。
月光条例の一寸法師は、御伽草子で伝えられているとおりのイメージの、小さいなりにずる賢い、おまけに人間の世界では昔話として有名だけあって、偉そうにしているイヤなやつという描かれ方をされています。
ですが、藤田和日郎先生は、他人より小さい姿で、周りから気味悪がられ、一寸法師が苦しんだと思われる背景を自らの見解でイメージし、なぜ一寸法師が姫に悪さをしなければならなかったのかを描いています。この、過去を振り返る一寸法師のお話には、共感する部分がありました。
昔話の英雄でもなければなんでもない、むしろ小さいから周りの人間に気味悪がられ、蔑まされる苦しみ。そこから唯一救ってくれた姫。その姫を自分のものにしたいという一寸法師の願望。そして自らの弱さから悪事を働いてしまった事実・・・。
泣きながら訴える一寸法師は、私の目には等身大の人間に映りました。
誰にだって欠点や弱いところはある。その心の弱さから悪事に走ってしまうことも決してないとはいえない。それが、誰にも理解されない苦しみを持った人物だとしたら、なおさら・・・。
今回一寸法師の話を聞いた月光はどうするんでしょう?いくら悲しい境遇があったにせよ、彼が悪事をはたらいたことは事実です。そして、それを許さんとして追ってくる鬼・・・。
これにどう立ち向かうのか。次回の月光の立ち回りと、一寸法師に対する答えが気になりますね。
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