WHITE ALBUM(ホワイトアルバム) 第11話 『胸につかえていることを、時は解決してくれない。忘却のラベルを貼るだけで』感想
WHITE ALBUM(ホワイトアルバム)
第11話 『胸につかえていることを、時は解決してくれない。忘却のラベルを貼るだけで』

伝わらなかった想い。

緒方英二から直接語られる桜団との動員値の勝負説明。前回神崎社長や理奈が見せていた数字の伏線を丁寧に回収してくれました(^^;
定員2千人の公会堂を“1”と基準を定め、アリーナ、カルマの会場の力を数値化。アリーナは3万人のキャパを持つ上、集客効果も高いため“0.15”、定員1300人のカルマは“1.5”・・・というように数値を決めた後、それに最大定員数をかけたものが『満席値』。
当然アリーナが一番高くなるわけですね。さらにそこにライブ当日の動員数をかけたものが『動員値』。この会場の動員達成率を示す数字以て桜団と勝負することに。
カルマと公会堂を満席にしても、アリーナが89%の動員を達成した時点で桜団の勝利は確定する。
アリーナを取られた時点で絶対的に条件の厳しかった緒方側ですが、理奈が提案した5万人のスタジアムでの実況中継が図らずとも功を奏しました。
カルマと公会堂を定員一杯にした上で、スタジアムに46701人集客できれば、例え桜団がアリーナを満杯にしても緒方側の勝利は確定する・・・。しかし逆に言えばカルマと公会堂を満席にした上、アリーナの最大定員数を上回る4万人を集めなければ勝てないという事。厳しい勝負に変わりありません。

前回弥生さんに破り捨てられた、由綺からの冬弥への手紙。理奈からの問い詰めに、自分が破り捨てたと答える弥生さん・・・。ストーカーからの手紙と間違えて捨てたというのはミスリードで、最初から破り捨てるつもりだったのか、それとも過ちで捨ててしまった事を言い訳にしないために敢えてそう答えたのか。今回を見ると前者のように思えますが、ストーカーに怯えているというのは事実なんですよね・・・。
前回、手紙を繋ぎあわせて読んだ理奈は、由綺の気持ちを知ってしまった。その切実な冬弥への想いを手紙を読むまで知らなかったから、冬弥を自分のスタッフに起用してしまい、結果、由綺のコンサートへ向けた願いを断ってしまった事に後悔したのでしょう。
弥生さんは、内容は知らないと言いつつ、その手紙が持つ由綺と冬弥を繋ぎ止める効力を知っている。理奈の由綺、冬弥への罪悪感も理解している。またおそらくは、理奈が傾けている冬弥への気持ちも知っているのでしょうね。弥生さんのしたたかな一面がより濃く見えると同時に、由綺を支えていたはずの理奈のポジションが揺れていることを示すシーンでもあると思います。

スタジアムで演じてみせる理奈の姿に冬弥が追う由綺の幻。それに気付いた理奈が寂しい目をする様子には、冬弥への依存が少なからず見て取れました。その後何度もリハを繰り返す理奈の様子は、冬弥への自分を見てもらいたい気持ちの現れであるように見えます。まだ確たる恋愛感情は見えないにせよ、冬弥との関係が深まるにつれて、由綺への罪悪感はさらに深くなってしまうんでしょうね・・・。

由綺自身に悪夢として現れる積もった不安。初コンサートを前にしたプレッシャー、いつまでもすれ違う冬弥との関係。強くあろうとしていても、内面は押し潰されそうになっている様子が見られて・・・切なくなってきますね。本来近くにいるべき冬弥は理奈の傍へ行ってしまうし・・・。届けられたと思った手紙も破り捨てられ、このまますれ違う先の終着をどこで見ることになるんでしょう。

今のところ蚊帳の外に置かれているはるかとマナの交流。噛み合ってるのかそうでないのか・・・(^^; ある意味特殊な二人です。
マナははるかと冬弥の関係を完全に誤解しているんだけれど、本質はズバリ見抜いているんですね。冬弥を“お兄ちゃん”として見ているというはるかを、そう思いたがっているだけで、本心に嘘を吐いていると指摘する鋭いところがありながら、真実は頑として受取ろうとしない所には、マナらしい用心深さと人をあまり信用していない性格が見られます。
あんな嘘吐きと付き合うのはやめた方がいいなんて言うところ、マナからの冬弥への気持ちが出ていて可愛いらしいとは思いますが(笑) 二人が舞台に上がるのは後半シリーズに入ってからですね・・・少し期間が空くのは残念です。

彰の美咲さんへの積極性はどんどん高くなっているんだけど、同時に冬弥への邪険もますます高まってますね・・・。今までの消極的な態度がどこへやらという感じですが。田丸を気にし過ぎて神経質になっている節もあるし、まだ安定感があるとはとても言えない仲のようで。冬弥が再び絡むことを予感してしまうのは私だけでしょうか。

恒例となってしまった弥生さんと冬弥の逢瀬・・・。慣れてしまえば罪悪感も減るものでしょうか。
由綺の話題に触れられた際、突然堰を切ったように泣き始める冬弥・・・美咲さんの時も思ったのですが、やはり独特の感情と起伏がある人物だと思います、冬弥は。女性たちにある種の崇拝を持っていて、入れ込みやすく、楽天的に見ている節があるかと思えば、自分の感情には素直であり・・・芸術家向きの気質なのかもしれませんね。流されやすいのも本人の性格なんでしょうけれど。

理奈からの誘いを断る冬弥。その理由は、弥生さんとの約束があるからと告げる。
この言葉から弥生さんに本格的に気移りしたと考えるのは早急に思いますが・・・少なくとも理奈は衝撃を受けた様子。冬弥を由綺から引き離そうとしている弥生が、冬弥と直接関わっていることを知れば、その関係を推し知るには十分なはず・・・。
冬弥の真意、理奈のこれからの行動、弥生さんの思惑、なにも知らない由綺・・・混戦模様になってきましたが、前半シリーズはこの4人でまとめられると見て良いのかもしれません。
最終回も間近、冬弥への罵倒の声もいよいよ聞けそうな気がしてきましたが(^^; 次回の展開を待ちたいと思います。
次回 WHITE ALBUM(ホワイトアルバム) 第12話 『縛ること。欺くこと。奪うこと。与えること。どれより辛いのが、待つこと』

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第11話 『胸につかえていることを、時は解決してくれない。忘却のラベルを貼るだけで』

伝わらなかった想い。

緒方英二から直接語られる桜団との動員値の勝負説明。前回神崎社長や理奈が見せていた数字の伏線を丁寧に回収してくれました(^^;
定員2千人の公会堂を“1”と基準を定め、アリーナ、カルマの会場の力を数値化。アリーナは3万人のキャパを持つ上、集客効果も高いため“0.15”、定員1300人のカルマは“1.5”・・・というように数値を決めた後、それに最大定員数をかけたものが『満席値』。
当然アリーナが一番高くなるわけですね。さらにそこにライブ当日の動員数をかけたものが『動員値』。この会場の動員達成率を示す数字以て桜団と勝負することに。
カルマと公会堂を満席にしても、アリーナが89%の動員を達成した時点で桜団の勝利は確定する。
アリーナを取られた時点で絶対的に条件の厳しかった緒方側ですが、理奈が提案した5万人のスタジアムでの実況中継が図らずとも功を奏しました。
カルマと公会堂を定員一杯にした上で、スタジアムに46701人集客できれば、例え桜団がアリーナを満杯にしても緒方側の勝利は確定する・・・。しかし逆に言えばカルマと公会堂を満席にした上、アリーナの最大定員数を上回る4万人を集めなければ勝てないという事。厳しい勝負に変わりありません。

前回弥生さんに破り捨てられた、由綺からの冬弥への手紙。理奈からの問い詰めに、自分が破り捨てたと答える弥生さん・・・。ストーカーからの手紙と間違えて捨てたというのはミスリードで、最初から破り捨てるつもりだったのか、それとも過ちで捨ててしまった事を言い訳にしないために敢えてそう答えたのか。今回を見ると前者のように思えますが、ストーカーに怯えているというのは事実なんですよね・・・。
前回、手紙を繋ぎあわせて読んだ理奈は、由綺の気持ちを知ってしまった。その切実な冬弥への想いを手紙を読むまで知らなかったから、冬弥を自分のスタッフに起用してしまい、結果、由綺のコンサートへ向けた願いを断ってしまった事に後悔したのでしょう。
弥生さんは、内容は知らないと言いつつ、その手紙が持つ由綺と冬弥を繋ぎ止める効力を知っている。理奈の由綺、冬弥への罪悪感も理解している。またおそらくは、理奈が傾けている冬弥への気持ちも知っているのでしょうね。弥生さんのしたたかな一面がより濃く見えると同時に、由綺を支えていたはずの理奈のポジションが揺れていることを示すシーンでもあると思います。

スタジアムで演じてみせる理奈の姿に冬弥が追う由綺の幻。それに気付いた理奈が寂しい目をする様子には、冬弥への依存が少なからず見て取れました。その後何度もリハを繰り返す理奈の様子は、冬弥への自分を見てもらいたい気持ちの現れであるように見えます。まだ確たる恋愛感情は見えないにせよ、冬弥との関係が深まるにつれて、由綺への罪悪感はさらに深くなってしまうんでしょうね・・・。

由綺自身に悪夢として現れる積もった不安。初コンサートを前にしたプレッシャー、いつまでもすれ違う冬弥との関係。強くあろうとしていても、内面は押し潰されそうになっている様子が見られて・・・切なくなってきますね。本来近くにいるべき冬弥は理奈の傍へ行ってしまうし・・・。届けられたと思った手紙も破り捨てられ、このまますれ違う先の終着をどこで見ることになるんでしょう。

今のところ蚊帳の外に置かれているはるかとマナの交流。噛み合ってるのかそうでないのか・・・(^^; ある意味特殊な二人です。
マナははるかと冬弥の関係を完全に誤解しているんだけれど、本質はズバリ見抜いているんですね。冬弥を“お兄ちゃん”として見ているというはるかを、そう思いたがっているだけで、本心に嘘を吐いていると指摘する鋭いところがありながら、真実は頑として受取ろうとしない所には、マナらしい用心深さと人をあまり信用していない性格が見られます。
あんな嘘吐きと付き合うのはやめた方がいいなんて言うところ、マナからの冬弥への気持ちが出ていて可愛いらしいとは思いますが(笑) 二人が舞台に上がるのは後半シリーズに入ってからですね・・・少し期間が空くのは残念です。

彰の美咲さんへの積極性はどんどん高くなっているんだけど、同時に冬弥への邪険もますます高まってますね・・・。今までの消極的な態度がどこへやらという感じですが。田丸を気にし過ぎて神経質になっている節もあるし、まだ安定感があるとはとても言えない仲のようで。冬弥が再び絡むことを予感してしまうのは私だけでしょうか。

恒例となってしまった弥生さんと冬弥の逢瀬・・・。慣れてしまえば罪悪感も減るものでしょうか。
由綺の話題に触れられた際、突然堰を切ったように泣き始める冬弥・・・美咲さんの時も思ったのですが、やはり独特の感情と起伏がある人物だと思います、冬弥は。女性たちにある種の崇拝を持っていて、入れ込みやすく、楽天的に見ている節があるかと思えば、自分の感情には素直であり・・・芸術家向きの気質なのかもしれませんね。流されやすいのも本人の性格なんでしょうけれど。

理奈からの誘いを断る冬弥。その理由は、弥生さんとの約束があるからと告げる。
この言葉から弥生さんに本格的に気移りしたと考えるのは早急に思いますが・・・少なくとも理奈は衝撃を受けた様子。冬弥を由綺から引き離そうとしている弥生が、冬弥と直接関わっていることを知れば、その関係を推し知るには十分なはず・・・。
冬弥の真意、理奈のこれからの行動、弥生さんの思惑、なにも知らない由綺・・・混戦模様になってきましたが、前半シリーズはこの4人でまとめられると見て良いのかもしれません。
最終回も間近、冬弥への罵倒の声もいよいよ聞けそうな気がしてきましたが(^^; 次回の展開を待ちたいと思います。
次回 WHITE ALBUM(ホワイトアルバム) 第12話 『縛ること。欺くこと。奪うこと。与えること。どれより辛いのが、待つこと』

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Tag ⇒ | WHITEALBUM | | ホワイトアルバム | アニメ
この記事へのコメント
>ヴィーさん
一般的に見れば冬弥と近づけてあげた方が気が安らぐとは思うんですけれどねぇ(^^;
そうさせないのは、弥生さんが由綺の意思を尊重しているのか、本気でこのまま遠ざけた方が由綺が上に行けると考えているのか、それとも好意の対象として由綺を見ているのか・・・。最後の方はあったとしても複雑そうですけれど(汗 正直、弥生さんがここまで絡むとは思いませんでした・・・。
一般的に見れば冬弥と近づけてあげた方が気が安らぐとは思うんですけれどねぇ(^^;
そうさせないのは、弥生さんが由綺の意思を尊重しているのか、本気でこのまま遠ざけた方が由綺が上に行けると考えているのか、それとも好意の対象として由綺を見ているのか・・・。最後の方はあったとしても複雑そうですけれど(汗 正直、弥生さんがここまで絡むとは思いませんでした・・・。
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正直、見てると辛いです(>_
WHITE ALBAM 第十一頁 『胸につかえていることを時は解決してくれない。忘却のラベルを貼るだけで』
桜団・理奈・由綺の歌の決戦まで残り僅か。
今回は弥生さんのターンです。
冬弥と篠塚弥生が、約束していることを知り唖然とする緒方理奈。これで、彼女は踏ん切りをつけて冬弥のことを諦めるか。
URL :
- ヴィー - 2009年03月25日 21:15:25
あそこで手紙を捨てたと言うメリットが見つからない。
緒方プロダクションを破滅に導こうとしてるならわかりますが(笑)
昭和のアイドルってこれほど特殊な環境だったっけ?と思い返すのですが、宮沢りえとか型にはまらないアイドルが出だした頃で、その印象が強いのかも。
今やるなら声優にしないと無理ですわな(笑)
冬弥も周りを心配しているようで実は自分の心配しかしてないし、これはもう泥沼しか見るものがない状況ですか(^^;
そのうち弥生さんが壊れるんじゃないかと心配です。