黒執事 第23話 『その執事,炎上』 感想
黒執事
第23話 『その執事,炎上』より以下感想です。
誇りを取り戻すために。
焼け落ちるファントムハイヴ邸、燃え盛るロンドンの町。
その時、船上に在った少年に死神は語りかける。これから多くの人々の命が失われることを。
少年の命の灯がもうすぐ消え果ることを・・・。
■シエルの誇り
果たされることなく終わりを告げたシエルの復讐は、心から憎しみと生きる目的を失わせ、自身の誇りすら翳ませていました。セバスチャンの求めていた魂は、自分の目的のためなら如何なる犠牲も厭わない、孤高の存在だったはず。もうすぐ絶える命なら、せめてセバスチャンが求めた魂で終わらせるために・・・。
操られ暴走するプルートゥを助けようとするフィニたちに、敢えてその手で殺すように命令する姿は、酷薄でいて、どれだけの死を踏み台にしてでも目的を果たそうとしたかつてのシエルを映しているのでしょう。アバーラインの望んだ未来より、尊厳ある昏い道を選び取る。シエルらしい答えですね・・・。
■女王の末路
亡き夫の体を繋ぎあわせた体は膿んで腐り、アッシュからも見放され、ただ亡夫への想いのみを残して死んでいった女王ヴィクトリア。原作とは設定が異なるそうですが、アニメで描かれた女王は微塵も女王らしさを感じない人物として完結してしまいました。アッシュの傀儡としての役割もこなせず、人間の弱い面を示した存在、大切な人を失って脆く崩れ去る可哀そうな人・・・そんな印象です。アニメの作風のためにに大幅に改変させられてしまったキャラクターなのかもしれませんね。
■セバスチャンとの再会
女王殺害の罪を着せられ、銃弾に倒れたシエル。誇りを取り戻せないまま、何も為さないまま、倒れるわけにはいかない――。
流れる血が魔法陣を描きだし、セバスチャンの声がシエルに囁く。
『お目覚めですね。坊ちゃん━━』
あるべきところに戻ったセバスチャンはまた、シエルが戻ってくるまでの過程さえ楽しんでいるようで、悪魔らしいというか・・・いつもらしい二人を見れて安心したのが半分、撃たれたシエルの死を予感して不安になるのが半分・・・。アンダーテイカーの言ったとおりの結末になってしまうのでしょうか・・・。
アッシュの正体は天使らしく両性具有、アンジェラと同一人物であることが明かされましたが・・・今更ながら天使と悪魔の戦いになるのかという思考が置いてけぼりになったり(汗
“人間と悪魔の在り方”だけでも十分見せられるとは思うのですが、最終回で終わらせるための役割も必要なんでしょうね。
次回 黒執事 第24話(最終回) 『その執事,滔滔』
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第23話 『その執事,炎上』より以下感想です。
誇りを取り戻すために。
焼け落ちるファントムハイヴ邸、燃え盛るロンドンの町。
その時、船上に在った少年に死神は語りかける。これから多くの人々の命が失われることを。
少年の命の灯がもうすぐ消え果ることを・・・。
■シエルの誇り
果たされることなく終わりを告げたシエルの復讐は、心から憎しみと生きる目的を失わせ、自身の誇りすら翳ませていました。セバスチャンの求めていた魂は、自分の目的のためなら如何なる犠牲も厭わない、孤高の存在だったはず。もうすぐ絶える命なら、せめてセバスチャンが求めた魂で終わらせるために・・・。
操られ暴走するプルートゥを助けようとするフィニたちに、敢えてその手で殺すように命令する姿は、酷薄でいて、どれだけの死を踏み台にしてでも目的を果たそうとしたかつてのシエルを映しているのでしょう。アバーラインの望んだ未来より、尊厳ある昏い道を選び取る。シエルらしい答えですね・・・。
■女王の末路
亡き夫の体を繋ぎあわせた体は膿んで腐り、アッシュからも見放され、ただ亡夫への想いのみを残して死んでいった女王ヴィクトリア。原作とは設定が異なるそうですが、アニメで描かれた女王は微塵も女王らしさを感じない人物として完結してしまいました。アッシュの傀儡としての役割もこなせず、人間の弱い面を示した存在、大切な人を失って脆く崩れ去る可哀そうな人・・・そんな印象です。アニメの作風のためにに大幅に改変させられてしまったキャラクターなのかもしれませんね。
■セバスチャンとの再会
女王殺害の罪を着せられ、銃弾に倒れたシエル。誇りを取り戻せないまま、何も為さないまま、倒れるわけにはいかない――。
流れる血が魔法陣を描きだし、セバスチャンの声がシエルに囁く。
『お目覚めですね。坊ちゃん━━』
あるべきところに戻ったセバスチャンはまた、シエルが戻ってくるまでの過程さえ楽しんでいるようで、悪魔らしいというか・・・いつもらしい二人を見れて安心したのが半分、撃たれたシエルの死を予感して不安になるのが半分・・・。アンダーテイカーの言ったとおりの結末になってしまうのでしょうか・・・。
アッシュの正体は天使らしく両性具有、アンジェラと同一人物であることが明かされましたが・・・今更ながら天使と悪魔の戦いになるのかという思考が置いてけぼりになったり(汗
“人間と悪魔の在り方”だけでも十分見せられるとは思うのですが、最終回で終わらせるための役割も必要なんでしょうね。
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この記事へのコメント
>ヴィーさん
プルプルは存在感が確かに不明なキャラクターでした・・・オリジナルキャラという事で使い勝手は良かったようですが(^^;
女王を見た兵士たちが何で異常に思わなかったのかは・・・天使に操られていたからとか? 何だか眠らされてタイミングよく起きたようですし・・・どうでしょう(汗
実際に起きる災害ほど怖いものはありません・・・。火事の時なんて本当に息が出来なくなりますからね。
次回は死都と化したロンドンで天使と決戦、大スペクタクルを予想しておきます(笑)
プルプルは存在感が確かに不明なキャラクターでした・・・オリジナルキャラという事で使い勝手は良かったようですが(^^;
女王を見た兵士たちが何で異常に思わなかったのかは・・・天使に操られていたからとか? 何だか眠らされてタイミングよく起きたようですし・・・どうでしょう(汗
実際に起きる災害ほど怖いものはありません・・・。火事の時なんて本当に息が出来なくなりますからね。
次回は死都と化したロンドンで天使と決戦、大スペクタクルを予想しておきます(笑)
女王には同情できませんでした
>通りすがりさん
女王は心を病んでしまっていたのでしょうね。女王らしさを最後まで伝えることのない役で終わってしまったのは少し残念です。
女王は心を病んでしまっていたのでしょうね。女王らしさを最後まで伝えることのない役で終わってしまったのは少し残念です。
トラックバック
アッシュが気持ち悪いですね。アニメオリジナルの展開でというか、変な方向性のまま物語はいよいよクライマックスへ。
主人が変われば執事も変わる。
第23話「その執事、炎上」 このアニメって出て来る登場人物のそれぞれがかなり自由
お目覚めですね?坊ちゃん
感想を読む//
デみーさん:
大粒みかんさん:
ルイさん:
Julieskyさん:
fateさん:
誠さん:
タナカさん、いちお仕事してたんだ。。。
URL :
- ヴィー - 2009年03月20日 20:31:58
プルートゥを殺せと命じたのは「夜桜四重奏」の犬の話を思い出したり。
「0%の希望なんてもう希望じゃない」というやつです。
結局のところプルートゥも女王も操られるだけの存在。
役に重みがあるわけでもなく、プルートゥに至っては最初の裸見せたかっただけなんじゃ?という扱い。
最後には使用人も集まってくれますかね。
そこだけが望み(笑)
ところで、女王殺害の疑いでシエルが追いかけられますが、宮殿の人間はあの女王を見て変には思わないんですね。
セバスチャンが言ってたロンドン大火ですが、相当酷かったようです。
しかもその前年にはセバスチャンが実行した?ペスト大流行があって、よくもまあロンドンが消滅しなかったもんです。
大火災は阪神大震災のときぐらいしか間近で見てませんが、瀬戸内海を渡るフェリーから神戸の街の黒煙が見えました。
大火災は逃げるだけで肺を焼かれるし、なるべく遭遇したくない災害です。