機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第24話 『BEYOND』 感想
機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン
第24話 『BEYOND』 以下感想です。
GN粒子の可能性は無限大。
そんな言葉で締めくくられるかのような24話。
『純粋なるイノベイターの脳量子波が、ツインドライブと連動し、純度を増したGN粒子が人々の意識を拡張させる』
ツインドライブと刹那の革新はこのためにあったと納得させるような説明ですね。
刹那が仲間の危機に発したダブルオーのGN粒子により、ルイスは意識を取り戻し、ラッセは体の異常を回復し、GN粒子が意思を疎通させることで、スメラギさんとビリー、マリーとアンドレイの和解をも促しました。
ただ、この流れに迎合していいものかと今更ながらに考えさせられるのは、一連の展開や過去作品のオマージュ的な演出がガンダム00の主体性を見えなくしてしまっていると改めて感じたからです。
GN粒子が広がっていくシーンは“逆襲のシャア”の名シーンを思わせます。
ニュータイプ=人類の革新という富野作品のガンダムベースを解釈して描いているように見えるのですが、それをそのまま『やってみせた』と放流してしまっていいものなのか・・・。
脳量子波による意識の伝達、GN粒子の作用など、所々にそういった要素があるのはいいと思います。U.C.ガンダム作品のNT理論は確かに広い年齢層に訴えるものがあると思いますし。
ただ、物語の軸となるテーマを『前へ習え』で表現してしまっては、作品としてのガンダム00が表現したいものを薄れさせてしまうような気がします。
仲間の危機的状況を、刹那の皆を死なせたくないと思う心がGN粒子を媒介して伝わり、それぞれより良い方向へ物事が解決する・・・。この予定調和が今までの流れで描きたかったものなのかと思うと、やはり疑問です。
個人の思惑が強いながらも、それぞれの主張を押しだしていたのに、一番安易な解決の手段として、刹那の革新、GN粒子による意思の伝達を利用してしまった。全てがうまくいくのは喜ばしいことかもしれませんが、何だか他のアニメを見ているような錯覚を起こしてしまいました・・・。
意思疎通の手段に及ばず身体への影響まで、伝えるべき大切な部分をいいように簡略化し、ご都合主義でまとめてしまっているのではないかというのが今回の正直な感想です。飛躍しすぎずに互いの主張を完結させて欲しかった・・・そう思います。
展開的には上記の通りですが、人物の個人的な事情整理などには今回は一役買ったようで。
ルイスに関してはGN粒子に助けられたという感は否めませんが・・・それでもやはり助かって良かったと思わざるをえません。沙慈の訴えはリボンズに邪魔はされたものの、既にルイスに届いていたはずですし・・・。個人的にはやはり沙慈の手で助けだしてほしかったですね。
ビリーとスメラギさんの私情やマリーとアンドレイの対立はGN粒子の意思の疎通もあって解決。“お互い分かり合う努力を怠っていた”で解決するような問題だったのかと・・・。個人的な理由で戦っていたという事実が次々と浮き彫りに。まあ丸く収まって良かった・・・かな。
それにしてもアレルヤは相変わらずマリーと叫ぶばかりで(^^; ハレルヤが健在していたのっていつ知ったんでしょうか?他の人物との扱いの差が酷い;;
サーシェスとライルは復讐を遂げたという決着ではなく、アニューも言っていた『人と人は分かり合える』という、刹那達との意思の同一の結果として見るべきでしょうか。
サーシェスはそこに還らない存在であるが故にはじき出されるべき存在であった、と。それでも最後まで主張の変わらない“良い”キャラクターでした。
リボンズに撃たれたティエリアは肉体を捨ててヴェーダと一体化。世界を見守る存在になった・・・というところですか・・・。ここまできたら最後は皆で生還してほしかった。
死んだはずのリジェネがヴェーダとリボンズのリンクを解いたのは一矢報いたという感じですが、ティエリアと掛け合う見せ場が一瞬でもあったのは嬉しかったですね。あの終わり方はあんまりだと思いましたし。
次回は最終回。リボンズとの決戦よりもストーリーにどう決着を付けるのかがやはり気になります。
ここまでやってきたのだから、何であれ後はもうしっかり答えを出してほしいと。それだけを願うばかりです。
次回 機動戦士ガンダム00 第25話(最終回) 『再生』
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第24話 『BEYOND』 以下感想です。
GN粒子の可能性は無限大。
そんな言葉で締めくくられるかのような24話。
『純粋なるイノベイターの脳量子波が、ツインドライブと連動し、純度を増したGN粒子が人々の意識を拡張させる』
ツインドライブと刹那の革新はこのためにあったと納得させるような説明ですね。
刹那が仲間の危機に発したダブルオーのGN粒子により、ルイスは意識を取り戻し、ラッセは体の異常を回復し、GN粒子が意思を疎通させることで、スメラギさんとビリー、マリーとアンドレイの和解をも促しました。
ただ、この流れに迎合していいものかと今更ながらに考えさせられるのは、一連の展開や過去作品のオマージュ的な演出がガンダム00の主体性を見えなくしてしまっていると改めて感じたからです。
GN粒子が広がっていくシーンは“逆襲のシャア”の名シーンを思わせます。
ニュータイプ=人類の革新という富野作品のガンダムベースを解釈して描いているように見えるのですが、それをそのまま『やってみせた』と放流してしまっていいものなのか・・・。
脳量子波による意識の伝達、GN粒子の作用など、所々にそういった要素があるのはいいと思います。U.C.ガンダム作品のNT理論は確かに広い年齢層に訴えるものがあると思いますし。
ただ、物語の軸となるテーマを『前へ習え』で表現してしまっては、作品としてのガンダム00が表現したいものを薄れさせてしまうような気がします。
仲間の危機的状況を、刹那の皆を死なせたくないと思う心がGN粒子を媒介して伝わり、それぞれより良い方向へ物事が解決する・・・。この予定調和が今までの流れで描きたかったものなのかと思うと、やはり疑問です。
個人の思惑が強いながらも、それぞれの主張を押しだしていたのに、一番安易な解決の手段として、刹那の革新、GN粒子による意思の伝達を利用してしまった。全てがうまくいくのは喜ばしいことかもしれませんが、何だか他のアニメを見ているような錯覚を起こしてしまいました・・・。
意思疎通の手段に及ばず身体への影響まで、伝えるべき大切な部分をいいように簡略化し、ご都合主義でまとめてしまっているのではないかというのが今回の正直な感想です。飛躍しすぎずに互いの主張を完結させて欲しかった・・・そう思います。
展開的には上記の通りですが、人物の個人的な事情整理などには今回は一役買ったようで。
ルイスに関してはGN粒子に助けられたという感は否めませんが・・・それでもやはり助かって良かったと思わざるをえません。沙慈の訴えはリボンズに邪魔はされたものの、既にルイスに届いていたはずですし・・・。個人的にはやはり沙慈の手で助けだしてほしかったですね。
ビリーとスメラギさんの私情やマリーとアンドレイの対立はGN粒子の意思の疎通もあって解決。“お互い分かり合う努力を怠っていた”で解決するような問題だったのかと・・・。個人的な理由で戦っていたという事実が次々と浮き彫りに。まあ丸く収まって良かった・・・かな。
それにしてもアレルヤは相変わらずマリーと叫ぶばかりで(^^; ハレルヤが健在していたのっていつ知ったんでしょうか?他の人物との扱いの差が酷い;;
サーシェスとライルは復讐を遂げたという決着ではなく、アニューも言っていた『人と人は分かり合える』という、刹那達との意思の同一の結果として見るべきでしょうか。
サーシェスはそこに還らない存在であるが故にはじき出されるべき存在であった、と。それでも最後まで主張の変わらない“良い”キャラクターでした。
リボンズに撃たれたティエリアは肉体を捨ててヴェーダと一体化。世界を見守る存在になった・・・というところですか・・・。ここまできたら最後は皆で生還してほしかった。
死んだはずのリジェネがヴェーダとリボンズのリンクを解いたのは一矢報いたという感じですが、ティエリアと掛け合う見せ場が一瞬でもあったのは嬉しかったですね。あの終わり方はあんまりだと思いましたし。
次回は最終回。リボンズとの決戦よりもストーリーにどう決着を付けるのかがやはり気になります。
ここまでやってきたのだから、何であれ後はもうしっかり答えを出してほしいと。それだけを願うばかりです。
次回 機動戦士ガンダム00 第25話(最終回) 『再生』
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Tag ⇒ | ガンダム00 | ガンダム00セカンドシーズン | 機動戦士ガンダム00 | アニメ
この記事へのコメント
>ヴィーさん
あの展開はラインバレルだから許されるのであってガンダム00で見せてくるとは思いませんでした・・・。結局GN粒子で丸く収めてしまった感は拭えません。単純にそういうアニメだと割り切って楽しめばいいんでしょうか・・・。評価もくっきり二分されているみたいです。
ブシドーやマリナの活躍所は残してあるのか不安ですね。
特にマリナは・・・ヒロインだよね?と首を傾げてしまいます(^^; 不憫な・・・(涙
あの展開はラインバレルだから許されるのであってガンダム00で見せてくるとは思いませんでした・・・。結局GN粒子で丸く収めてしまった感は拭えません。単純にそういうアニメだと割り切って楽しめばいいんでしょうか・・・。評価もくっきり二分されているみたいです。
ブシドーやマリナの活躍所は残してあるのか不安ですね。
特にマリナは・・・ヒロインだよね?と首を傾げてしまいます(^^; 不憫な・・・(涙
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第24話『BEYOND』『みんなの命が消えていく…そんな事させるかぁー』《完全な
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アニメ 機動戦士ガンダム00 2nd 第24話 『BEYOND』 の感想。
死亡フラグがバキバキと・・・。
最初に言っておく……
それぞれの戦いに決着。
素晴らしきかなGN粒子
機動戦士ガンダム00 2nd Season 第24話「BEYOND」
イノベイターを超えたイノベイター。
刹那「トランザムバースト、起どWRYYYYYYYYYY」
機動戦士ガンダム00 2nd Season 第24話感想です。
ジムの次はガンキャノンですか?(笑
GN粒子の大放出祭!!!
機動戦士ガンダム00 2nd 第24話『BEYOND』
ティエリアやリボンズはヴェーダへの侵入し、ヴェーダを支配、コントロールする様な
アニメガンダム00感想
URL :
- ヴィー - 2009年03月23日 00:04:19
心が通じればオートマトンも動かないんですかそうですか(笑)
リボンズが掌握しきれなかったヴェーダもティエリアとリジェネだったらあっさり乗っ取られてしまうのも…ラインバレルじゃないんでしょ?コレ(笑)
分かり合えるとか言った瞬間にサーシェス殺しちゃうのもね…
結局異分子は排除ならアロウズと変わらないし、その信念で戦い続けるなら恒久平和だの言わないで欲しい。
とか言うと「ライルはCBじゃないもん」とか言われるんでしょうか。
やっぱり出てきた宇宙の意思とかは無視(笑)するとしても、最後が人間を排除したエリート同士で決着がつくというなら逆襲のシャアから何も進歩していない、むしろ全体からすれば退化してるものになっちゃうから勘弁して欲しいです。
今期ワーストに入ることは間違いなくなってしまいました。
ところで、ブシドーはあのまま退場でしょうかね?
ネタアニメならネタらしく出してくれると期待しています(笑)