コードギアス 反逆のルルーシュR2 第13話 TURN 13 『過去 から の 刺客』 ストーリー&感想
コードギアス 反逆のルルーシュR2 TURN 13 『過去 から の 刺客』のストーリーと感想です。
以下の文にはネタバレを含みますのでご注意下さい。
コードギアス 反逆のルルーシュR2
TURN 13 『過去 から の 刺客』
オレンジ――ジェレミア卿の放ったギアスキャンセラーにより、かつてルルーシュのかけた『全てを忘れろ』というギアスを解かれたシャーリー。
ヴィレッタを撃ったこと、カレンが黒の騎士団だったこと、ルルーシュの正体がゼロで、自分の父親の仇だということ――全てを思い出してしまう。
中華連邦の黒の騎士団の制圧はもはや時間の問題。
敵といっても、黒の騎士団を受け入れない地方軍閥がバラバラに兵を挙げているだけだ。
シンクー、天子を仲間に引き入れた今、ルルーシュが中華連邦全てを手に入れるのもそう遠くはないだろう。
『地方軍閥をまとめられる旗印は先に兄さんが手に入れてしまったし――・・・どこに?』
『池袋の様子を見てくる。――宿題の続きは帰ってから見てやるよ』
『いってらっしゃい』
ルルーシュとロロの仲は、まさに普通の兄弟とあるべき姿に変わらない・・・。
シャーリーは困惑していた。記憶が戻った今、自分の周りを取り巻く環境に大きくズレがあることに。
学校の、生徒会の皆に感じる違和感。ナナリーが総督という立場になっていることへの疑問。
ルルーシュがゼロだということ・・・
何が嘘で、何が本当なのか・・・
シャーリーは、その不安を解決するため、スザクを呼びだす。だが、そこに鉢合せしてしまうルルーシュ。
一方、学園では、不法侵入者の通報が司令室に届く。
そこに現れたのはジェレミア卿・・・かつてゼロと戦い、全てを失った男――
団員を排除しクラブハウスに向かうジェレミア。
『――どきたまえ。なるべくなら女性は殺したくない』
『私も、なるべくなら無駄な殺生は避けたかったのですが・・・』
クラブハウスを守る門兵のごとく姿を現す咲世子。
さながら忍者の身のこなしでクナイの一撃放つ咲世子と、機械化された体でそれを受け止めるジェレミア・・・。
ギアス嚮団内部――
侵入したコーネリアに、バトレーは皇帝の、V.V.(ブイツー)の思惑を語る・・・
『彼らは、神を殺すと・・・何かの比喩表現かとも思いましたが、少なくとも彼らはそう信じています』
『ばかな。神など存在するわけがない』
『――そうだね』
コーネリアとバトレーの前に姿を現すV.V.。
『背中に翼の生えた女神様とか、長い鬚の老人とか、そんな神様とかは、ね』
瞬間、ナイフがV.V.の額に命中する。油断と躊躇のないコーネリアの一撃。子供といえど、どんなギアスを使うかわからない・・・敵地においての見敵必殺は常道だ。だが・・・
『さすがは音に聞こえたコーネリア皇女殿下。僕も叔父として誇りに思うよ』
通常の人間なら致命傷のはずの傷。額から血を流しながらも、V.V.は語る。
『僕らは誓ったんだ。人々を争わせようとする神なら、殺してしまおうって』
学園では咲世子とジェレミアの戦いが続いていた。
機械化した体のジェレミアに苦戦する咲世子。そこにロロが駆け付ける。
「体感時間を止めるギアス」を使い、ジェレミアの動きを封じるロロ。その隙に咲世子が攻撃を与えようとするが・・・
ジェレミアのギアスキャンセラーが発動し、ロロのギアスを無効化する。
逆に隙を突かれ、ジェレミアの斬撃を受けてしまう咲世子・・・。
ロロも組み伏せられ、絶体絶命の状態。
『ロロ・ランペルージ・・・!やはり籠絡されていたか』
『どうして、ギアスが・・・!』
『それゆえに私が選ばれた。嚮団からの刺客として』
この危機的状況に、ヴィレッタがジェレミアの前に姿を現す。ヴィレッタもゼロによって取り込まれかと思うジェレミアに、ヴィレッタはルルーシュの居場所を告げ、自分を解放するよう訴える・・・。
『引き受けた・・・!』
旧知の間柄からか、その言葉を受けるジェレミア。ヴィレッタは黒の騎士団を裏切るつもりなのか・・・?
池袋では、シャーリーが呼び出したスザクと鉢合せしたルルーシュの張りつめた空気が三人の間を漂っていた。
『どうしよう・・・スザク君を呼び出してみたけど、何を言えば・・・。ルルも居るし・・・』
『シャーリー・・・どういうつもりだ?いや、誘ったのはスザクの方か?』
『リヴァルは、ルルーシュがずっと日本にいたと言っていた。機上の報告も白だと証言しているのに、なぜ、僕は信じられないんだ・・・?』
三人三様の思いが、重い雰囲気を漂わせる・・・。
司令室で傷の手当を受ける咲世子。ロロの裏切るつもりかという問いに・・・
『ルルーシュに連絡しろ。ここは私が守るから、お前たちは池袋へ向かえ。ルルーシュが待ち受ければ、ジェレミア卿を挟み撃ちにできる』
租界とゲットーの境界線に辿りつくルルーシュ、シャーリー、スザクの三人。
シャーリーはスザクにルルーシュの正体は打ち明けようと考えるが、ルルーシュとスザクが共犯だったら・・・という考えに思い当たる。昔から親友だったという二人が、エリア11を日本に戻すために自分を騙しているんだとしたら・・・?
疑心暗鬼に陥ったシャーリーは、境界線の上に立つ展望台の端に上がり、二人から逃れようと足を踏み外してしまう・・・。
咄嗟にシャーリーの手を掴むルルーシュと、ルルーシュの足を上で引っ張るスザク。
『離して!離してぇ!』
『だめだ!離さない!俺はもう・・・俺はもう失いたくないんだ!何一つ・・・失いたくない・・・!シャーリー!』
必死でシャーリーを救おうとするルルーシュを見て、シャーリーはルルーシュの手を両手で掴む。ルルーシュの合図で二人を引っ張り上げるスザク。
引き上げられたシャーリーは、以前学園で二人がアーサーを捕まえようとした時の事を話す。ルルーシュとスザクの、何気ない会話に違和感を感じるシャーリー。
(違う・・・一人なんだ、ルルは・・・)
ルルーシュからかかってくるロロからのジェレミア襲撃の報告。既にこの池袋に向かっているという。
(まずいな・・・スザクがいては・・・)
ルルーシュの様子を疑うスザクを、シャーリーが引き留める。シャーリーには、スザクに対して思う事があったようだ。
(ここは戦場になる・・・シャーリーの安全を考えれば、スザクと一緒にいる方が一番いいはず・・・)
シャーリーをスザクにまかせ、ジェレミアを迎え撃つ準備をするルルーシュ。シャーリーは、スザクを連れてある事を聞き出そうとしていた・・・。
以下、後編へ――
池袋のショッピングモールに現れたジェレミア・ゴットバルト。自分を襲う警備員のギアスを解除する様子を観察するルルーシュ・・・。
(ギアスが効かないだけではない・・・解除する力もあるのか・・・)
ルルーシュはモール内にスモークを発生させ、周囲の人払いをすると同時に自ら姿を現し、ジェレミアをおびき寄せようと考える。
(さあ上がってこい・・・!オレンジ!)
一方、シャーリーとスザク。
『なんだい?大事な話って』
『私は・・・私はルルが好き。・・・スザク君は嫌い?』
『僕は・・・好き、だった』
先程の展望台でのスザクとルルーシュの会話を聞いて、シャーリーが違和感に思ったことだ。喧嘩でもしたのかと聞くシャーリーからの問いに、スザクは自分の心の内を明かす。
『・・・許せないんだ』
『許せないことなんてないよ。それはきっと、スザク君が許さないだけ。許したくないの』
『!・・・』
『私はもう、とっくに許したわ』
シャーリーとスザク。共に大事な人をゼロによって奪われた二人。
だが、シャーリーはルルーシュが自分を想う心に偽りのないことを知ったからこそ、『赦すことができた』のだろう。
スザクが言葉を話そうとした時、モール内から噴煙が立ち込める。
警備員に「ナイトオブセブン」の名を明かし、その場の指揮をとるスザク。シャーリーを警備に任せるが・・・。
『待ってて!ルル!一人っきりになんて、させないから!』
一人で戦っているルルーシュのため、警備員の制止を振り切り、モール内に入っていくシャーリー・・・。
モール内の電車のホーム。
ジェレミアは、ルルーシュを追い詰めていた。
『機械の体・・・ギアスキャンセラー・・・!執念は一流だな!オレンジ君・・・!』
『執念ではない。これは忠義・・・!』
『気に入らないな・・・!あの皇帝のどこに忠節を尽す価値がある!』
ルルーシュの仕掛けが発動する。電車に組み込まれたゲフィオン・ディスターバーがジェレミアの動きを止めた。
ルルーシュの思惑どおり、機械化されたジェレミアの体に使われたサクラダイトが反応したのだ。
電車に組み込まれたゲフィオン・ディスターバー・・・このシステムが完成すれば、環状線内の全ての都市機能を麻痺することができる。つまり、東京が静止する・・・!
ルルーシュはジェレミアを使ってその効果を試したのだった。
兄、ルルーシュの救出のために駆けつけるロロと、それに鉢合せするシャーリー。
『答えて、ロロ。あなたは、ルルが好き・・・?』
ルルーシュは動きを封じたジェレミアを問い詰める。ギアス嚮団の場所、V.V.の居場所を。だが・・・
『・・・話すのはそちらのほうだ・・・!』
『なに!?』
『私には理由がある・・・忠義を貫く覚悟が・・・確かめねばならぬ・・・真実が・・・!』
ゲフィオン・ディスターバーで体の機関を止められながらも、ルルーシュに歩みよるジェレミア。その姿はもはや復讐ではない、何かを確かめるための執念の行動のようにも見受けられた。
『ルルーシュよ・・・お前はなぜゼロを演じ、祖国ブリタニアを、実の父親を敵に回す・・・』
『・・・俺が、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだからだ!』
ジェレミアの問いを、真正面から受け止めるルルーシュ。
自らの本当の名を明かし、ブリタニア皇帝が母親を見殺しにし、そのためにナナリーが目と足を失い、未来を奪われたこと・・・皇帝に立ち向かう理由を告げる。
『・・・知っています。私もあそこにおりましたから・・・』
『母さんと!?』
『初任務でした・・・敬愛するマリアンヌ后妃の護衛・・・しかし私は守れなかった・・・忠義を果たせなかったのです・・・!』
『それで純血派を・・・』
『ルルーシュ様・・・貴方がゼロとなったのは・・・やはりマリアンヌ様のためであったのですね・・・!』
ジェレミアがここまでやって来た理由は復讐の為ではなく、自らの主君であるマリアンヌ王妃の忠義のため、その息子であるルルーシュがなぜゼロとなって祖国に、ブリタニア皇帝に反旗を翻したのかを確かめるためだった。
『ジェレミア・ゴットバルトよ・・・貴公の忠節はまだ終わっていないはず・・・そうだな?』
『イエス・・・ユア・マジェスティ・・・!』
――シャーリーとロロ。
シャーリーは、兄が好きかとロロに問う。自分の唯一の兄だから、好きだと告げるロロに、安心するシャーリー。だが、それとは裏腹に、『私もルルーシュを守りたい』と言うシャーリーに対して怪訝な表情を浮かべるロロ・・・。
『取り戻してあげたいの・・・ルルの幸せを!妹のナナちゃんだって、一緒に・・・!』
ナナリーの名前を聞いた瞬間、ロロの顔が強張る。そして、発動するロロのギアス――
周囲の混乱の最中・・・倒れているシャーリーを発見するルルーシュ。
彼女の腹部からは血が止めどなく流れていた・・・。
『ルル・・・?よかった・・・最後に、話せて・・・』
助けを呼ぼうとするルルーシュを制止して、シャーリーは言葉を紡ぐ。
『私ね・・・記憶が戻ってすごく怖かった・・・偽物の先生・・・記憶のない友達・・・みんなが、ウソ、吐いてる・・・世界中が私を見張ってるような気がして・・・。ルルは、こんな世界で、一人で・・・戦ってたんだね。たった一人で・・・。だから、私は、私だけはルルの本当になってあげたいって・・・』
『シャーリー・・・』
『私、ルルが好き・・・お父さんを巻き込んだってわかってても、キライにはなれなかった・・・ルルが全部、忘れさせてくれたのに、それでも、また、ルルを好きになった・・・記憶をいじられても、また好きになった・・・』
『だめだ!死ぬな!シャーリー!!』
ルルーシュが『死ぬな』という願いを込めて、シャーリーにギアスをかける。何度も、何度も。
『何度生まれ変わっても、きっとまた、ルルを好きになる・・・これって、運命なんだよね』
『死ぬなシャーリー・・・死ぬな!死ぬな!!』
『だから、いいよね、ルル・・・生まれ変わっても、また、ルルを好きになるから・・・何度も、何度も・・・好きになる、から・・・』
『シャーリー・・・シャーリー・・・!!』
何度呼びかけても、彼女の目は閉じられたまま・・・あの笑顔は・・・返ってこない・・・
『うあああああアアアアアアアアアアッ・・・・・!!!』
ルルーシュの・・・悲しみの慟哭が、響き渡っていた・・・
<以下雑感>
もう新OPやEDのことなんて語れない――・゚・(つД`)・゚・
シャーリーが・・・シャーリーがぁあああ!
いい子だったのに・・・ルルーシュの事も、心から赦して、本当に理解してくれる人だったのに・・・
もうロロと鉢合せした瞬間に、何かダメだぁあああああ!って心の中で叫びました・・・。
ロロって病的なまでにルルーシュに依存してるから、それを奪おうとする者に対してどういう行動に出るか・・・想像してしまって。自分だけの兄が離れていくこと、そして何より『ナナリー』というブラックワードに触れてしまった瞬間・・・
ロロのギアス発動・・・
ロロ・・・人を殺しすぎてしまったんだよ君は・・・
今までロロも好きだっただけに、ショックが大きいです・・・。
今回の展開、何かを思い出しますよね・・・そう、ユフィが死ぬ直前のスザクを・・・前から一期をなぞる形で展開してきたコードギアスR2ですが、こんな形でルルーシュがスザクと『同じ』立場に立ってしまうとは・・・。
シャーリーがスザクに遺した言葉、『許せないのではなくて、自分が許したくないだけ』・・・。シャーリーの言葉に、スザクはどう思ったのか。
そしてこれが、スザクがルルーシュの仲間になりうる伏線となるのか・・・。
でも、この展開は悲しすぎる・・・。
ヴィレッタは裏切るのかなーと思ったらジェレミアへのポーズでしたね・・・あのままジェレミアが敵になっていれば、そんな展開もあるかなと思いましたが・・・昔馴染みの久々の顔合わせで、自分を解放してほしいと願い出るヴィレッタに『引き受けた』と答えるオレンジが不覚にもカッコイイと思ってしまいました。
一方でジェレミアが仲間になったのは少しこじつけのような感じも。純血派で皇族に対する忠義が厚かったという理由は分りますが、一期からあれだけ復讐に燃えていたジェレミアを仲間に加えるプロセスが弱かったかなー・・・と。
コーネリアと同じようにマリアンヌの死に悔恨の念を抱いていたというのも、それが分かるような場面を足した方がより感情移入できたのですが・・・。
最近の展開が早すぎるのも気になりますね・・・。
ユフィの時は彼女を死なせ、シャーリーは救えなかった。ギアスの力で不幸になっていく周りの人。孤独になる自分。今後のルルーシュに、失うものを守るための術はあるのか・・・。
次回 反逆のルルーシュR2 TURN14 ギアス 狩り
ルルーシュの怒りの矛先は、V.V.たち皇帝へと向けられるのか。
仲間に加わったジェレミアと、シャーリーを殺したロロの辿る道は・・・次回はV.V.との対決のようです・・・。
<関連サイト>
コードギアス 反逆のルルーシュR2 公式サイト


私を登録して頂けますか? by BlogPeople
以下の文にはネタバレを含みますのでご注意下さい。
今はまだ誰も知らない――
ブリタニアの少年ルルーシュの思惑とは別に数多の欲と感情のうねりがある事を。
ならばルルーシュはもう一つの敵を相手にせねばならない。
しかし、その相手は――
見据えねばならない敵は、まさに人の業そのものとなる。
希望と贖罪、自由と孤独――
だが、世界という塊に、個人の意思とは無関係に、ただ流れ行くだけ・・・
コードギアス 反逆のルルーシュR2
TURN 13 『過去 から の 刺客』
オレンジ――ジェレミア卿の放ったギアスキャンセラーにより、かつてルルーシュのかけた『全てを忘れろ』というギアスを解かれたシャーリー。
ヴィレッタを撃ったこと、カレンが黒の騎士団だったこと、ルルーシュの正体がゼロで、自分の父親の仇だということ――全てを思い出してしまう。
中華連邦の黒の騎士団の制圧はもはや時間の問題。
敵といっても、黒の騎士団を受け入れない地方軍閥がバラバラに兵を挙げているだけだ。
シンクー、天子を仲間に引き入れた今、ルルーシュが中華連邦全てを手に入れるのもそう遠くはないだろう。
『地方軍閥をまとめられる旗印は先に兄さんが手に入れてしまったし――・・・どこに?』
『池袋の様子を見てくる。――宿題の続きは帰ってから見てやるよ』
『いってらっしゃい』
ルルーシュとロロの仲は、まさに普通の兄弟とあるべき姿に変わらない・・・。
シャーリーは困惑していた。記憶が戻った今、自分の周りを取り巻く環境に大きくズレがあることに。
学校の、生徒会の皆に感じる違和感。ナナリーが総督という立場になっていることへの疑問。
ルルーシュがゼロだということ・・・
何が嘘で、何が本当なのか・・・
シャーリーは、その不安を解決するため、スザクを呼びだす。だが、そこに鉢合せしてしまうルルーシュ。
一方、学園では、不法侵入者の通報が司令室に届く。
そこに現れたのはジェレミア卿・・・かつてゼロと戦い、全てを失った男――
団員を排除しクラブハウスに向かうジェレミア。
『――どきたまえ。なるべくなら女性は殺したくない』
『私も、なるべくなら無駄な殺生は避けたかったのですが・・・』
クラブハウスを守る門兵のごとく姿を現す咲世子。
さながら忍者の身のこなしでクナイの一撃放つ咲世子と、機械化された体でそれを受け止めるジェレミア・・・。
ギアス嚮団内部――
侵入したコーネリアに、バトレーは皇帝の、V.V.(ブイツー)の思惑を語る・・・
『彼らは、神を殺すと・・・何かの比喩表現かとも思いましたが、少なくとも彼らはそう信じています』
『ばかな。神など存在するわけがない』
『――そうだね』
コーネリアとバトレーの前に姿を現すV.V.。
『背中に翼の生えた女神様とか、長い鬚の老人とか、そんな神様とかは、ね』
瞬間、ナイフがV.V.の額に命中する。油断と躊躇のないコーネリアの一撃。子供といえど、どんなギアスを使うかわからない・・・敵地においての見敵必殺は常道だ。だが・・・
『さすがは音に聞こえたコーネリア皇女殿下。僕も叔父として誇りに思うよ』
通常の人間なら致命傷のはずの傷。額から血を流しながらも、V.V.は語る。
『僕らは誓ったんだ。人々を争わせようとする神なら、殺してしまおうって』
学園では咲世子とジェレミアの戦いが続いていた。
機械化した体のジェレミアに苦戦する咲世子。そこにロロが駆け付ける。
「体感時間を止めるギアス」を使い、ジェレミアの動きを封じるロロ。その隙に咲世子が攻撃を与えようとするが・・・
ジェレミアのギアスキャンセラーが発動し、ロロのギアスを無効化する。
逆に隙を突かれ、ジェレミアの斬撃を受けてしまう咲世子・・・。
ロロも組み伏せられ、絶体絶命の状態。
『ロロ・ランペルージ・・・!やはり籠絡されていたか』
『どうして、ギアスが・・・!』
『それゆえに私が選ばれた。嚮団からの刺客として』
この危機的状況に、ヴィレッタがジェレミアの前に姿を現す。ヴィレッタもゼロによって取り込まれかと思うジェレミアに、ヴィレッタはルルーシュの居場所を告げ、自分を解放するよう訴える・・・。
『引き受けた・・・!』
旧知の間柄からか、その言葉を受けるジェレミア。ヴィレッタは黒の騎士団を裏切るつもりなのか・・・?
池袋では、シャーリーが呼び出したスザクと鉢合せしたルルーシュの張りつめた空気が三人の間を漂っていた。
『どうしよう・・・スザク君を呼び出してみたけど、何を言えば・・・。ルルも居るし・・・』
『シャーリー・・・どういうつもりだ?いや、誘ったのはスザクの方か?』
『リヴァルは、ルルーシュがずっと日本にいたと言っていた。機上の報告も白だと証言しているのに、なぜ、僕は信じられないんだ・・・?』
三人三様の思いが、重い雰囲気を漂わせる・・・。
司令室で傷の手当を受ける咲世子。ロロの裏切るつもりかという問いに・・・
『ルルーシュに連絡しろ。ここは私が守るから、お前たちは池袋へ向かえ。ルルーシュが待ち受ければ、ジェレミア卿を挟み撃ちにできる』
租界とゲットーの境界線に辿りつくルルーシュ、シャーリー、スザクの三人。
シャーリーはスザクにルルーシュの正体は打ち明けようと考えるが、ルルーシュとスザクが共犯だったら・・・という考えに思い当たる。昔から親友だったという二人が、エリア11を日本に戻すために自分を騙しているんだとしたら・・・?
疑心暗鬼に陥ったシャーリーは、境界線の上に立つ展望台の端に上がり、二人から逃れようと足を踏み外してしまう・・・。
咄嗟にシャーリーの手を掴むルルーシュと、ルルーシュの足を上で引っ張るスザク。
『離して!離してぇ!』
『だめだ!離さない!俺はもう・・・俺はもう失いたくないんだ!何一つ・・・失いたくない・・・!シャーリー!』
必死でシャーリーを救おうとするルルーシュを見て、シャーリーはルルーシュの手を両手で掴む。ルルーシュの合図で二人を引っ張り上げるスザク。
引き上げられたシャーリーは、以前学園で二人がアーサーを捕まえようとした時の事を話す。ルルーシュとスザクの、何気ない会話に違和感を感じるシャーリー。
(違う・・・一人なんだ、ルルは・・・)
ルルーシュからかかってくるロロからのジェレミア襲撃の報告。既にこの池袋に向かっているという。
(まずいな・・・スザクがいては・・・)
ルルーシュの様子を疑うスザクを、シャーリーが引き留める。シャーリーには、スザクに対して思う事があったようだ。
(ここは戦場になる・・・シャーリーの安全を考えれば、スザクと一緒にいる方が一番いいはず・・・)
シャーリーをスザクにまかせ、ジェレミアを迎え撃つ準備をするルルーシュ。シャーリーは、スザクを連れてある事を聞き出そうとしていた・・・。
以下、後編へ――
池袋のショッピングモールに現れたジェレミア・ゴットバルト。自分を襲う警備員のギアスを解除する様子を観察するルルーシュ・・・。
(ギアスが効かないだけではない・・・解除する力もあるのか・・・)
ルルーシュはモール内にスモークを発生させ、周囲の人払いをすると同時に自ら姿を現し、ジェレミアをおびき寄せようと考える。
(さあ上がってこい・・・!オレンジ!)
一方、シャーリーとスザク。
『なんだい?大事な話って』
『私は・・・私はルルが好き。・・・スザク君は嫌い?』
『僕は・・・好き、だった』
先程の展望台でのスザクとルルーシュの会話を聞いて、シャーリーが違和感に思ったことだ。喧嘩でもしたのかと聞くシャーリーからの問いに、スザクは自分の心の内を明かす。
『・・・許せないんだ』
『許せないことなんてないよ。それはきっと、スザク君が許さないだけ。許したくないの』
『!・・・』
『私はもう、とっくに許したわ』
シャーリーとスザク。共に大事な人をゼロによって奪われた二人。
だが、シャーリーはルルーシュが自分を想う心に偽りのないことを知ったからこそ、『赦すことができた』のだろう。
スザクが言葉を話そうとした時、モール内から噴煙が立ち込める。
警備員に「ナイトオブセブン」の名を明かし、その場の指揮をとるスザク。シャーリーを警備に任せるが・・・。
『待ってて!ルル!一人っきりになんて、させないから!』
一人で戦っているルルーシュのため、警備員の制止を振り切り、モール内に入っていくシャーリー・・・。
モール内の電車のホーム。
ジェレミアは、ルルーシュを追い詰めていた。
『機械の体・・・ギアスキャンセラー・・・!執念は一流だな!オレンジ君・・・!』
『執念ではない。これは忠義・・・!』
『気に入らないな・・・!あの皇帝のどこに忠節を尽す価値がある!』
ルルーシュの仕掛けが発動する。電車に組み込まれたゲフィオン・ディスターバーがジェレミアの動きを止めた。
ルルーシュの思惑どおり、機械化されたジェレミアの体に使われたサクラダイトが反応したのだ。
電車に組み込まれたゲフィオン・ディスターバー・・・このシステムが完成すれば、環状線内の全ての都市機能を麻痺することができる。つまり、東京が静止する・・・!
ルルーシュはジェレミアを使ってその効果を試したのだった。
兄、ルルーシュの救出のために駆けつけるロロと、それに鉢合せするシャーリー。
『答えて、ロロ。あなたは、ルルが好き・・・?』
ルルーシュは動きを封じたジェレミアを問い詰める。ギアス嚮団の場所、V.V.の居場所を。だが・・・
『・・・話すのはそちらのほうだ・・・!』
『なに!?』
『私には理由がある・・・忠義を貫く覚悟が・・・確かめねばならぬ・・・真実が・・・!』
ゲフィオン・ディスターバーで体の機関を止められながらも、ルルーシュに歩みよるジェレミア。その姿はもはや復讐ではない、何かを確かめるための執念の行動のようにも見受けられた。
『ルルーシュよ・・・お前はなぜゼロを演じ、祖国ブリタニアを、実の父親を敵に回す・・・』
『・・・俺が、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだからだ!』
ジェレミアの問いを、真正面から受け止めるルルーシュ。
自らの本当の名を明かし、ブリタニア皇帝が母親を見殺しにし、そのためにナナリーが目と足を失い、未来を奪われたこと・・・皇帝に立ち向かう理由を告げる。
『・・・知っています。私もあそこにおりましたから・・・』
『母さんと!?』
『初任務でした・・・敬愛するマリアンヌ后妃の護衛・・・しかし私は守れなかった・・・忠義を果たせなかったのです・・・!』
『それで純血派を・・・』
『ルルーシュ様・・・貴方がゼロとなったのは・・・やはりマリアンヌ様のためであったのですね・・・!』
ジェレミアがここまでやって来た理由は復讐の為ではなく、自らの主君であるマリアンヌ王妃の忠義のため、その息子であるルルーシュがなぜゼロとなって祖国に、ブリタニア皇帝に反旗を翻したのかを確かめるためだった。
『ジェレミア・ゴットバルトよ・・・貴公の忠節はまだ終わっていないはず・・・そうだな?』
『イエス・・・ユア・マジェスティ・・・!』
――シャーリーとロロ。
シャーリーは、兄が好きかとロロに問う。自分の唯一の兄だから、好きだと告げるロロに、安心するシャーリー。だが、それとは裏腹に、『私もルルーシュを守りたい』と言うシャーリーに対して怪訝な表情を浮かべるロロ・・・。
『取り戻してあげたいの・・・ルルの幸せを!妹のナナちゃんだって、一緒に・・・!』
ナナリーの名前を聞いた瞬間、ロロの顔が強張る。そして、発動するロロのギアス――
周囲の混乱の最中・・・倒れているシャーリーを発見するルルーシュ。
彼女の腹部からは血が止めどなく流れていた・・・。
『ルル・・・?よかった・・・最後に、話せて・・・』
助けを呼ぼうとするルルーシュを制止して、シャーリーは言葉を紡ぐ。
『私ね・・・記憶が戻ってすごく怖かった・・・偽物の先生・・・記憶のない友達・・・みんなが、ウソ、吐いてる・・・世界中が私を見張ってるような気がして・・・。ルルは、こんな世界で、一人で・・・戦ってたんだね。たった一人で・・・。だから、私は、私だけはルルの本当になってあげたいって・・・』
『シャーリー・・・』
『私、ルルが好き・・・お父さんを巻き込んだってわかってても、キライにはなれなかった・・・ルルが全部、忘れさせてくれたのに、それでも、また、ルルを好きになった・・・記憶をいじられても、また好きになった・・・』
『だめだ!死ぬな!シャーリー!!』
ルルーシュが『死ぬな』という願いを込めて、シャーリーにギアスをかける。何度も、何度も。
『何度生まれ変わっても、きっとまた、ルルを好きになる・・・これって、運命なんだよね』
『死ぬなシャーリー・・・死ぬな!死ぬな!!』
『だから、いいよね、ルル・・・生まれ変わっても、また、ルルを好きになるから・・・何度も、何度も・・・好きになる、から・・・』
『シャーリー・・・シャーリー・・・!!』
何度呼びかけても、彼女の目は閉じられたまま・・・あの笑顔は・・・返ってこない・・・
『うあああああアアアアアアアアアアッ・・・・・!!!』
ルルーシュの・・・悲しみの慟哭が、響き渡っていた・・・
<以下雑感>
もう新OPやEDのことなんて語れない――・゚・(つД`)・゚・
シャーリーが・・・シャーリーがぁあああ!
いい子だったのに・・・ルルーシュの事も、心から赦して、本当に理解してくれる人だったのに・・・
もうロロと鉢合せした瞬間に、何かダメだぁあああああ!って心の中で叫びました・・・。
ロロって病的なまでにルルーシュに依存してるから、それを奪おうとする者に対してどういう行動に出るか・・・想像してしまって。自分だけの兄が離れていくこと、そして何より『ナナリー』というブラックワードに触れてしまった瞬間・・・
ロロのギアス発動・・・
ロロ・・・人を殺しすぎてしまったんだよ君は・・・
今までロロも好きだっただけに、ショックが大きいです・・・。
今回の展開、何かを思い出しますよね・・・そう、ユフィが死ぬ直前のスザクを・・・前から一期をなぞる形で展開してきたコードギアスR2ですが、こんな形でルルーシュがスザクと『同じ』立場に立ってしまうとは・・・。
シャーリーがスザクに遺した言葉、『許せないのではなくて、自分が許したくないだけ』・・・。シャーリーの言葉に、スザクはどう思ったのか。
そしてこれが、スザクがルルーシュの仲間になりうる伏線となるのか・・・。
でも、この展開は悲しすぎる・・・。
ヴィレッタは裏切るのかなーと思ったらジェレミアへのポーズでしたね・・・あのままジェレミアが敵になっていれば、そんな展開もあるかなと思いましたが・・・昔馴染みの久々の顔合わせで、自分を解放してほしいと願い出るヴィレッタに『引き受けた』と答えるオレンジが不覚にもカッコイイと思ってしまいました。
一方でジェレミアが仲間になったのは少しこじつけのような感じも。純血派で皇族に対する忠義が厚かったという理由は分りますが、一期からあれだけ復讐に燃えていたジェレミアを仲間に加えるプロセスが弱かったかなー・・・と。
コーネリアと同じようにマリアンヌの死に悔恨の念を抱いていたというのも、それが分かるような場面を足した方がより感情移入できたのですが・・・。
最近の展開が早すぎるのも気になりますね・・・。
ユフィの時は彼女を死なせ、シャーリーは救えなかった。ギアスの力で不幸になっていく周りの人。孤独になる自分。今後のルルーシュに、失うものを守るための術はあるのか・・・。
次回 反逆のルルーシュR2 TURN14 ギアス 狩り
ルルーシュの怒りの矛先は、V.V.たち皇帝へと向けられるのか。
仲間に加わったジェレミアと、シャーリーを殺したロロの辿る道は・・・次回はV.V.との対決のようです・・・。
<関連サイト>
コードギアス 反逆のルルーシュR2 公式サイト


私を登録して頂けますか? by BlogPeople
この記事へのコメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
コメントありがとうございます!
>sajiさん
ジェレミア復帰と咲世子さんの活躍はホントの良かったのですが・・・シャーリーが・・・;; 前回との落差が大きすぎます・゚・(つД`)・゚・
>sajiさん
ジェレミア復帰と咲世子さんの活躍はホントの良かったのですが・・・シャーリーが・・・;; 前回との落差が大きすぎます・゚・(つД`)・゚・
トラックバック
誰もが予測しなかった展開、
そして、誰もが予想した結末――――
真のコードギアスはここから始まる。
『シャーリーーーー!!!!』 某ネタバレ情報ブログでシャーリー死亡説が出ていたが
コードギアスR2第13話感想です。
オレンジ襲来♪O(≧∇≦)O
久しぶりに感想書くよ、俺ww。
生涯シャーリー一筋。
コードギアス 反逆のルルーシュR2 第13話 「過去からの刺客」
衝撃の13話「過去からの刺客」
シャーリーが・・・(ρ_;)
うそーーー!!!
シャーリー、死す!なんということだ!
ルルvsジェレミアって話でした。
「死ぬな!!シャーリー!!」
コードギアスR2 13話『過去からの刺客』
コードギアスR2第13話感想(TBフリー)
URL :
- saji - 2008年07月07日 14:43:52
OPEDは一期と同じ組み合わせになりましたね。これは熱い。