CANAAN(カナン) 第4話 『呉れ泥む』 感想
CANAAN(カナン) 第4話 『呉れ泥む』より感想です。

断たれた絆。抗えない過去。

今回はカナンの過去とアルファルドの因縁に触れるお話。これまで距離が開いていた二人の関係がぐっと近づいた印象です。
過去に起こった事件で生まれ育った村は全滅し、シャムに助け出され、引き取られたカナン。なぜシャムはカナンを引き取り兵士として育てたのか、背景説明が成されていないのはストーリーを読んで推して知るべし、という事なんでしょうね。ウーアの絡んだ事件の因果は今後明かされることに期待。
『・・・太陽は青いから嫌いだ。それは憎しみの色。青のオーラを探せば、そこに必ず敵がいるから・・・』
敵と味方を色で区別できたり、街中でマリアを探し当てたのもこの共感覚の能力が働いているんですね。シャムが自分の色が何色に見えるか問うシーンは印象的でした。カナンに対しての感情の吐露であると同時に、思い煩う引け目をカナンの笑顔がかき消してくれたのは、彼にとっての救いだったのかもしれません。シャムと同じ刺青をカナンが入れる時にも感じられた二人の深い“絆”。
その絆は、同じ刺青を持つ者によって奪われることになる・・・。
『――アルファルド。“お前”[希望の地]にならなかった、どこにでもいるテロリストだよ』

『憎しみに憎しみで当たっても意味はない。カナン・・・。憎しみには義務で当たらなければ救われない。憎しみは何も生み出さない――』
シャムの教えを無視してかつての仇敵“アルファルド”を襲撃するカナン。
『誰のせいで失った――そして、誰のせいで失う――』
シャムを殺し、マリアに拒絶された原因たる闘争の根源を断つべく逸ってアルファルドに対峙するも、結果は惨敗。憎しみの上に立ってそれを乗り越えたと言うアルファルドに対して、復讐の泥沼に絡め取られたカナンに勝機があるはずもなく。
戦闘シーンだけ見るとアルファルドの戦闘能力が圧倒しているようにも思えますが、やはり精神面で負けていたのが敗因と見るべきでしょう。後はカナンが読む感情をアルファルドに感じ取れないという部分もあるんですが・・・それは語られるのかな? 久々の戦闘シーンでしたけど、やはり引き込まれますねこの作画は。未だにクオリティが落ちることを知りません。

今回の癒し系、君塚ナイズなタクシードライバー(笑) ジョージさんが良すぎて困ります(^^; この調子だと次回以降も出現しそうだけど、チャイナな電波ソングはどこまで引っ張るつもりなんだろう。それとミノさんの相棒の磯 千晶が(音声だけだけど)ゲスト出演していたのは嬉しかった(笑) 着信音も428のテーマだったり・・・ファンサービスでしょうか(^^) 振りまわされるばっかりで奈何せん物語では活躍できてないミノさんですが、ハッコーから掴んだウィルスの手掛かりから切り込んでいくのかな?
夏目が属する組織はアルファルドの組織と対立しているというだけで、どこまでもグレーに見えてしまうは夏目自身のイメージから感じてしまうんだろうなあ・・・。サンタナがある村を滅ぼしたというのは、カナンの村に関わっているのか、それともハッコーに関係しているのか。可能性としては後者の方が高い気もしますが、おそらくその罪滅ぼしのために夏目の組織に協力しているのでしょう。以外なキーキャラクターなのかもしれませんね。ハッコーを保護するサンタナと御法川のロマンスを巡る三角関係を想像すると、ある展開が見えてきて面白い(笑) ミノさんの本領発揮に期待です。

本来見るべき現実から目を背け、カナンが自分を守るために人を殺したという罪の意識から逃げてしまっていたマリアは、自ら遠ざけてしまったカナンとの絆を取り戻すため夜の上海をひた走る・・・。
在るがままのカナンを受け入れる事が、二人の友情と絆、延いては絶望の淵にあるカナンを救うことに繋がるのでしょう。
それにしても路地裏の無関係な人に感情をぶつけるシーンは・・・天然だからで理由は付くにしても、現実的にみたら自殺行為としか思えない(^^; ユンユンがタイミングよく現れたから良いものの・・・。
そのタイミングよく現れたユンユンは組織の人間っぽい描写が前回見られましたが、やはり大沢マリアを監視していると見るべきなのか・・・それとも双子に雇われていただけ? 単純にアルファルドの組織から目を付けられていたら監視で済むのもおかしい気がするんですが。
ついでに赤の他人であるはずのユンユンに教えてほしいと請い縋るマリアには疑問符が浮かぶのも当然で、世界不思議発見なんてフレーズが口を吐くのも仕方ない(笑) この時点じゃユンユンが何に関わっているのかなんて知る由もないし、裏の事情を全く知らないでカナンに近寄れないジレンマから出た行動だと解釈。しかし本当に428の事件のことは忘れてるんですね・・・。護身術を身につけてる設定とか活かされることはあるんだろうか。
今回は428原作本編からの因縁を回収できたことで、物語に深みが増してきたと思います。アルファルドがシャムとどういう関係だったのか、なぜ同じ刺青をしているのか、まだ明かされない部分はありますが。未だ晒されないアルファルドの内面も気になるところ。予測不能なユンユンの更に上を行くマリアの想定外な行動はちょっとムリヤリに感じましたけれど(^^; 次回も期待。

次回 CANAAN(カナン) 第5話 『灯ダチ』
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断たれた絆。抗えない過去。

今回はカナンの過去とアルファルドの因縁に触れるお話。これまで距離が開いていた二人の関係がぐっと近づいた印象です。
過去に起こった事件で生まれ育った村は全滅し、シャムに助け出され、引き取られたカナン。なぜシャムはカナンを引き取り兵士として育てたのか、背景説明が成されていないのはストーリーを読んで推して知るべし、という事なんでしょうね。ウーアの絡んだ事件の因果は今後明かされることに期待。
『・・・太陽は青いから嫌いだ。それは憎しみの色。青のオーラを探せば、そこに必ず敵がいるから・・・』
敵と味方を色で区別できたり、街中でマリアを探し当てたのもこの共感覚の能力が働いているんですね。シャムが自分の色が何色に見えるか問うシーンは印象的でした。カナンに対しての感情の吐露であると同時に、思い煩う引け目をカナンの笑顔がかき消してくれたのは、彼にとっての救いだったのかもしれません。シャムと同じ刺青をカナンが入れる時にも感じられた二人の深い“絆”。
その絆は、同じ刺青を持つ者によって奪われることになる・・・。
『――アルファルド。“お前”[希望の地]にならなかった、どこにでもいるテロリストだよ』

『憎しみに憎しみで当たっても意味はない。カナン・・・。憎しみには義務で当たらなければ救われない。憎しみは何も生み出さない――』
シャムの教えを無視してかつての仇敵“アルファルド”を襲撃するカナン。
『誰のせいで失った――そして、誰のせいで失う――』
シャムを殺し、マリアに拒絶された原因たる闘争の根源を断つべく逸ってアルファルドに対峙するも、結果は惨敗。憎しみの上に立ってそれを乗り越えたと言うアルファルドに対して、復讐の泥沼に絡め取られたカナンに勝機があるはずもなく。
戦闘シーンだけ見るとアルファルドの戦闘能力が圧倒しているようにも思えますが、やはり精神面で負けていたのが敗因と見るべきでしょう。後はカナンが読む感情をアルファルドに感じ取れないという部分もあるんですが・・・それは語られるのかな? 久々の戦闘シーンでしたけど、やはり引き込まれますねこの作画は。未だにクオリティが落ちることを知りません。

今回の癒し系、君塚ナイズなタクシードライバー(笑) ジョージさんが良すぎて困ります(^^; この調子だと次回以降も出現しそうだけど、チャイナな電波ソングはどこまで引っ張るつもりなんだろう。それとミノさんの相棒の磯 千晶が(音声だけだけど)ゲスト出演していたのは嬉しかった(笑) 着信音も428のテーマだったり・・・ファンサービスでしょうか(^^) 振りまわされるばっかりで奈何せん物語では活躍できてないミノさんですが、ハッコーから掴んだウィルスの手掛かりから切り込んでいくのかな?
夏目が属する組織はアルファルドの組織と対立しているというだけで、どこまでもグレーに見えてしまうは夏目自身のイメージから感じてしまうんだろうなあ・・・。サンタナがある村を滅ぼしたというのは、カナンの村に関わっているのか、それともハッコーに関係しているのか。可能性としては後者の方が高い気もしますが、おそらくその罪滅ぼしのために夏目の組織に協力しているのでしょう。以外なキーキャラクターなのかもしれませんね。ハッコーを保護するサンタナと御法川のロマンスを巡る三角関係を想像すると、ある展開が見えてきて面白い(笑) ミノさんの本領発揮に期待です。

本来見るべき現実から目を背け、カナンが自分を守るために人を殺したという罪の意識から逃げてしまっていたマリアは、自ら遠ざけてしまったカナンとの絆を取り戻すため夜の上海をひた走る・・・。
在るがままのカナンを受け入れる事が、二人の友情と絆、延いては絶望の淵にあるカナンを救うことに繋がるのでしょう。
それにしても路地裏の無関係な人に感情をぶつけるシーンは・・・天然だからで理由は付くにしても、現実的にみたら自殺行為としか思えない(^^; ユンユンがタイミングよく現れたから良いものの・・・。
そのタイミングよく現れたユンユンは組織の人間っぽい描写が前回見られましたが、やはり大沢マリアを監視していると見るべきなのか・・・それとも双子に雇われていただけ? 単純にアルファルドの組織から目を付けられていたら監視で済むのもおかしい気がするんですが。
ついでに赤の他人であるはずのユンユンに教えてほしいと請い縋るマリアには疑問符が浮かぶのも当然で、世界不思議発見なんてフレーズが口を吐くのも仕方ない(笑) この時点じゃユンユンが何に関わっているのかなんて知る由もないし、裏の事情を全く知らないでカナンに近寄れないジレンマから出た行動だと解釈。しかし本当に428の事件のことは忘れてるんですね・・・。護身術を身につけてる設定とか活かされることはあるんだろうか。
今回は428原作本編からの因縁を回収できたことで、物語に深みが増してきたと思います。アルファルドがシャムとどういう関係だったのか、なぜ同じ刺青をしているのか、まだ明かされない部分はありますが。未だ晒されないアルファルドの内面も気になるところ。予測不能なユンユンの更に上を行くマリアの想定外な行動はちょっとムリヤリに感じましたけれど(^^; 次回も期待。

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この記事へのコメント
>ヴィーさん
タクシーのおじさんは「428」の同一人物かどうなのか気になるところですが・・・やっぱり他人の空似って事なのかも(^^; 所々原作を感じさせるのはファンサービスの精神を感じますが、やっぱり『428』とは異なる作品なんですよね。お話が進むたびにコンセプトの違いに気付きます。カナンの使っている銃はベレッタの最新世代モデル「Px4 “ストーム”」だそうです。シャムの教えは扱う武器にもしっかり受け継がれているのでしょうね。
タクシーのおじさんは「428」の同一人物かどうなのか気になるところですが・・・やっぱり他人の空似って事なのかも(^^; 所々原作を感じさせるのはファンサービスの精神を感じますが、やっぱり『428』とは異なる作品なんですよね。お話が進むたびにコンセプトの違いに気付きます。カナンの使っている銃はベレッタの最新世代モデル「Px4 “ストーム”」だそうです。シャムの教えは扱う武器にもしっかり受け継がれているのでしょうね。
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憎しみは何も生み出さない
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初めてカナンが普通の子に見えました。それはともかく、アルファドが美しかったです
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CANAAN 第4話 呉れ泥む 世界ふしぎ発見!w まさかのジョージ再び。最終回...
失うという怖さ―
泥まみれ・水まみれ
URL :
- ヴィー - 2009年08月02日 14:18:09
最初は説明不足だなと思ってたんですが、ちゃんと明らかにされていくんですね。
タクシーは屋上から降ろしたのかしら?とそれが最大の疑問だったりしますが、この人もユンユンと同じ組織だったりしたら最大のサプライズになりますが、まあ無いだろうな(笑)
余談ですが、カナンの部屋にあったAK47、部品が8つしか無いんだそうで、しかも世界中で勝手に作るから極端な場合は工場ごとに微妙に形が違うんだとか。
泥の中に埋めておいても作動するということで、この銃もある種カナンを作り上げる状況の一因だよなあとか思ったり。
ソ連製の武器ってば大概頑丈で、第二次大戦で使ったT-34戦車をデモ行進に使うからと博物館から持ち出して燃料とオイルを入れたら走り出したという話が21世紀になってありました。