うみねこのなく頃に 第5話『Episode I - V fool's mate』 感想
うみねこのなく頃に 第5話『Episode I - V fool's mate』より感想です。
甦る魔女。そして“結末”へ・・・。
『うみねこのなく頃に Episode I』も今回で終了。ハイペースな進行と超展開にどんどんお話が流されていく印象がありますが、他の視聴者の皆さまがどんな印象を持たれたのか気になるところです・・・。
まずは前回ラストで起こった“第5の殺人”から。最初に殺された6人と同じように顔を削り取られ、真里亞は壁に向かって歌を歌っているという凄惨にして異様な光景を目の当たりにする戦人たち。部屋の内側には鍵が掛けられていたにも関わらず、真里亞以外の3人は殺されていました。
真里亞は魔女ベアトリーチェに壁を向いて歌を歌うように言われ、それを忠実に実行していただけとのこと。戦人が渡してくれた魔除けのおかげで、魔女は自分にだけは手が出せなかったということですが・・・。
普通に考えれば密室の中に居た唯一の生存者に犯人の疑いが掛かるのは当然。しかし真里亞に大の大人3人を殺せたとは考えらにくいですから、鍵を開けて犯人を手引きした線が一番有力に思えます。書斎に籠城した時の手紙の件といい、そもそもの犯人=魔女肯定発言といい、真里亞の共犯説が色濃くなってきたかな・・・というところで物語は既に終焉に差し掛かっていました。
夏妃は戦人が武器代わりに持ってきた燭台をかんぬきがわりにして扉を閉め、部屋に子供たちを置いて自分一人でベアトリーチェに対峙。真里亞が言うには手紙を読んで外に出て行ったという事ですから、呼び出されたと見るのが妥当でしょうか。もっとも手紙の痕跡が無かったから、真里亞が何らかの理由を以って一人で出ていくよう差し向けた可能性も考えられますが・・・。
ベアトリーチェと思われる存在に夏妃は銃を発砲するも、何故か自分の額を打ち抜かれ、敢え無く死亡。そして碑文の条件たる生贄が満たされ、復活するという魔女ベアトリーチェ。黄金の蝶が戦人たちの周囲を漂い、何者かの高笑いが聞こえ始めたところで・・・唐突に幕引き。いずこかの海岸に流れ着くボトルメールから語られる真里亞のモノローグ。
『これを貴方が呼んだのなら、その時私は死んでいるでしょう。死体があるか無いかの違いはあるでしょうが・・・。これを読んだ貴方。どうか真相を暴いて下さい。それだけが、私の望みです。 右代宮 真里亞』
結局ベアトリーチェの正体も、戦人たちがどうなったのかも分からず、『ひぐらし』の圭一ライクなエピローグが流れるという結末。なぜ真里亞がこんな文章を残したのかも疑問ですが・・・。さらに視聴者を困惑させる“お茶会”への発展はどう捉えたら良いのか困りますね(笑)
死亡した登場人物まで出演者として登場し、メタ視点から物語のヒントを与える舞台裏の展開になるのかと思いきや、ここで改めて姿を現すベアトリーチェと魔女を否定する戦人の問答。さらに『ひぐらしのなく頃に』のとある人物(笑)を彷彿とさせる“ベルンカステル”と名乗る新たな魔女の登場など、難解で不可解なエピソードの終末をこれでもかというほど一編に詰め込んでくれました。
実際原作をプレイしていてもどうなってるの・・・という感想でしたけれど、アニメでは更に困惑の濃度が上がっているというか(^^; いろいろと端折り過ぎていて、事態を飲み込みづらいというのもあったかもしれません。ベアトリーチェが現実世界のルールの擬人化であるという興味深いくだりもありませんでしたし・・・。
結論から言えば『Episode I』だけで推理は不可能、何がどうなったのか結末も語られません。今回で一端終了した物語が『Episode II』からどのような形で始まるのかを知れば、事件の推理だけでなく『うみねこのなく頃に』の世界の在り方への疑問など、これまでのミステリー・サスペンス路線からは根底から異なる考察を強いられることにもなるでしょう。
今回は終わりではなくて、これが始まりとでも言えましょうか。王道のミステリー路線から入った物語が『Episode II』以降どう変化し、その演出を表現するのかに注目したいと思います。
次回 うみねこのなく頃に 第6話『Episode II - I middle game』
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甦る魔女。そして“結末”へ・・・。
『うみねこのなく頃に Episode I』も今回で終了。ハイペースな進行と超展開にどんどんお話が流されていく印象がありますが、他の視聴者の皆さまがどんな印象を持たれたのか気になるところです・・・。
まずは前回ラストで起こった“第5の殺人”から。最初に殺された6人と同じように顔を削り取られ、真里亞は壁に向かって歌を歌っているという凄惨にして異様な光景を目の当たりにする戦人たち。部屋の内側には鍵が掛けられていたにも関わらず、真里亞以外の3人は殺されていました。
真里亞は魔女ベアトリーチェに壁を向いて歌を歌うように言われ、それを忠実に実行していただけとのこと。戦人が渡してくれた魔除けのおかげで、魔女は自分にだけは手が出せなかったということですが・・・。
普通に考えれば密室の中に居た唯一の生存者に犯人の疑いが掛かるのは当然。しかし真里亞に大の大人3人を殺せたとは考えらにくいですから、鍵を開けて犯人を手引きした線が一番有力に思えます。書斎に籠城した時の手紙の件といい、そもそもの犯人=魔女肯定発言といい、真里亞の共犯説が色濃くなってきたかな・・・というところで物語は既に終焉に差し掛かっていました。
夏妃は戦人が武器代わりに持ってきた燭台をかんぬきがわりにして扉を閉め、部屋に子供たちを置いて自分一人でベアトリーチェに対峙。真里亞が言うには手紙を読んで外に出て行ったという事ですから、呼び出されたと見るのが妥当でしょうか。もっとも手紙の痕跡が無かったから、真里亞が何らかの理由を以って一人で出ていくよう差し向けた可能性も考えられますが・・・。
ベアトリーチェと思われる存在に夏妃は銃を発砲するも、何故か自分の額を打ち抜かれ、敢え無く死亡。そして碑文の条件たる生贄が満たされ、復活するという魔女ベアトリーチェ。黄金の蝶が戦人たちの周囲を漂い、何者かの高笑いが聞こえ始めたところで・・・唐突に幕引き。いずこかの海岸に流れ着くボトルメールから語られる真里亞のモノローグ。
『これを貴方が呼んだのなら、その時私は死んでいるでしょう。死体があるか無いかの違いはあるでしょうが・・・。これを読んだ貴方。どうか真相を暴いて下さい。それだけが、私の望みです。 右代宮 真里亞』
結局ベアトリーチェの正体も、戦人たちがどうなったのかも分からず、『ひぐらし』の圭一ライクなエピローグが流れるという結末。なぜ真里亞がこんな文章を残したのかも疑問ですが・・・。さらに視聴者を困惑させる“お茶会”への発展はどう捉えたら良いのか困りますね(笑)
死亡した登場人物まで出演者として登場し、メタ視点から物語のヒントを与える舞台裏の展開になるのかと思いきや、ここで改めて姿を現すベアトリーチェと魔女を否定する戦人の問答。さらに『ひぐらしのなく頃に』のとある人物(笑)を彷彿とさせる“ベルンカステル”と名乗る新たな魔女の登場など、難解で不可解なエピソードの終末をこれでもかというほど一編に詰め込んでくれました。
実際原作をプレイしていてもどうなってるの・・・という感想でしたけれど、アニメでは更に困惑の濃度が上がっているというか(^^; いろいろと端折り過ぎていて、事態を飲み込みづらいというのもあったかもしれません。ベアトリーチェが現実世界のルールの擬人化であるという興味深いくだりもありませんでしたし・・・。
結論から言えば『Episode I』だけで推理は不可能、何がどうなったのか結末も語られません。今回で一端終了した物語が『Episode II』からどのような形で始まるのかを知れば、事件の推理だけでなく『うみねこのなく頃に』の世界の在り方への疑問など、これまでのミステリー・サスペンス路線からは根底から異なる考察を強いられることにもなるでしょう。
今回は終わりではなくて、これが始まりとでも言えましょうか。王道のミステリー路線から入った物語が『Episode II』以降どう変化し、その演出を表現するのかに注目したいと思います。
次回 うみねこのなく頃に 第6話『Episode II - I middle game』
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Tag ⇒ | うみねこのなく頃に | うみねこ | 第5話『EpisodeI-Vfool'smate』感想
この記事へのコメント
>ヴィーさん
原作でも明確な答えは出ていない・・・というかまだ現在進行中で謎が展開されてますから、それぞれの受け取り方で正解だと思います。あのお茶会が現実なのか、あるいは戦人の妄想か、物語をメタ視点で捉えた俯瞰の産物か・・・。でもこのお茶会を取り入れてくれたのは次回エピソードに入りやすくするための配慮と言えるかもしれません(^^;
原作でも明確な答えは出ていない・・・というかまだ現在進行中で謎が展開されてますから、それぞれの受け取り方で正解だと思います。あのお茶会が現実なのか、あるいは戦人の妄想か、物語をメタ視点で捉えた俯瞰の産物か・・・。でもこのお茶会を取り入れてくれたのは次回エピソードに入りやすくするための配慮と言えるかもしれません(^^;
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もうあの方が出てきてくれたので僕は満足です(^^)
原作既プレイですのでネタバレを嫌う方は読まない方が良いかと思われます。
飽くなき戦いへの挑戦―
夏妃さん死亡。
EP1では主役級だったのに、この死に様は少々呆気ないな……
さぁおいてけぼりを喰らってしまった・・・うみねこ気合い入れて感想いってみましょう。
なんか余計分からなくなってしまったぜ
あなたは、屈しますか? 屈しませんか?
うみねこのなく頃に episode I-V fool's mate ババァ!俺だ...
URL :
- ヴィー - 2009年08月02日 14:24:26
でも、面白いですね。
エルフのYU-NOみたいに客観視点からループすることもできるという設定なのかなと思いました。
戦人が魔女の存在を認めるか、もしくは完全に否定できるまでこれが続くのかな。
で、そのままだとエンドレスエイトになっちゃうから少し設定が変わったりするとか…
何にせよ目が離せません。