黒執事 第五話 「その執事,邂逅」 感想
黒執事 第五話 「その執事,邂逅」
シエルの言うとおりセバスチャンにとっては茶番に過ぎなかったっていう感じの前回とは違って今回のお話は重いです・・・。
冒頭のマダム・レッドとシエルのチェス。今回の話の全容はこのシーンでまとめられてました。

女性ばかりを狙う猟奇殺人犯“ジャック・ザ・リッパー”。解決を見ない切り裂きジャックの事件を追うシエル。セバスチャンに全てを任せればいいというマダムに対して・・・。
『あれは僕の駒に過ぎない。命令し、動かすのは僕だ。だがただの駒じゃない。全てのマスに一手で動ける駒・・・こんな風に』
『そんなの反則じゃないの!』
『そうだ。それがゲームならな。だがこの世界ではルールなど意味を持たない。必ず、反則をする旗手も、裏切る駒も出てくる。油断すればすぐに・・・チェックメイトだ』
シエルにとって唯一の駒であり最強の下僕。セバスチャン。
後になってこのシーンを思い返すと、セバスチャンがシエルの言うことに“ただ忠実”なのに対して、シエルはセバスチャンにはそれ以上のものを求めているように思えたり。本人はその気持ちに気付いていないけど、ね・・・。
『反則をする旗手』、『裏切る駒』。
これが何を、“誰”を指しているかは今話のとおりなのですが、この世界ではルールなど意味を持たないというセリフとともに無常を感じますね・・・。それだけショッキングでもありました。
前回の『その執事,酔狂』は本当の意味でセバスチャンの酔狂だったのかも・・・。
シエルの言った容疑者に関わる条件に当てはまる“人間”はドルイット子爵ただ1人。裏を返せば、セバスチャンはドルイット子爵が犯人とは言っていなかった。シエルがセバスチャンに“犯人を捜し出せ”って命令していたらまた違ったんでしょうけどね。主人の命令の通りに忠実な仕事をしたってだけで、本当はドルイット子爵が犯人じゃないと知っていたんだろうなぁ。セバスチャンらしい意地の悪さというか、“悪魔”らしい考え方というか・・・。
シエルは女装したり身を張って捕まってまで頑張ってたのにね^^;

『貴方の命令一つで、私は貴方の駒となり剣となる。さぁ、チェックを。ご主人様?』
『あたしには子供はできなかったけど・・・』のくだりとあの冷たい表情でマダムが犯人?の予想は立ちましたけど、さすがにこれは予想できなかった・・・。
死神執事、グレル・サトクリフ。

『アタシ、これでも執事DEATH★』
文字通りその正体は“死神”、赤と血を好む狂気めいた性格の上おまけにオカマだっていうんだからインパクト絶大。福山さんのオカマキャラもハマっているだけになんとも・・・(;´Д`)
あの“おっちょこちょいな執事”のままでも良かったのに(´;ω;`)

グレルの死神の能力、“シネマティックレコード”で明かされるマダムの過去。
シエルの母親の妹として、姉には慕情を、その夫には仄かな恋心を持っていたマダムレッドことアンジェリーナ・ダレス。恋していた人は姉に奪われ、別の形で掴み取った幸せは夫と子供を事故で失うという形で閉ざされ、自らは子供の産めない体に。
更には愛していた姉夫婦を殺され・・・。子供の産めない体になった自分に対して、二度と手に入らないものを軽々しく捨てる娼婦たちに対する憎悪。それが斬り裂きジャックの娼婦惨殺と子宮摘出という狂気の行動に移っていった・・・。
グレルとマダムが知り合ったのはシエルがセバスチャンと出会う前のようですから、かなり長い付き合いになるんですね。それまでマダムが犯した殺人が、“悪の貴族”たるシエルが動くほどのものではなかったのか、なぜ連続殺人事件、“切り裂きジャック”と呼ばれるまでに発展したのか。
おそらくはマダムの殺人は、シエルと再会するまではそれほど公になるものではなかったのかも。戻ってきてたシエルを見て、愛していたあの人は戻ってこないのに、なぜ?という思いがだんだんと募っていく、務めている病院で後を絶たない娼婦たちへの手術の積み重ねが、自分が失ったものへの冒涜、渇望とそれを捨てる女たちへの憎悪として蓄積させていく・・・。そうした負の感情が、今回の殺人事件を加速させていった原因なのかな・・・。

シエルを憎しみの上で殺そうとしても、最期は愛情の方が勝るところは彼女が本当に姉たちとその子供であるシエルを愛していたからですよね。マダム・レッドは劉(ラウ)と一緒にシエルの傍にいて当然のように写って見えましたから、今回の退場は残念です・・・。
人の感情の表と裏。マダムだけでなく、正体を現したグレルや、セバスチャンへの感情に気付かない上で惑うシエルを含めて今回のテーマだった気がします。
グレル・サトクリフは“死神”としてマダムについていたのか、それとも自分の欲望のためだけにマダムの殺人に加担していたのか、これによって彼の生き残りの可能性も分かれてくるかな?
“シネマティックレコード”も死亡予定者の記憶を再生し、生かすべきか殺すべきかを審査する為のものらしいですし・・・。興味を失ったグレルがマダムを殺してるようにしか見えませんでしたけどね・・・。
それと正直ギャグっぽいところは今回だけはいらないと思いました。
扱うテーマもマダムが連続殺人に奔った理由も重いだけに。
尺が収まりきらなかったのはしょうがないとして、今回のあの切り方はどうでしょうね。
二話に分けるなら、真犯人の発覚に至るまでの経緯に重点を置いて、もう一話をグレル、マダムとの決着とで分けた方が良かったと思うのですが・・・。盛り上がるところでお話は次回へ持ち越し。
グレルとセバスチャンの戦いに比重を置くよりマダムとの別れに重点を置いて描かれるのかな。
次回 黒執事 第六話 「その執事,葬送」

<関連サイト>
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『“悪魔”で、“執事”ですから』
『アタシ、これでも執事DEATH★』
シエルの言うとおりセバスチャンにとっては茶番に過ぎなかったっていう感じの前回とは違って今回のお話は重いです・・・。
冒頭のマダム・レッドとシエルのチェス。今回の話の全容はこのシーンでまとめられてました。

女性ばかりを狙う猟奇殺人犯“ジャック・ザ・リッパー”。解決を見ない切り裂きジャックの事件を追うシエル。セバスチャンに全てを任せればいいというマダムに対して・・・。
『あれは僕の駒に過ぎない。命令し、動かすのは僕だ。だがただの駒じゃない。全てのマスに一手で動ける駒・・・こんな風に』
『そんなの反則じゃないの!』
『そうだ。それがゲームならな。だがこの世界ではルールなど意味を持たない。必ず、反則をする旗手も、裏切る駒も出てくる。油断すればすぐに・・・チェックメイトだ』
シエルにとって唯一の駒であり最強の下僕。セバスチャン。
後になってこのシーンを思い返すと、セバスチャンがシエルの言うことに“ただ忠実”なのに対して、シエルはセバスチャンにはそれ以上のものを求めているように思えたり。本人はその気持ちに気付いていないけど、ね・・・。
『反則をする旗手』、『裏切る駒』。
これが何を、“誰”を指しているかは今話のとおりなのですが、この世界ではルールなど意味を持たないというセリフとともに無常を感じますね・・・。それだけショッキングでもありました。
前回の『その執事,酔狂』は本当の意味でセバスチャンの酔狂だったのかも・・・。
シエルの言った容疑者に関わる条件に当てはまる“人間”はドルイット子爵ただ1人。裏を返せば、セバスチャンはドルイット子爵が犯人とは言っていなかった。シエルがセバスチャンに“犯人を捜し出せ”って命令していたらまた違ったんでしょうけどね。主人の命令の通りに忠実な仕事をしたってだけで、本当はドルイット子爵が犯人じゃないと知っていたんだろうなぁ。セバスチャンらしい意地の悪さというか、“悪魔”らしい考え方というか・・・。
シエルは女装したり身を張って捕まってまで頑張ってたのにね^^;

『貴方の命令一つで、私は貴方の駒となり剣となる。さぁ、チェックを。ご主人様?』
『あたしには子供はできなかったけど・・・』のくだりとあの冷たい表情でマダムが犯人?の予想は立ちましたけど、さすがにこれは予想できなかった・・・。
死神執事、グレル・サトクリフ。

『アタシ、これでも執事DEATH★』
文字通りその正体は“死神”、赤と血を好む狂気めいた性格の上おまけにオカマだっていうんだからインパクト絶大。福山さんのオカマキャラもハマっているだけになんとも・・・(;´Д`)
あの“おっちょこちょいな執事”のままでも良かったのに(´;ω;`)

グレルの死神の能力、“シネマティックレコード”で明かされるマダムの過去。
シエルの母親の妹として、姉には慕情を、その夫には仄かな恋心を持っていたマダムレッドことアンジェリーナ・ダレス。恋していた人は姉に奪われ、別の形で掴み取った幸せは夫と子供を事故で失うという形で閉ざされ、自らは子供の産めない体に。
更には愛していた姉夫婦を殺され・・・。子供の産めない体になった自分に対して、二度と手に入らないものを軽々しく捨てる娼婦たちに対する憎悪。それが斬り裂きジャックの娼婦惨殺と子宮摘出という狂気の行動に移っていった・・・。
グレルとマダムが知り合ったのはシエルがセバスチャンと出会う前のようですから、かなり長い付き合いになるんですね。それまでマダムが犯した殺人が、“悪の貴族”たるシエルが動くほどのものではなかったのか、なぜ連続殺人事件、“切り裂きジャック”と呼ばれるまでに発展したのか。
おそらくはマダムの殺人は、シエルと再会するまではそれほど公になるものではなかったのかも。戻ってきてたシエルを見て、愛していたあの人は戻ってこないのに、なぜ?という思いがだんだんと募っていく、務めている病院で後を絶たない娼婦たちへの手術の積み重ねが、自分が失ったものへの冒涜、渇望とそれを捨てる女たちへの憎悪として蓄積させていく・・・。そうした負の感情が、今回の殺人事件を加速させていった原因なのかな・・・。

シエルを憎しみの上で殺そうとしても、最期は愛情の方が勝るところは彼女が本当に姉たちとその子供であるシエルを愛していたからですよね。マダム・レッドは劉(ラウ)と一緒にシエルの傍にいて当然のように写って見えましたから、今回の退場は残念です・・・。
人の感情の表と裏。マダムだけでなく、正体を現したグレルや、セバスチャンへの感情に気付かない上で惑うシエルを含めて今回のテーマだった気がします。
グレル・サトクリフは“死神”としてマダムについていたのか、それとも自分の欲望のためだけにマダムの殺人に加担していたのか、これによって彼の生き残りの可能性も分かれてくるかな?
“シネマティックレコード”も死亡予定者の記憶を再生し、生かすべきか殺すべきかを審査する為のものらしいですし・・・。興味を失ったグレルがマダムを殺してるようにしか見えませんでしたけどね・・・。
それと正直ギャグっぽいところは今回だけはいらないと思いました。
扱うテーマもマダムが連続殺人に奔った理由も重いだけに。
尺が収まりきらなかったのはしょうがないとして、今回のあの切り方はどうでしょうね。
二話に分けるなら、真犯人の発覚に至るまでの経緯に重点を置いて、もう一話をグレル、マダムとの決着とで分けた方が良かったと思うのですが・・・。盛り上がるところでお話は次回へ持ち越し。
グレルとセバスチャンの戦いに比重を置くよりマダムとの別れに重点を置いて描かれるのかな。
次回 黒執事 第六話 「その執事,葬送」

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第五話 「その執事、邂逅」 「ジャック・ザ・リッパー」「切り裂きジャック」は強敵
第5話「その執事、邂逅」
これでも執事DEATH★
驚愕の展開です…。
黒執事VS赤執事
セバスチャン「困ったものです・・」
今度は何も譲らないわ!
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