黒執事 第六話 「その執事,葬送」 感想
黒執事 第六話 「その執事,葬送」

葬送の調べは赤いリコリスの花と流れて・・・
月夜に舞う執事の皮を被った黒い悪魔と赤い死神。
前回に引き続き二人の『執事』の戦いから・・・相変わらずと言ってはなんですが、ギャグを絡ませる描写が多め。
グレル・サトクリフが濃すぎるキャラクターをしているせいと、いろいろとセバスチャンに絡ませたいのは分かるけど、個人的にはシリアス一点張りにしてほしかったかも。ギャグ×シリアスの掛け合いが『黒執事』の特性なのかもしれませんが・・・。

『あなたの瞳は本当は何も愛していない穢れた瞳。無垢な魂を賎しい手と唇で汚す悪魔』
黒執事の物語を通してテーマとなっているセバスチャンとシエルの関係。
シエルとの契約の上で成り立つ“執事”としてのセバスチャンは、シエルをただの人間として面白がって見ている傍観者なのか、それとも親身に傍に仕える忠義者なのか。
演劇風に問いつ問われつを戯れるようなところは良かったですね。

しかしグレルとの決着は執事服(燕尾服)をデスサイズ(チェーンソー)のエンジン部に絡ませて武器を使えなくした上でのフルボッコという一方的な幕切れ・・・グレルじゃないけど『どんだけえぇ?』・・・(;´Д`)
いつものSっぷりを取り戻したセバスチャンといじめられるグレルの様といったら滑稽です。
しかもその後に登場した新たな死神『ウィリアム・T・スピアーズ』にいいところ全部持ってかれるし・・・。結局この戦い自体かませだったみたいですね^^;
『人間は誘惑に弱い。地獄のような絶望の淵に立たされた時、目の前にそこから脱却できる蜘蛛の糸が現れたら・・・必ず縋ってしまう。・・・どんな人間でもね。』
『それに付け込んで人間を誑かし、寄生しているのがあなたたち悪魔でしょう』
セバスチャンが死神に告げる言葉がそのまま自分のことを指して皮肉と帰ってきてしまう。

シエルがセバスチャンの手を払いのける仕種も、今現在の二人の関係を表しているようで興味深い。契約上と分かっていても頼らざるを得ない心と、その心に振り回されまいとするシエルの心の動きが感じられます。・・・マダムの死に悼む暇もない心の余裕のなさから来た苛立ち、とも捉えられますが・・・。

『貴方には白い花も、地味な服も似合わないよ。貴方に似合うのは、情熱の赤。地に萌えるリコリスの色だ』
狂気に奔った結果にあっても、最後までシエルを愛していたことに変わりはない。
その赤い色に、想い出と愛慕の念をこめて、別れの言葉を・・・

『おやすみ・・・マダムレッド・・・』
突然タナカさんがリアルモードになってびっくりしましたけど・・・^^;

『逝かれたのですな・・・愛する方々の許へ。アンジェリーナ様』
他の3人の使用人と違って掴み所のない人ですね・・・。ある意味(笑)
もしかしてシエルの両親に関わる事件の重要なポジションだったりする?

劉(ラウ)の思わせぶりな発言も、シエルを女王に繋がれた犬だと揶揄するアンダーテイカーも、裏の世界で生きる者の常である裏切り、心を冷たく閉ざしてまで任務を全うしなければならないシエルの12歳という年齢にそぐわない過酷な運命をまざまざと見せつける。
今回の事件で、身内であるマダムを殺せなかった、結果最後の被害者を見殺しにしてしまったというセバスチャンのシエルを試すような問いかけ。
セバスチャンは己の悪魔としての美学にかけて、自分を守り抜くだろう。その命に代えても。だから、自分を殺そうとする敵を排除するのはセバスチャンの役割。セバスチャンがマダムを殺すのを止めさせたのは、マダムには自分を殺す気がなかった。彼女には肉親を殺すことはできない、そう思った、だから・・・。
これらのシエルの言葉とは裏腹に、やっぱり感じられるのは肉親だった者をその手に掛けることを拒んだ心。どんな状況であっても、あの時点ではシエルにマダムを殺すことはできなかったでしょう。
大切な肉親を失い、そして裏切りという現実を味わったシエルは、尚もこの冷たい世界で生き抜く覚悟をセバスチャンに示す。
『だから僕は迷わない』

『・・・そうでなくては。いつでも貴方は駒を上手に使い、生き残ればいいのです。私もマダムも、手の届く全ての駒を利用して。その玉座の下に駒の亡骸が積み上がろうと、王が倒れればこのゲームは終わりなのだから』

『僕は立ち止まらない。踏みだした一歩に後悔もしない。だから・・・命令だ!お前だけは僕を裏切るな。僕の傍を離れるな!・・・絶対に!』
『イエス・・・マイロード。あなたが望むのなら、どこまでもお供しましょう。例え玉座が崩れ、輝かしい王冠が朽ち果て、数えきれない亡骸が積み上がろうと、朽ちた駒たちの上、そっと横たわる小さな貴方の傍らで。最後のコールを聞く、その時まで・・・』
哀しげに背を向けて去るシエルの表情に、その覚悟が気高いものであると同時に、大切なものを失いたくないという気持ちが表れているようにも思えます。
冷たい裏の世界で生きるシエルが頼らざるを得ない力。
忠義ではなく、契約と言っておきながら、シエルはセバスチャンにもっと深いものを求めているように感じられるんですよね。本人の意思とは別に。
そういったシエルの弱い部分をわざわざ引き合いに出して試すかのようなセバスチャンの言動も、『黒執事』が終わるまで続くのでしょうか。その悪魔の微笑みと共に・・・。
今回は前半より後半に重点を置いたお話だったように思います。
やっぱり戦闘面より、こういった人物の心の描写を映すことに本当の黒執事の魅力はあるんでしょうね。自分の行動に迷わないと決意を新たにしたシエルと、それに付き従うセバスチャンのシエルを見定める様子。二人の主従の関係がこれまでどおりに続くのか、或いは変化をもたらす何かがあるのか。今後のストーリーにも期待したいですね。
次回 黒執事 第七話 「その執事,遊興」

相変わらず皮肉と毒舌めいたセバスチャンの言葉が・・・^^;
『ここ掘れわんわん』はヒドイ(笑) 次回はシリアスからギャグ回に・・・はならないのかな?。
<関連サイト>
黒執事 公式サイト


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葬送の調べは赤いリコリスの花と流れて・・・
月夜に舞う執事の皮を被った黒い悪魔と赤い死神。
前回に引き続き二人の『執事』の戦いから・・・相変わらずと言ってはなんですが、ギャグを絡ませる描写が多め。
グレル・サトクリフが濃すぎるキャラクターをしているせいと、いろいろとセバスチャンに絡ませたいのは分かるけど、個人的にはシリアス一点張りにしてほしかったかも。ギャグ×シリアスの掛け合いが『黒執事』の特性なのかもしれませんが・・・。

『あなたの瞳は本当は何も愛していない穢れた瞳。無垢な魂を賎しい手と唇で汚す悪魔』
黒執事の物語を通してテーマとなっているセバスチャンとシエルの関係。
シエルとの契約の上で成り立つ“執事”としてのセバスチャンは、シエルをただの人間として面白がって見ている傍観者なのか、それとも親身に傍に仕える忠義者なのか。
演劇風に問いつ問われつを戯れるようなところは良かったですね。

しかしグレルとの決着は執事服(燕尾服)をデスサイズ(チェーンソー)のエンジン部に絡ませて武器を使えなくした上でのフルボッコという一方的な幕切れ・・・グレルじゃないけど『どんだけえぇ?』・・・(;´Д`)
いつものSっぷりを取り戻したセバスチャンといじめられるグレルの様といったら滑稽です。
しかもその後に登場した新たな死神『ウィリアム・T・スピアーズ』にいいところ全部持ってかれるし・・・。結局この戦い自体かませだったみたいですね^^;
『人間は誘惑に弱い。地獄のような絶望の淵に立たされた時、目の前にそこから脱却できる蜘蛛の糸が現れたら・・・必ず縋ってしまう。・・・どんな人間でもね。』
『それに付け込んで人間を誑かし、寄生しているのがあなたたち悪魔でしょう』
セバスチャンが死神に告げる言葉がそのまま自分のことを指して皮肉と帰ってきてしまう。

シエルがセバスチャンの手を払いのける仕種も、今現在の二人の関係を表しているようで興味深い。契約上と分かっていても頼らざるを得ない心と、その心に振り回されまいとするシエルの心の動きが感じられます。・・・マダムの死に悼む暇もない心の余裕のなさから来た苛立ち、とも捉えられますが・・・。

『貴方には白い花も、地味な服も似合わないよ。貴方に似合うのは、情熱の赤。地に萌えるリコリスの色だ』
狂気に奔った結果にあっても、最後までシエルを愛していたことに変わりはない。
その赤い色に、想い出と愛慕の念をこめて、別れの言葉を・・・

『おやすみ・・・マダムレッド・・・』
突然タナカさんがリアルモードになってびっくりしましたけど・・・^^;

『逝かれたのですな・・・愛する方々の許へ。アンジェリーナ様』
他の3人の使用人と違って掴み所のない人ですね・・・。ある意味(笑)
もしかしてシエルの両親に関わる事件の重要なポジションだったりする?

劉(ラウ)の思わせぶりな発言も、シエルを女王に繋がれた犬だと揶揄するアンダーテイカーも、裏の世界で生きる者の常である裏切り、心を冷たく閉ざしてまで任務を全うしなければならないシエルの12歳という年齢にそぐわない過酷な運命をまざまざと見せつける。
今回の事件で、身内であるマダムを殺せなかった、結果最後の被害者を見殺しにしてしまったというセバスチャンのシエルを試すような問いかけ。
セバスチャンは己の悪魔としての美学にかけて、自分を守り抜くだろう。その命に代えても。だから、自分を殺そうとする敵を排除するのはセバスチャンの役割。セバスチャンがマダムを殺すのを止めさせたのは、マダムには自分を殺す気がなかった。彼女には肉親を殺すことはできない、そう思った、だから・・・。
これらのシエルの言葉とは裏腹に、やっぱり感じられるのは肉親だった者をその手に掛けることを拒んだ心。どんな状況であっても、あの時点ではシエルにマダムを殺すことはできなかったでしょう。
大切な肉親を失い、そして裏切りという現実を味わったシエルは、尚もこの冷たい世界で生き抜く覚悟をセバスチャンに示す。
『だから僕は迷わない』

『・・・そうでなくては。いつでも貴方は駒を上手に使い、生き残ればいいのです。私もマダムも、手の届く全ての駒を利用して。その玉座の下に駒の亡骸が積み上がろうと、王が倒れればこのゲームは終わりなのだから』

『僕は立ち止まらない。踏みだした一歩に後悔もしない。だから・・・命令だ!お前だけは僕を裏切るな。僕の傍を離れるな!・・・絶対に!』
『イエス・・・マイロード。あなたが望むのなら、どこまでもお供しましょう。例え玉座が崩れ、輝かしい王冠が朽ち果て、数えきれない亡骸が積み上がろうと、朽ちた駒たちの上、そっと横たわる小さな貴方の傍らで。最後のコールを聞く、その時まで・・・』
哀しげに背を向けて去るシエルの表情に、その覚悟が気高いものであると同時に、大切なものを失いたくないという気持ちが表れているようにも思えます。
冷たい裏の世界で生きるシエルが頼らざるを得ない力。
忠義ではなく、契約と言っておきながら、シエルはセバスチャンにもっと深いものを求めているように感じられるんですよね。本人の意思とは別に。
そういったシエルの弱い部分をわざわざ引き合いに出して試すかのようなセバスチャンの言動も、『黒執事』が終わるまで続くのでしょうか。その悪魔の微笑みと共に・・・。
今回は前半より後半に重点を置いたお話だったように思います。
やっぱり戦闘面より、こういった人物の心の描写を映すことに本当の黒執事の魅力はあるんでしょうね。自分の行動に迷わないと決意を新たにしたシエルと、それに付き従うセバスチャンのシエルを見定める様子。二人の主従の関係がこれまでどおりに続くのか、或いは変化をもたらす何かがあるのか。今後のストーリーにも期待したいですね。
次回 黒執事 第七話 「その執事,遊興」

相変わらず皮肉と毒舌めいたセバスチャンの言葉が・・・^^;
『ここ掘れわんわん』はヒドイ(笑) 次回はシリアスからギャグ回に・・・はならないのかな?。
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第六話「その執事、葬送」相変わらず会話の一言一言が洒落てたり、深い意味を持たせて
セバスチャンの容赦ないところが格好いいですね。グレルに向かって言うドSな台詞が良かったです。
黒執事 第6話 「その執事、葬送」 の感想です。
今週も萌えシーンがてんこ盛り!楽しませてくれますね~^^
黒執事 第6話「その執事、葬送」の感想です。
6話「その執事、葬送」
セバスチャン「月に代わっておしおきDEATH☆」
王手のコールを聞く その時まで
「ああ!セバスチャン!
どうしてあなたはセバスチャンなの?」
おやすみ・・・マダムレッド
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